どうも、こんにちは。
最近オフの多忙等でしばらく更新が滞っていましたが、ぼちぼちと再開していきたいと思います。
今回は、今年の「六道まいり」について。
毎年、8月7~10日に東山松原付近(六道珍皇寺、六波羅蜜寺、西福寺を中心とした界隈)で行われる、「精霊」と呼ばれる先祖の霊を迎えるための伝統行事です。
本シリーズでも何度か取り上げましたが、今回は今年行われた「六道まいり」の様子をお届けしたいと思います。
鴨川にかかる松原橋(※シリーズ第32回、第202回も参照)から、松原通りを東へ。
西福寺や六波羅蜜寺のある「六道の辻」と呼ばれる界隈で、「六道まいり」は行われます。
この辻には、あの「ゲゲゲの鬼太郎」の元ネタにもなったという「子育て幽霊飴」伝説のお店もあります(※その詳細については、シリーズ第31回をご覧ください)。
西福寺の入り口から入りますと、不動明王像にお目にかかります。
まずは、水をかけて参拝します。
水塔婆と呼ばれる木の札に、亡くなった人たちの名前を書いて、水につけて地蔵尊像の前に供えます。「水回向(みずえこう)」と呼ばれる行事です。
亡くなった人の個人名を書いている人も居れば、自分の家の名を書いて代々のご先祖を供養している人も居ます。
人ぞれぞれですが、「水回向」の正式な手順・作法についてはシリーズ第52回で書かれています。
そしてここ西福寺では、毎年「六道まいり」の時期になりますと、この寺に古くから伝わる六道絵や地獄絵等が公開されます。
実を言いますと私は、毎年これを楽しみに訪れているのです。
なお期間中公開されている地獄絵、六道絵等の撮影はいいそうですが、その際には「お寺の方に一言ことわってお許しをいただく」とか、「フラッシュは使用しない」等のマナーは守った方がいいでしょう。
それにしても何故、このような絵図が遺されているのか?
その絵図の意味とは何か?
それについては、シリーズ第203回にて、妖怪絵師・研究家の葛城トオルによる解説があります。
参考までに、その時の解説動画も貼り付けておきます。
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さらに「檀林皇后九相図絵」なる絵図も遺されています。
これは、知性と美貌にあふれる皇后として有名だった、嵯峨天皇の后・檀林皇后(だんりんこうごう)が死に、その遺体が朽ち果てていく様子を描いた、ちょっとグロい絵図です。
何故、このような絵図があるのか?
この絵図の意味とは?
これについても、シリーズ第203回にて、妖怪絵師・研究家の葛城トオルによる解説があります。
参考までに、その時の解説動画も貼り付けておきます。
<script src="http://static.fc2.com/video/js/outerplayer.min.js" url="http://video.fc2.com/ja/content/20120821N7WVvvWW/" tk="TWpJM09USTROalk9" tl="葛城トオル、西福寺で地獄絵を語る(3)" sj="27" d="100" w="448" h="368" charset="UTF-8"></script>
西福寺を訪れた後は、六波羅蜜寺へ。
この六波羅蜜寺でも「六道まいり」の行事が行われています。
ここは、「空也上人の伝説」や、「竜退治伝説」や、「皇服茶伝説」、「遊女・阿古屋の物語」、国宝・重要文化財クラスの仏像やそれに関する伝説など、多くの伝説や注目スポットのある非常に面白い場所でもあります。
京都を訪れる機会のある方には、是非とも進めたいスポットのひとつでもあります。
六道の辻から、松原通りをさらに東へ。
六道珍皇寺です。
ここも、「冥府の判官・小野篁」や、「地獄へ入り口」伝説、「黄泉がえりの井戸伝説」など、多くの伝説や注目スポットがあり、さらには秋には紅葉も見られるという、非常に面白い場所です。
本シリーズの『小野篁関連エントリー集』でも、何度かとりあげています。
毎年多くの参拝者が訪れますが、特に先祖の霊を迎えるための「迎え鐘」をつくために多くの人が並び長蛇の列ができます。
今年の「迎え鐘」の様子を撮影して、以下に貼っておきました。
よろしければ、「あの世まで届く」と伝えられてきた鐘の音もお聞きください。
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こうして、今年の「六道まいり」も無事終わりました。
今年は日本社会ではいろいろなことがありましたが、こうした古くからの伝統行事は、季節の変化などと同じように変わらず過ぎていくようです。
というより、これからも変わらず、続けられるといいと思うのですが。
それでは、今回はここまで。
また次回。
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
※お知らせ
今回から、ブログランキングの参加を中断しました。
内容ももちろんですが、ランキングに参加し続けようとすれば、記事の更新頻度もある程度以上は維持し続けなければならないからです。
最近、オフが公私供に多忙になってきて、それも苦しくなってきましたので……。
なおそれに伴い、今回からこのブログ記事の『嗚呼、負け犬の遠吠え日記』への転載も再開したいと思います。
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