怪獣たちのふれあい。
この映画がカンヌ国際映画祭で“監督週間”部門に正式出品されたという・・・日本人として恥ずかしくなる映画なので、来年から日本からの参加がなくなってしまうことも危惧される。松本人志はお笑い以外でも映画評論家として雑誌に寄稿していたりするのですが、本屋でその単行本を立ち読みしたときにはその稚拙な感想に驚いたものです。当ブログにTBをくださる多くの映画ブログの記事のほうが確実に読み応えがあるのです(ネタバレ映画館はもっと読み応えがないのかもしれませんが・・・)。
その幼稚な評論家が監督した話題の映画。汚臭のするゴミ箱のフタを開けてみるように恐る恐る観てみると、中味は単なる怪獣映画でした。その獣の造形が滑稽であるのと、顔が竹内力だったり、板尾創路だったりするのは面白いのかもしれない。特撮技術や音響効果も優れていて、映画館で観る価値もあるのかもしれない。しかし、陳腐すぎるストーリーと、インタビュー形式で進める脚本を見せつけられては、どこを褒めていいのかわからないほど。社会派ドキュメンタリー映画を数多く観ている人ならば絶対に行わないだろう脚本。まずはインタビュワーがアダルトビデオの雰囲気なのです。もう少し内容のあるインタビューで観客の心を掴むような質問にしてもらいたかった。
さらに酷かったのが松本人志のメッセージや思想が見え隠れすること。「アメリカは嫌い」とインタビューで答えておきながら、北朝鮮らしき国からの怪獣が現れると大日本人=大佐藤(松本)は太刀打ちできない。結局は強いアメリカに頼らなければならないという展開になってしまう。たしかに、弱腰外交の日本人を皮肉っている社会派ともとれるのですが、結末を考えるとそうは思えない。もし強いメッセージがあるのなら、「アメリカに頼らない強い日本を望む」ということ言いたかったのだろう。逆に、勧善懲悪ものとして捉えるのなら、「さっさとアメリカと手を組んで北朝鮮をやっつけろ」とも感じ取ることも可能だ(子どもの視点だと、こうなりがち)。
童心に帰って純粋に楽しもうと思ってみても、変身場所が離れた場所にあるのに近所からの嫌がらせがあることや、月収50万もあるのなら嫌がらせを受けないところに引っ越すことも可能であることや、怪獣たちや大日本人たちが一様に20メートルなのかという大きさの疑問が頭から離れない。もちろん、何の目的のインタビューであるのかもさっぱりわからないままだ・・・
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この映画がカンヌ国際映画祭で“監督週間”部門に正式出品されたという・・・日本人として恥ずかしくなる映画なので、来年から日本からの参加がなくなってしまうことも危惧される。松本人志はお笑い以外でも映画評論家として雑誌に寄稿していたりするのですが、本屋でその単行本を立ち読みしたときにはその稚拙な感想に驚いたものです。当ブログにTBをくださる多くの映画ブログの記事のほうが確実に読み応えがあるのです(ネタバレ映画館はもっと読み応えがないのかもしれませんが・・・)。
その幼稚な評論家が監督した話題の映画。汚臭のするゴミ箱のフタを開けてみるように恐る恐る観てみると、中味は単なる怪獣映画でした。その獣の造形が滑稽であるのと、顔が竹内力だったり、板尾創路だったりするのは面白いのかもしれない。特撮技術や音響効果も優れていて、映画館で観る価値もあるのかもしれない。しかし、陳腐すぎるストーリーと、インタビュー形式で進める脚本を見せつけられては、どこを褒めていいのかわからないほど。社会派ドキュメンタリー映画を数多く観ている人ならば絶対に行わないだろう脚本。まずはインタビュワーがアダルトビデオの雰囲気なのです。もう少し内容のあるインタビューで観客の心を掴むような質問にしてもらいたかった。
さらに酷かったのが松本人志のメッセージや思想が見え隠れすること。「アメリカは嫌い」とインタビューで答えておきながら、北朝鮮らしき国からの怪獣が現れると大日本人=大佐藤(松本)は太刀打ちできない。結局は強いアメリカに頼らなければならないという展開になってしまう。たしかに、弱腰外交の日本人を皮肉っている社会派ともとれるのですが、結末を考えるとそうは思えない。もし強いメッセージがあるのなら、「アメリカに頼らない強い日本を望む」ということ言いたかったのだろう。逆に、勧善懲悪ものとして捉えるのなら、「さっさとアメリカと手を組んで北朝鮮をやっつけろ」とも感じ取ることも可能だ(子どもの視点だと、こうなりがち)。
童心に帰って純粋に楽しもうと思ってみても、変身場所が離れた場所にあるのに近所からの嫌がらせがあることや、月収50万もあるのなら嫌がらせを受けないところに引っ越すことも可能であることや、怪獣たちや大日本人たちが一様に20メートルなのかという大きさの疑問が頭から離れない。もちろん、何の目的のインタビューであるのかもさっぱりわからないままだ・・・
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この映画はあまり褒めるとよくないですよね。
映画を作る意欲はあるんだから、松本氏はもっと人の意見を聞かなければならないと思う。
発想とか設定は好きだったのに、内容がついていってない。これも全てがインタビュー部分がいけないと思うのですが・・・
さすが映画を作る人の意見は違うな~と、しん様の心の広さにも恐れ入りました。
>ちびしろちゃん様
わからないのは僕だけじゃなかった~!
と思わせる意見もいっぱい出てきてほしいですね。
笑えなかった少年たちがひきこもっちゃうかもしれないし。
俺もこれは映画館向け作品だと思いますよ。全てが巨大化するヒーロー(?)のための前フリだったことも重々承知しております。
製作意図とか、ここで笑わそうとしてるんだなとか、それは解るんです。笑える人は笑えるんだろうな~ってこともです。
ただ、それが全て笑えなかっただけ。
俺的にはインタビュー部分を取り去って、普通の流れのほうが笑えたと思うし、このダレてしまう部分で随分損をしていると思うんです。
アメリカ人そのものは出てこなかったけど、ウルトラファミリーはアメリカそのものでしたよね?
「映画はこうでなければならない」なんて思ってはいないつもりです。全体的にはこうした映画も面白いはずなんだけど、ダメなところが多過ぎたってところでしょうか。
インタビュー形式で進むのは別に目新しいものじゃないし、目新しいといえば「な~んだ、怪獣映画だったのか」ってところだけでしょう。
逆に「この面白さがわからないんですか?」などと言われることのほうが思想統一の全体主義を感じるので不気味に感じますよ。
たしかに頭は年々固くなっていきますが、まっさらな気持ちになってみてもわからない・・・と思う。
喩えると失礼にあたるかもしれませんが、子供向け番組を見た大人が「なんでこれが面白いのかわからない」と言うのと同じレベルなのかもしれませんよね。
俺も「解らない人には解らない」的な言い回しは好きじゃありません。そんなのは何に対しても使える言い訳でしかありませんもんね。
インタビューの図々しさは面白かったのですけど、それも仕事のうちであって謝礼金をもらうはずだと考えられるし、そうでなければ断ることもできるはず・・・結局、最後まで乗り切れなかった原因がこのインタビューにあると思うんです。
解らない人には解らない・・・でも解ろうと努力すると素直に笑えなくなってしまう。「ねぇねぇ、今のシーン、どこが面白かったの?」などと質問することも異常だし・・・
映画の感じ方は人それぞれでいいんじゃないでしょうか。俺が言ってることが正しいとは限らないし、「こんな意見の人もいるのか・・・」くらいに受け止めてくださいな。
偏見というのも、松本氏が映画製作するにあたって必要不可欠な根本的な考え。面白い、わかる、などといった捉え方だけで映画を作ったのであれば、それは映画じゃなくてもいいんじゃないかと思います。
映画の中での大日本人をいじめる一般人と同じ・・・たしかにその通りかもしれません。映画の中でのいじめの原因ははっきりしませんけど、防衛費のおかげで高い税金を強いられているとしたらどうでしょう?
まぁ、俺だったら、あんなイジメじゃなくて、防衛費削減させる運動とかに走っちゃうかも(笑)
よく理解のできない映画でした・・・
しかし芸能界で面と向かって「くそつまんない映画でしたね」と言える人は少ないのでしょうね。
こういう時こそ浜田が言えばいいのか・・・
最後の着ぐるみでのコントになるまでは、物語の背景を基に、シュールな笑い(というか思い出すたびにフフッて沸きあげるような感じ)があって、最後の「実写」の部分は、馬鹿笑いと前半の背景が微妙に絡み合っていて、これもまたテレビでは難しいと思いました。
北朝鮮とかアメリカとか、あからさまな隠喩はあるけど、それよりも笑いにウェイトを乗せていると思いました。第一、アメリカ人は一人も出てきてないし・・・。
「映画」って言えるかどうかって、映画の定義(そんなものがあるとしたら)は変わり続けてるからなんともいえないけど、どう考えても映画として「アリ」だと思いました。
ただ、フランス人には伝わりにくと思います(すごく日本通なら解らないけど)。
大佐藤のしゃべり方は、訳せないし・・・。
『映画はこうでなければならない。』
そんな既成概念をもったまま映画を観て楽しいですか?
『面白い』と評価される映画を
観にいって『面白かった』というのは簡単ですよね?
【大日本人】が世間一般に酷評(6・19現在大ヒット中ですが)
されてる中で映画通を自負してるココの方達が歩調を同じくしてる。
日本人の感性は統一、衰退してくだけですか?
趣味に沿ぐわない【大日本人】を、どうせ話題に流されて
観にいったんでしょう?ならせめて、
真っさらな頭で観て、それをどう捉えるか?いや、感じるか?
新しい自己の感性を見いだしては?
頭よさそうな文章で評してるんだから硬い頭を打破しなきゃ
ピーコみたくなりますよ?
確かに「解らない人には解らない」的な言い訳がましい雰囲気は気になります。また、シネマ坊主を読む限り、松ちゃんこそ他の映画の良さを解ろうとしていない気がします。松ちゃんが解らないところは、「意味ありげなシーンを盛り込んだだけ」って決め付けてる感がして嫌でした。
ただ、大日本人を見た感想としては、正直「解らない人には解らない」映画だろーナーって思ってしまいます。
細かいところで笑いつつ、見終わった後で思い出し笑いしてしまい、もう一回見たいって思ってしまう映画でした。
インタビュー形式については、インタビュアーの絶妙なずうずうしさと、大佐藤が変にかっこつけようとしてるところとか、それ自体が面白かったです。いつの間にか大佐藤にタメ口になってるところとか。
ゼアッ!ゼアッ!ゼアッ!・・・ゼヒッ!ってところは思い出すと噴出しそうになります。
私は2時間があっという間でした。インタビューも最初から面白かったので、眠いって・・・?って感じです。説明しにくいですが、ひとつ挙げるならディスコミュニケーションっぷりが楽しいというか。
投石シーンもちょっと痺れるように笑えました。
ちなみに、私は公開直前の『すべらない話』のほうが退屈だったので、平均的感想では無いでしょうけれど。
あと、ちょっと偏見イメージでの批判が気になりました。
ややマイナーな媒体での率直な松本氏の発言も見聞きしているのですが、最初から「笑えるか」「笑えないか」が一番大事なことだと言ってます。
こんなことも言ってました。
『「私はちょっと分からなかった」「あんまり笑えなかった」といわれるのは(残念ではあるけれど)まぁええねん。だけど、俺が今の地位を危うくするリスクを負ってまで、新しい方法でもっと何か面白いことを出来ないかと一歩を踏み出してるのに、何か悪事を働いているかのように批判するやつがおるのが分からん』
なんだか映画の中で大日本人を非難している人々と同じ方法で攻めている人が多いかな・・・と思うんですが。
そうですよね~
特に企業からのCM料はかなり高額になると思います。一件あたり1千万くらいありそうだし・・・防衛庁からの委託なんだし、ほんとは入れちゃいけないんだろうけど。
むむ、消費者金融!(笑)
それは鋭いですねぇ~その他有力なのはドリンク剤か?
もし現実にあんなのがあったらいったいどの企業がスポンサーになるでしょう?やっぱり消費者金融?(^o^)
面白かったと感じた人はしあわせです。
映画の感想は人それぞれですし、まったく問題ないことです。
おっしゃるとおり、朱に交われば・・・という感じで2人とも嫌いになっていたのかもしれません・・・
>よしえさん様
最後の楽屋落ち反省会はまぁまぁ面白かった。酷評はしてますけど、所々笑えそうな場面はありましたよ。上手く編集して短くすれば、もっといい評価ができたかもしれないくらいです。
怪獣ではやっぱり竹内力ですよね!
彼はよかった~(笑)
>sesiria様
笑えるか、笑えないか、たしかに評価の基準はそれだけなのかもしれませんよね。
説明不足の俺の文章の補足・・・いや、それ以上に的を射たコメントありがとうございました。
>「わかる」「わからない」で優越感を刺激しようとしている・・・
仰るとおり、こうしたコメントで攻撃されると、自分に笑いの感性がなくなったとか、じじいになった気分にさせられて滅入ってしまいます。
ただ、このブログにコメントしてくれる方たちは心優しい方が多いので助かっています(汗)
もし松本監督として今後も活動していくのなら、ぜひ多くの酷評を読んでもらって精進してほしいところです。
これ、松本が撮った映画だと思わないで観たらどうでしょう?私はつまらない、失敗作だと言われ終わっていると思います。私はマッちゃんは好きなんです。
普段のしゃべりは面白い、でもだからこそ、正当に
大コケすべき映画です。彼は一度頭を打ったほうがいい。今ここで勘違いして暴走してしまわないように。まあ、でも観客もそこそこ入って結構ヒット作と化してしまうのでしょうね。
あたしは面白かったですよぉ!!
今だにオチが解りませんが・・・つっ込む人がいないからオチてないのがオチなのかとも思ったり?!
しかし、力さんはいつどんな映画で見てもいい味出しますよねぇ!!
TBしときま~す♪
たしかに・・・
前フリの部分にあたるドキュメンタリーが俺の低評価の原因。長すぎるんですよね。コントならコントとして、もっと短くすべき。
全体が40分くらいの長さだったらちょうど良かったのかも。
実を言うと、ダウンタウンが嫌いなのは浜田の方なんですけど、松本人志は映画に手を出すべきじゃなかったと考えると、2人とも嫌いになりそうです(汗)
別に映画界に進出すべき理由もないし、テレビだけで充分なんじゃないかと・・・ううむ。
>たましょく様
映画の日、しかも若者がいないような時間帯に観たので、俺が観たときには笑いはひとつも起こっていませんでした。人数も30人程度だったし・・・
ここで笑わせたいんだな~とは感じるのですけど、どうも乗り切れませんでした。
たしかに、ドキュメンタリータッチの部分を削ったほうがスッキリするし、番組も編集はするんでしょうけど、あの質問内容じゃ見る気もおきないような・・・
>PGM21様
実は「伝説の教師」は見てました。全部じゃないけど。
好きなドラマでしたよ。
俺がこの映画がダメだと思ったのは、笑えなかったことが一番大きいんです。理解できる、できないの差よりも、笑える、笑えないの差じゃないでしょうか・・・
多分それは日本人としてであって、カンヌでは理解の差が評価の差になってるんでしょうね~
この作品は松本人志を知らない人には完全に理解不能作品となるでしょうね。
もしそういう人が理解するいい作品は松本人志が唯一主演したドラマ「伝説の教師」を観る事を薦めますね。
あのドラマを観た後にこの映画を観ればある程度理解できるんじゃないかな?
正直点数は難しいけれど理解できる人=理解できない人を甘味すると50点前後になるかな?
理解できる人100点近く、理解できない人0点近くという感じです。カンヌで理解できなかった人の気持ちはわかりますね。
松本人志の「笑い」のセンスは、遺憾なく発揮
されていたと思いたいのですが、それが「映画」
としての形を成してないことは、否めないですね。
ずーと笑っていました。世代的にダウンタウンの「ご
っつ」を見ていたもので、まるで映画館のスクリー
ンで「コント」を見ているよーな。
大佐藤の「大日本人」としての生きてゆく葛藤
だけに絞った方が「映画」としては、成立してた
かもしれませんね。
う~厳しいですね~
でもまぁ・・・仕方ないかな・・
ダウンタウン自体お嫌いなのであれば。
ダウンタウン好きな私でもこれを「映画」と言うには
ちょっと・・ってお思いましたから・・(^^;)
何でした?
映画にするんだったら陳腐すぎるし、テレビ視聴率の話からしてもテレビ向けだったらおかしいだろうし、それともアダルトビデオでした??
まさかアレがニュース特番であろうはずもないし・・・
>サザエ様
あの本は立ち読みに限りますよね(笑)
ここにTBしてくる中学生の文章より酷いですよ(俺もたいしたことないですけどね・・・)。
映画を作ったのも、「好きなことが言える」という目的だけだったのでしょうね。
俺はダウンタウンそのものが嫌いなんです。
一度成り上がった者は一般人をとかくバカにする。それが顕著なんですよね・・・
ちょっと眉間にシワをよせてしまいそうな、、、映画を愛してる視点とちょっとズレてるというか、、、読んでて気持ちよくないし、かなり上からの目線で好きなことを言ってるだけという感じがしました。
だから、監督をしたと聞いたとき、『ぁあ~あ、、』と、大変残念に思いました。。
お笑いでは大好きなまっちゃんだけに、映画に手を出されたことが残念です。。。北野監督とは雲泥の差でしょうね。