田植え機に乗った元サラリーマン

車中泊旅や探石などを楽しみながら生活の中で感じたこと思ったことなどを気まぐれに書き込んでいます

「ハッチメ滝」考

2014-02-05 | 四季


「ハッチメ滝1」
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1月27日(月) 10時00分 晴れ
 秋に燃えるような紅葉を見せてくれた「鍋足山群」、冬の様子を見たかった事と秋に行った時にちょっと気になっていた事を確認したくて出かけてみました。真冬ですので路面が凍結しているかもしれないと思いゆっくり目の9時過ぎに自宅を出発、山に入るには少し遅い時間になってしまいました。

「鍋足山群」

10時00分に笹原地区のいつもの駐車場(スペース)に到着しました。さすがに平日、誰も居ませ~ん。どうやら「鍋足山群」今日は貸切のようです。

「登山道入口標識」

準備を整え出発、20分ほどで「ハッチメ滝」に到着です。(落差約20m前後、幅4~5m、水量少な目、迫力結構あります)まず、気になっていた事の一つがこの滝の名前です。ハッチメ滝?、「ハッチメ」って言葉は今まで聞いた事がありません。何を意味するんでしょうか?

「ハッチメ滝2」
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そこで「ハッチメ」の意味を勝手に推測してみることにしました。

「ハッチメ滝」考
アイヌ語由来説
カタカナ地名ですのでアイヌ語から来ているのではないかなという説です。当地には常陸大宮市の「タバッコ峠」「ス虫沢峠」や常陸太田市内の「黒磯バッケ」などカタカナの地名が残っていますが、どうやらこれらの語源がアイヌ語から来ているらしいとのことです。
で、調べてみるとアイヌ語のそれらしき単語に「hat」というのがありました。意味は「山ぶどう」です。発音は「ハッ」(あるいはハト)ですかね。これに茨城弁特有の「」がくっつき「hat ・め滝」→ ハット-メ滝ハッチメ滝ですかね。滝の形状が「やまぶどう」に似てるんでしょうか、それとも滝の周辺に「山ぶどう」がたくさんあるんでしょうか?
う~~~ん???
 関東北部の方言では動物の名前などのあとに「~め」をつけます。
使い方は、「犬、猫、馬、馬鹿、こいつ」などで、漢字では「」で、
意味は「卑下した、見下ろした」ですが、茨城弁ではこうした意味以外に愛称に近い使われ方もされます。そして、いろいろな言葉の接尾につきます。また、語調を整えるような使われ方も見受けられます。

「ハッチメ滝3」

「蜂(ハチ)」説
滝の周辺に「蜂」あるいは「蜂の巣」が多かったことから「蜂(はち)滝」と呼ばれるようになり、これに例の「め」がくっつき「はちめたき(蜂め滝)」となった。さらに読みが「ハチメ滝」→「ハッチメ滝」と変化した。もしくは、滝の形状が「蜂の目」に似ていたので、「はちのめたき(蜂の目滝)」、以下同様の変化により、「ハッチメ滝」となった。
「蜂」が多いのかな~!「蜂の目」に似ているかな~~~!
う~~~ん???

「ハッチメ滝4」

「鉢(ハチ)」説
○ 広口の食器(僧侶が托鉢に使う器)
○ ご飯を入れておく木製の容器(めしびつ、おひつ、おはち)
○ 植木鉢
○ 頭のまわり(鉢巻の由来)
○ 兜の頭頂部を覆うもの
滝の形状が上記のどれかに似ていたことから、「鉢(ハチ)滝」となり、これに茨城弁特有の「め」がくっついて「鉢め滝」となり→転じて「ハッチメ滝」となった。
上部のくびれが頭の周りに似ているかも(鉢まきかな)!また、遠目に「おひつ」に似ているかも。
ひょっとしてこれはあるかも、でもやや決め手には欠けるかなあ。

「ハッチメ滝5」
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. 「八の字説」
滝の形状が「八」の字に似ている。「八め滝」→以下同じ

. 「端(はし)説」
鍋足山には「鍋足48滝」といわれるほどたくさんの滝がありますが、有名な滝に「北ノ入滝」、「中ん滝」、「背戸の滝」など方角や場所に由来した名前が少なくありません。まぁ、意味的には「北の方の滝」「真ん中の滝」「裏手の滝」だと思われます。近くに館(古城)などがあったようですので、このあたりから見た方角を表しているのかも知れません。
こうしたことから推測してみると、「ハッチメ滝」は滝群の中の一番南端にあることから「端滝」となり、例の「め」がくっつき「端め(はっしめ)滝」→転じて「ハッチメ滝」となった。(「し」は「ち」に転ずることが少なくない。 端(はし)は「はち」と発音されて、「はちっこ」などと言われる場合もある。)
ロジカルではあるが、でも、ちょっと~かな!

「ハッチメ滝6」

.「地元古老説」
○ どなたかのブログに地元の古老の話として「水量が少なく子供の頭を叩いた(ハツル)時のボツボツという音しかしないので、地元ではハッチメ滝と呼んでいる」というのがありました。
すなわち、「子供の頭をはつった(叩いた)時のような音がする滝」→「ハッチメ滝」ですね。
たしかに土木用語に「はつる」(削る、たたく)というのがあり、方言としては長野、福井、広島、大分などで使われているそうですが、茨城では果たしてどうですかね。この「地元古老説」は、「ハッチメ滝」の由来としてネットに掲載されていた唯一の説です。

○ さらに調べていくと、どなたかの「ハッチメ滝」の説明書きに「岩壁におっぱいを押し付けた様なくぼみがあり幻の滝でどしゃ降りの時でないと水は無いが、厳冬期は音なしの氷瀑を作っている。」とありました。
注目したのは「くぼみ(おっぱいではありません)」です。おとなりの福島県に「塔のへつり(急峻な崖の意味)」という景勝地がありますが、「へつり」の意味は急な崖以外に「削る(けずる」というの意味があり、さらに登山用語では「沢などの急激な崖に横に張りいて進むこと」を「へつる」と言うらしいです。(お隣の県で「へつり」という言葉が使われていますので、このあたりでも「はつる、へつる」という言葉は使われていたかもしれません。)
確かに滝の中段ぐらいに「削ったような窪み」が確認されますので、窪みを「はつった滝、へつった滝」→「はっつめた滝、へっちめた滝」→転化して「ハッチメ滝」となった。
う~~~ん、飛躍が激しすぎますかね。

「ハッチメ滝7」

.「その他説」
この辺(茨城県北部)の方言として、引き締める→ひっちめる 押し締める→おっちめる 懲らしめる→とっちめるなどの表現を年配の方が使うことがあります。この表現の延長で「張り締める→はっちめる」から、張り締まった滝→「はっちめた滝」→「ハッチメ滝」ではどうでしょう。
また、「鉢」には上記した以外に「頭蓋骨」や「女性器」を指す場合もあるみたいですので、こちらからのアプローチもあるかもしれません。

「滝つぼ」

さらにネットで調べて行くと生涯学習情報誌「フォンズ」(常陸太田市教育委員会生涯学習センター)第24号(2005年6月25日発行)の「里川紀行 滝めぐり」マップ作成にまつわる話として、佐藤さん(看板作製)、水嶋さん(写真撮影)という方のお話が掲載されていました。(写真の「ハッチメ滝」の看板は佐藤さん作成と思われます)
何とそこで水嶋さんが命名した滝もあるとのことでした。まぁ「ハッチメ滝」は違うと思いますが、でも考えてみれば滝の名前は古くからある名前とは限らないですよね。名前のない滝の方が圧倒的に多いでしょうから、そんなに古くない時期に誰かがつけた名前もあると思われます。概ねは古くからの言い伝えの名前がつけられているものと思います。とすると「地元古老説」となりますかね。裏付けのために地元の方2~3人に伺ってみましたが残念ながら全員知らないとのことでした。
さらに、このカタカナというのが「」を深くしているように思います。カタカナ名ということは「音」を口承で繋いできた訳ですからより変化して伝わりやすいですし、意外な変化をして本来の意味から遠く離れてしまっている可能性もあります。さらにはカタカナという事は、「擬音」を表した可能性もあります。

謎は深まる一方です。まぁ私の説はどれも「帯に短し襷に長し」で何とも意味不明です。
」のままの方がミステリアスでいいですかね。でも気になりますね、ひょっとしたら滝の名前のいわれに古の素敵な物語が秘められているのかもしれませんね。
もし名前の由来を知っている人が居ましたら、是非是非教えて下さ~~~い

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