●サントリーニ島で野宿!?
いつの間にか寝ていると、起こされた。
「もう閉めるから外に出て」
代理店にはスタッフ以外誰もいなかった。外に出ると涼しい。うん、野宿は出来る環境だ。
外もまだ明るい場所もある、それに人もいる。時間も時間なんだから移動すればいいのに、てかこの人たちも宿がNGだった人なのだろうか?
そう思っていたら、相手をしてくれたスタッフの男性がやってきて、「車に乗れ」という合図をしてくる。
おっ、車を用意してもらえるのか。ん?宿行くのか?
車には僕と欧米人カップル、スタッフがワゴンを運転していき、街へと向かっていく。
周りが暗いので、どこを走っているかわからない。サントリーニ島の中心はフィラ地区と聞いているが、明らかに車は長く走っている。
そのうち、車がどこか宿ぽい前に泊まり、降りようとしたが「まだ降りなくていい」と言われた。欧米人カップルが泊まる宿なようだ。
そして僕を乗せた車は走り続ける。ようやく車は泊まった。
そこは宿であった、どうやらスタッフが経営している宿らしい。彼はオーナーでもあったのだ。
「部屋はないのにいいのか?」と思い、ロビーへ入る。そこはロビーというより家のリビングみたいでアットホーム感は満載である。
そしてオーナーはロビーの奥にある部屋のソファを案内してくれた。ここもロビーであるのだが、仕切り扉があるのだ。
ここを指さし、「ここで寝なさい」という指示が。
おぉ、なんて優しいのだ。ただやはりこういうところを借りるわけなのだから、お金は払わなくてはならない。
1泊20ユーロ、少々割高ではあるが、野宿するよりマシだ。
シャワーやトイレは外にあるということで、自由に使って良いそうだ。朝食はさすがに有料らしい。
けども仕切り扉があるので、プライベートは守られる。これは嬉しい。
ちょっと室内は暑かったので、窓を開ける。窓からは涼しい風が入ってきて気持ちがいい。
ソファの近くにはコンセントが。ここで携帯をまずは充電する。
そして自分はとても眠くなっていた、ソファに横になる。ソファはふかふかであり、ここでもいつの間にか眠っていた。
●サントリーニ島の朝
目が覚めて、外を見ると明るくなり始めている。まだ6時ぐらいと早いが、早めに準備しておこうと思い、まずはシャワーを浴びに行く。
着いたときは疲労と暗さで外見が分からなかった。けどこう見ると、横に広い。民宿ぽい感じでもあるが、ここはホテルという扱いなのだろうか。ペンションか。
この宿はメリッサという地区にあるらしい。この名前は聞いたことがあり、ちょうど中心地の反対側にあるところである。
けどそういうこともあり、宿代は安いと聞く。
ロビーにはフィラへ行くバスの時刻表も貼ってあり、9時の便に乗ることにした。あと3時間もあるので、ゆっくり動くことにする。
ここにはプールもあったのだ。おそらく入っていいものだろうが、朝は涼しいのでそんなことしたら風邪を引く。
素直にシャワーを浴びることにした。
しかし、朝焼けは綺麗であった。ちょうど東側に向いているということもあり、太陽が昇る瞬間を見ていた。
ロビーでwi-fiをつなぎ、パソコンをしたところで、朝食をすることに。
かぶりつくように食べたのだが、思えばロドス島の昼食以降何も食べていなかった。17時間ぶりの食事だ。
そら、すぐ食ってしまうよ。
オレンジジュースのおいしさに満足をし、5ユーロを払い、荷物をまとめた。
●フィラへ
宿の人に挨拶をし、バス停へと向かった。
バス停の位置がイマイチわからなかったので、レンタカー屋の前に居た人に聞き教えてもらう。
定刻通りに来ることは期待していなかったので、待つ。ここら辺はレンタカーも多いが、バギーも多い。
そしたら水色のバスが来て、「FIRA」と書いてある。このバスだ。人差し指を出し、「乗るよ~」と合図を出したら、運転士に「そこで待ってろ」とジェスチャーを受けた。
そのバスは他のバス停に寄ってから、ここに来るようなのである。
5分後、やってきた。運転手が言うには、「1回近くの終点に行くけど、これがまた折り返すから、乗りなよ」(みたいなこと)を言っていた。
切符は車掌から後で買うようであるので、今は良いとのこと。とりあえずバックパックを真ん中にある荷物置き場に置く。
またそれが見える場所に座る。
そのバスは1回終点のビーチへ行き、客を降ろし、拾って出るのだが、そこからボーイスカウト系の人たちがたくさん乗り込んできた。
彼らはバックパックを背負い、20人ぐらいいたので、荷物置き場はこういう状態になった。
先客に僕と2人組の欧米人がいて、共にバックパックを荷台に置いていた。だがこの3つのバックパックが下敷きとなるように、どんどんバックパックが積み上げられていく。
この様子には3人唖然となり、お互い見合い、苦笑いをした。そして3人、これを写真に撮る。
だが不思議なことに、これは一度も崩れることなく続いた。終点フィラまで。それはそれで凄いことである。
バスは40分ほどでフィラに着いた。ようやく中心へ来た、まずはアテネまでのフェリーのチケットと荷物置き場を捜すことだ。
僕はまず観光案内所へと向かった。
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