工房 遊 通信

新作紹介や日々の暮らしの中で考えた事、等々。
徒然なるままに記していきます。

初夏の風に・・・

2006-05-31 | 今日の作品
今日の作品は専属モデルさんにお願いして撮影した写真に遊書を加えた1枚です。

すっかり初夏の陽気になりました。吹く風もなんだかいままでと違っているように感じます。風に乗って植えたばかりの稲や土の香りがします。
「すみれスケッチ」でもお伝えしていますように、専属モデルは只今換毛期。このスナップもいつものブラッシングの場所に向かうときの1枚です。
あまりにも風が気持ちがよかったので撮影しました。

後ろにある木も私が大好きな木の1本です。
木の下で撮影する事がよくあります。木の持つパワーが写真にとても良く写りこんで作品をパワーアップしてくれるからです。
今日の作品も自然の物がもつ霊的な力のすごさを実感出来た1枚です。

今日の まいりました。

2006-05-29 | 今日のひとりごと
昨日近くの公園でオールドカーの集まりがあるというので行って来ました。

あるわあるわ懐かしい車が数百台!歴史の重さに圧倒されながらも楽しく見て回りました。その中の1台の車の写真が今日の1枚です。

今の車にない強烈な個性。人が快適に移動するための箱にタイヤとエンジンを載せたらこんな形になりました・・・。というような。
なんて美しいのでしょうか。空力・燃費なんて考えていない時代のまさに「車」という乗り物。まいりました。

昔はよかったなんて言うつもりはさらさらありませんが、でも今の時代に無いなにかを持っています。オーナーの愛情を感じる素晴らしい車でした。
たぶん維持していくのは並々ならぬ努力が必要なのでしょう、でもそんな努力を楽しみに変えさせてくれる何かがあるのでしょう。

消費は美徳なんていう時代はもう過去のものですが、はたして今のもので残す努力を楽しみと感じさせてくれる物がどれだけあるのでしょうか?

デザイナーとしてちょっと考えさせられた1日でした。

ついに・・・

2006-05-27 | 今日のひとりごと
ついに・・・夢だったバイク乗りの世界に仲間入りしてしまいました。

昨年末より言い続けていたバイクの免許を無事取得。さんざん迷った末昔ながらのバイクらしい機械美にあふれるK社のバイクに決め、昨日待ちに待った納車が完了しました。
さてまずどこに行こうか?まよった末に天竜川の上流までプチツーリングしてきました。いままで車に乗っている時は気が付かなかった風の音・空気の香り等々初めての経験をしてきました。

今日の1枚は途中に取った我が愛車の写真です。

バックパックにカメラを入れて気が向けばバイクを止めて写真を撮る。
なんだかいままでの撮影と1味も2味も違う撮影の楽しさが味わえました。
これからアップしていく写真の雰囲気が変わったとしたら、それはたぶん新しく出来た「足」のせいでありましょう。

Black Sheep

2006-05-25 | 今日のひとりごと
今日の1枚は先日牧場に行ったときに写した子羊の写真です。

Black Sheepという言葉があります。本来の意味は「厄介者」らしいのですが。

黒と白の羊のあかちゃんが寄り添って寝ていました、まるで兄弟のように。お互いのぬくもりが気持ちいいのでしょうか?もちろんこの2匹は種類の違う羊です。この牧場には黒い羊と白い羊が放牧地に放されています。もちろんお互いの間に柵などはありません。したがってグレーや茶色はたまた三毛の羊などが白・黒以外にもたくさん遊んでいます。

もちろんこの牧場ではBlack Sheepイコール「厄介者」ではありません。
白い羊の中にいる黒い羊はとても目立ちます。きっと純粋種の中にいるとその血統をいたずらするという事で「厄介者」という汚名を貰ってしまったのでしょう。

もしかすると黒い羊の中では白い羊がBlack Sheepということになるのでしょう。

見る位置を変えてしまうことにより物事が一瞬の内に価値観が逆転してしまう事が良くあります。

見ている位置を少しだけ変えて物事を見ることが案外大事なことなのかもしれません。
写真と遊書のコラボレーション作品を創っている時、特にこんな事を感じます。
作品から感じていただけたら幸せです。

湖畔の宿

2006-05-20 | 今日のひとりごと
一年に数日間だけ我が家が「湖畔の宿」になる期間があります。
隣の田圃に水が入り、田植えまでの数日間、窓から見るとまるで隣が湖のようの湖面に工場の照明が映っています。

今日の1枚はそんな夜景をアップしてみました。まるで湖畔の宿から対岸を見ているような・・・。そんな気がします。

湖面を渡ってくる風が例年気持ちよいのですが、今年は5月なのに「五月晴れ」がほとんどない異常気象。先日の「天然素材」の時にも書きましたが、なにかが自然界で起こっているのでは?
写真には写りませんがカエルの鳴き声が例年になくにぎやかです。雨をよろこんでいるのはカエルぐらいでしょう。
せっかく植えたトマト・ピーマン・キュウリなどの野菜達もあまり育ちが良くありません。やはりお日様の力は偉大です。

今日の新聞にこのまま梅雨入りも・・・。などと書かれていました。まったくいやになってしまします。

しかし全てを遊びの対象として「工房 遊」を立ち上げたのですから。名に恥じるようなまねは出来ません。皆様・・・ご期待下さい。

天然素材

2006-05-18 | 今日のお仕事
自宅の近くにある倉庫を改造した天然素材などの衣類・布、とてもおいしいこだわりのコーヒーを飲ませてくださる「豊月」さんのDMを創りました。

お店は自然な素材に囲まれたとても落ち着く空間です。そんな空間が伝わればと思い、撮影・ロゴ創り・デザインをしました。

いま巷間には人間が作り上げた自然界には存在しない材料で創られた物が反乱しています。それらの物を食べたり身につけたりしているのが今の我々です。自分たちの世代では大きな影響が出なくても、子供・孫の世代になるとなにが出てくるかが心配です。
山歩きもお好きな「豊月」オーナーの方に聴いたおはなしですが、赤八潮/白八潮という天然記念物つつじ科の山に咲く花があるそうです。毎年その花を見るために山に登られるそうですが、開花時期が年々早くなってきているそうです。地球温暖化の結果でしょうか?

石油などから原料を作ることなどが地球温暖化の一因になっている様です。
花達が必死に訴えかけているような気がします。

天然素材が持つ「やさしさ」「寛容さ」「おおらかさ」のようなものを感じ、「豊月」さんに巡り会えた事を幸せと感じています。

新緑

2006-05-16 | 今日の作品
あまりの美しさにシャッターを押してしまいました。

今日の1枚は散歩の途中で見つけた柏の「葉っぱ」です。遊書を添えて作品にしてみました。

5月・子供の日・節句・柏餅 
静岡に移ってくるまで、柏の葉はお餅を包むものという位置づけのみでした。
よく見ると柏の葉は人の手のひらに見えなくもありません。やさしく手でお餅を包み込んでいるイメージから柏餅は生まれたのかもしれません。

それにしてもなんと緑色の美しいことでしょう。以前柿の新葉の美しさをアップしたことがありましたが、柿の葉に負けず劣らず素晴らしい緑色をしています。

新緑に包まれるこの季節「しあわせ」を感じる季節でもあります。

音を楽しむ

2006-05-14 | 今日のひとりごと
4月29日のブログにもアップしました浜松ラヴィアンクールのコンサートに行って来ました。

いつもはCDなどで音楽を楽しんでいます。再生音楽と言うべきものです。CD等ばかりを聴いているとまさにその音が原音であると錯覚をしてしまいます。厳密に言うならば音はなんらかのメディアに固定化された時点で原音とは違ってしまうわけです。なるべく元の音に近く再生をしようとしても所詮それは無駄なことで、近づくことは出来ても原音とは似て非なるものなのでしょう。

コンサートの善さはやはり原音に直に触れられるということです。ホールの空気を媒介として伝わる音は、耳からのみならず五感の全てで感じることが出来ます。

浜松ラヴィアンクールの音楽もやさしさに溢れていました。歌われている方たちの音楽への想いがヒシヒシと伝わってきました。音楽は文字とおり音を楽しむものです。今日は充分音を楽しませていただきました。

こんな仕事に携わっていて良かったと想うひとときを過ごすことができました。

蓄積は力なり

2006-05-13 | 今日のひとりごと
今日の1枚は昨日に続いて散歩道の途中の風景です。

5月も中頃をすぎると早い所では田植えが始まっています。
田圃ごとに田植えの時期が違うのはなぜかいつも不思議に思っています。一番早い所と遅い所では1ヶ月半ほどの違いがあります。

写真に写っているのは池ではありません。田圃です。田植えが始まる1ヶ月以上前から土を掘り起こしてその後水を張っておきます。

田植えに時間差がでるのは、あくまでも私の勝手な推測ですが、「いいかげんな時」を待っているのではないのでしょうか?田圃ごとにたぶんその時期が違っているのだと想います。毎年繰り返されてきたデータの蓄積からこの時が割り出されているのでと思います。

グラッフィクデザインの仕事でも、これまで蓄積してきた頭の中のデータを引っかき回して「いいかげんなレイアウト」をするのですが、まさにそれと同じ事だと思います。

「いいかげんな仕事」が出来るようになるまでそれなりの時間の積み重ねが必要になってくるのです。


蛇足とは思いますが、念のためにこの「いいかげん」は「善い加減」という意味ですので念のため・・・・・・・。

いつもの風景/今日だけの風景

2006-05-12 | 今日のひとりごと
毎日歩いている散歩のコースである川の堤の夕景です。

いつも見ている景色なのですが、見飽きることがありません。季節によってまるで違った景色を見せてくれます。微妙な空の色合い、空の高さ、雲の形などなど・・。

いつもの風景なのに、今日だけの風景を見せてくれます。
この地に移り住んで四季を感じるようになり、そして空の大きさを知るようになりました。

毎日散歩に行くのが楽しみなのは専属モデルの「すみれ」だけでなく私たちもこの時間を楽しみにそして大事にしています。

時・夢・創・想

2006-05-11 | 今日の作品
昨年個展をした時にテーマとして書いた遊書です。

「時を得て 夢を創り 夢を今とする」
一昨年自宅と事務所が火事になり今までの作品・資料等が全て燃えてしまいました。これから仕事・作品創りをどうしたら良いのか途方に暮れていた時に、個展をしないかと声をかけてくださったのが焼津にある「土泥棒」というギャラリーのオーナーの方でした。
個展という目標が出来たことで今の自分があるような気もしています。

まさにその時の心境がこの「遊書」です。

夢は想い続ければ、かならずその時が来る・・・。そんな想いを書いてみました。

どちらかというと「遊書」は作品創りの1つの要素として書くことが多いのですが。この作品は和紙に1文字ずつ心を込めて書きました。いまでもこの「遊書」は事務所の壁に掛けてあります。

この想いを忘れないようにこれからも作品創りを続けていきたいと想います。

大河ドラマ

2006-05-10 | 今日のひとりごと
今日の1枚は・・・掛川城です。

工房遊のある掛川市は今年の大河ドラマの舞台の1つになっています。
良妻・千代が夫の立身出世を助けたというお話です。実は昔から山内一豊が城主だったことがあるという事は知っていましたが、恥ずかしながら妻が千代という名であることは知りませんでした。

私が通った高校は掛川城のすぐ下にあり、高校時代は昼休みに(たまには授業を抜けだして)よく天守閣跡で友人達と話し込んだものでした。大学で掛川を離れたあと今の掛川城が造られました。荒城の月ではありませんが、今よりも昔の方がはるかに風情があり時代を感じられました。

マスコミの力は強く、先日のゴールデンウィークはいつもは閑古鳥が鳴いているようなお城の周りが人でにぎわっていました。

自分の育った当時の町並みが少しずつなくなっていくのは淋しいことです。

薫風

2006-05-09 | 今日の作品
工房 遊のある静岡県はお茶の産地として有名です。ここで育った者としてはお茶畑の風景は自然に生活の一部になっています。
先日東京からの友人が「茶畑の風景に圧倒された・・・」と話していました。
なるほど冷静にじっとお茶畑を見ていると、どこまでも続くうねりのような模様はかなりおもしろくそれでいてなんだか酔ってしまいそうな落ち着きのなさを感じてしまいます。

今日の1枚はそんな普段は見慣れているお茶畑を撮影して作品を創ってみました。
見ているとなんだか眠たくなりそうなどこまでも続くイメージを表現できたでしょうか?

文字は季節にあわせて「薫風」と入れてみました。

何気なく見ている物も少し視線を変えて見てみると、思いもかけなかったようなイメージをそこから受け取る事が出来る事を改めて感じました。

コラボレーション(共同作業)

2006-05-07 | 今日の作品
今日の1枚は昨日アップしたカメラマンTさん撮影の写真に文字を加えて加工した作品です。

いままで自分で撮影した写真ばかりを素材にして作品を作ってきました。自分で撮影すると撮影する時から仕上がりの事を考えてフレーミングをします。仕上がりまである程度見えているので思った通りに近い作品が出来上がります。

レコード会社でデザインの仕事をしている時は撮影はカメラマンに、書が必要ならば書家に・・・。と全て専門の方にお願いしていました。デザイナーはアートディレクターとなってその方たちの作品を1つに最終的にまとめるわけです。
このような仕事の仕方をしていて一番楽しいことは、自分が思いもかけなかったような写真や書が仕上がって、デザインワークがより楽しくなる事でした。

ひさしぶりに、他の方が撮影した写真を使って作品を作ってみてその楽しさを味わうことが出来ました。

近い将来このような作品を集めて個展を開催できればと思っています。

友有り遠方より・・・

2006-05-06 | 今日の作品
レコード会社のデザインルームに居たときに一緒に仕事をしていたカメラマンのTさん一家が遊びに来てくれました。今日の1枚はTさん一家の写真をアップします。

Tさんはとても優しく愛情に溢れた写真を撮られる方です。今の私の写真は少なからず彼の写真に影響されています。
写真とは文字の通り「真」を「写」すものなのですが、そこに写真家の感性というフィルターが加わることによりさらに写り込む「真」がより深く表現されるものだと思います。
一目見ただけで誰が撮った写真かが判るような写真を撮りたいといつも思っていますが、Tさんの写真はまさにそのお手本のような写真ばかりです。

素晴らしい作品に出逢うことが自分の作品にも跳ね返ってくるように、すこしでも多くの素敵な人たちに逢って、自分も素敵になりたいと思っています。

TさんのHPを是非ご覧になって下さい。
http://www.tanimoto-photo.com