京都の闇に魅せられて(新館)

大原・花尻橋と花尻の森 @ 京都妖怪探訪(515)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 シリーズ前回から半月ほど間が開いてしまいましたが、特別編とか言って6話ほど東京の霊場魔所ばかり紹介していました。が、このままではシリーズ名が嘘になりそうですので(笑)、もうそろそろ京都の妖怪伝説地を紹介しないと。
 それで今回は、京都の北部・大原の妖怪伝説を。
 今回から3回に渡って、悲恋の為に大蛇と化した女の伝説が遺されている地を3カ所紹介していきます。
 そのうちのひとつ目が、「花尻の森」です。

 昔、大原に「おつう」という美しい娘が住んで居て、ある時上洛した若狭の殿様に見初められ、殿様の国元へと召されました。いわゆる玉の輿となって、しばらく夢のような生活を送っていましたが、やがておつうが病にかかると、殿様の心も変わって、国元へと帰されます。つまり、おつうは捨てられたわけです。
 おつうは絶望して、大原川の女郎が淵に身を投げ……大蛇に変化しました。
 そして殿様が上洛する時、花尻橋のところで襲いかかります。
 しかし殿様の家来によって、斬り殺されてしまいます。
 その夜から、大原の里は激しい雷雨に見舞われたり、悲鳴が聞こえたりして、村人たちは恐れおののきます。
 そして、頭・胴・尾と三つに切られた大蛇の体のうち、頭を「乙が森」に、胴を「西之村霊神之碑」に、尾を「花尻の森」に埋めて、おつうの霊を弔いました。
 今回はそのうち、おつうの尾を埋めたという「花尻の森」を訪れます。


 まずはいつもの通りアクセスから。
 最寄りの交通機関は、京都バス「花尻橋(大原記念病院)」停留所です。









 すぐに目的地に行こうかとも思いましたが、ちょうど目の前に「土居志ば漬け本舗」という店があったので、ここでちょっと腹ごしらえ。





 こういう珍しいものも食べてきました。









 腹ごしらえが住んだら、バス停に戻ります。
 バス停から少し歩くと、というよりバス停から見える場所に、「花尻橋」はあります。









 花尻橋の上から、大原川を見ます。





 伝説上では、大蛇となったおつうは、川を下り、ここから殿様の行列に襲いかかったことになっています。


 橋を渡ったところに、大きな鳥居が立っています。





 ここが「花尻の森」の入り口です。
 中に入りますと、江文神社御旅所と、案内板があります。











 今でも毎年5月5日、ここではおつうの霊を弔う祭りが行われるそうです。


 さらに森の中へと入っていきます。





 大木の下に小さな社が。
 いかにも、という感じです。
 伝説上では、ここにおつうの尾が葬られていることになっていますが。
 ここには、他の蛇女伝説も遺されています。
 江戸時代の元禄15年(1702年)に編纂されたという『山州名跡志
(さんしゅうめいせきし)』にも、夫を恨んだ女が大蛇に変化したという話が記されているそうです。
 こちらの話が、おつう伝説の原型になったという説もあるそうです。


 大木の下に建つこの社は、「小野源太夫社」というそうです。





 ここの社の由来については、2つの話が伝わっています。
 ひとつは、おつう伝説で大蛇おつうを斬り殺した侍の名が「松田源太夫」という名だったというもの。
 もうひとつは、源頼朝が、寂光院に隠棲していた平氏の生き残りの女性建礼門院を監視する為に、「松田源太夫」という御家人をこの地に住まわせたという説です。
 どちらが本当の由来だろうか、とも思いますが。
 もしかしたらおつうの伝説は、「松田源太夫」という人の話と、『山州名跡志』に遺された蛇女の伝説など、いくつもかの話が合わさって出来たものかも。


 社の下から木を見上げます。










 森の中も少し散策してみます。








 心なしか、木の根が蛇のように見えるような……?


 おつう伝説の真相は私にはわかりませんが、どういうわけかここ大原には建礼門院など哀しい女性の話がいくつも遺されています。
 そう言えば、京都・大原と言えば、こんな歌もありますし。







 それでは今回はここまで。
 次回も引き続き、大原の「おつう伝説」の地を巡ります。









 では、また次回。




*花尻の森へのアクセス・周辺地図はこちら




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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