今回も、京都の霊場魔所の節分をとりあげます。
本シリーズの小野篁関連エントリー(第40回や第76回など)でも何度かとりあげたこともある、「千本えんま堂」の節分の様子をとりあげます。
2月2日の千本えんま堂前付近の様子。
最寄りの交通機関は京都市営バスの「乾隆校前」停留所か、「千本鞍馬口」停留所です。
本堂の入り口で「こんにゃく煮(だ)き」を作っています。
こんにゃくは、えん魔大王の大好物とされています。
「えん魔大王は嘘を大罪としているためいるため、表裏のないこんにゃくが好き」ということらしいです。
そういえば、だいぶ昔に「こんにゃくえんま」という昔話を聞いたことがあります。
昔あるところにえん魔大王を祀ったお堂があって、そこに目の不自由なおばあさんが毎日お参りに来ていました。えんま大王はおばあさんの信心に報いて、自分の片目をおばあさんに与え、おばあさんはそのお礼に毎日こんにゃくを供え続けました。
そしてそのお堂は「こんにゃくえんま」と呼ばれるようになりました。
こんな話を聞いたことがあります。
こちらにも詳しい話が書いてあります。
また、東京の源覚寺というお寺に「こんにゃくえんま」の伝説が遺されているそうです。
源覚寺のHP
http://www.genkakuji.or.jp/
ここで話を戻します。
中に入って、えん魔大王の大好物だというこんにゃく煮きをこぶ茶と一緒にいただきます。
このこんにゃく煮きは、本当に表も裏もありません。
えん魔大王の舌の形をしています。
また、薄味ですがだしによって味付けもされています。
持ち帰りように袋に入れて販売もされていました。
この「こんにゃく」という言葉は、「困厄(こんやく)」にも通じ、厄除けなどにも効果がある、と伝えられています。
ここ千本えん魔堂では、毎年の節分に中風除け、諸病除けのまじないとしてもこんにゃくをふるまっているそうです。
せっかく来たのですから、ここで祀られている仏様にもお参り・挨拶をしていきます。
私の他にも何人もの参拝者が訪れていました。
お堂の中、入り口に祀られている「びんずる行者」の像です。
第40回でもとりあげましたが、「お酒がやめられないお釈迦様の弟子」というキャラです。
「首から上の悪いところをさするとそこの病気が治る」などと言われています。
ちなみに私は、2010年末の「小野篁忌厳修」の時に訪れ、びんずるさんに鼻カゼを治してもらったことがあります。
ただ、今回のびんずるさんの像はすっかり新しくなっていました。
今まであまりにも多くの参拝者がさすっていったので、前の像は摩耗して壊れてしまったそうです。
以前のびんずるさんの像は、以下の通り。
もちろん、このお寺のご本尊・えん魔大王にもお参りします。
えんま像の向かって左にひかえる、死者の裁判を記録する書記官・司録尊。
えんま像の向かって右にひかえる、死者の生前の行いをえん魔帳に記録する検事役・司命尊。
礼拝して、千本えんま堂を後にします。
なお私がここを訪れたのは、2日の午後3時過ぎになってからだけです。
3日の夜には、「えんま堂狂言」が演じられるというお話でしたが、運悪くその時は夜勤の仕事が入っていたので、見られませんでした。
残念! また来年の機会にでも。
それでは今回はここまで。
また次回!
千本えんま堂のHP
http://yenmado.jp/
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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