田植え機に乗った元サラリーマン

車中泊旅や探石などを楽しみながら生活の中で感じたこと思ったことなどを気まぐれに書き込んでいます

トレジャーハンティング-5

2016-03-20 | 石ころ
玉川源流域
3月5日(土)9時30分 曇り
どうも私は興味を持って何かをやり始めたり何かを調べ始めたりするとどこまでもドンドン追っかけて行ってしまうタイプであるらしいことは以前から自分でもうすうす気づいていました。(まぁ、ある一定のどこかで飽きてしまうんですけどね……。)

始まりは1300年前に書かれた「常陸風土記(西暦713年~)」の久慈郡の章の一部、
郡西□里 靜織里 上古之時 織綾之機 未在知人 于時 此村初織 因名 北有小水 丹石交錯 色似琥碧 火鑽尤好 以號玉川
(郡家の西十里のところに、静織の里がある。ここで初めて倭文を織る機が使われたことから、名付けられた。北の小川には、青色の瑪瑙がとれ、良い火打石になる。よって玉川と名付けられた。)
昨年この記載を確かめるべく「静神社(クリック)」を訪れその北側を流れる「玉川(クリック)」でメノウと出会い、古代のロマンに触れ合う感激を味わいました。そして今年玉川を再訪、「このメノウはどこから?」との疑問を抱き、どんどん上流へ、先月は支流の「照田川」の探索と続きました。
そして今日は「玉川源流域」をアタックしようと思います。


「中郷橋」
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先日の「照田川」の探索の後、R293沿いの常陸大宮市東野地区から塩子地区にかけての玉川を少し覗いてみたんですが、川床と土手がコンクリートでガチガチに固められていました。
ということで今日はその先からスタートです。「白岩峠(しらやとうげ)」の手前からR293を外れ県道161号に入り直ぐのところにある「中郷橋」の近くに車を停めました。橋の近くに地元の方がいましたので情報収集、どうやらたまに私と同様「石(メノウ)探し」の人が訪れるようですが、ほとんどの方が収穫なしで帰られるそうです。そして源流域の情報ゲット、ここから北に入ったところにある「小貝野」地区というところだそうで道はかなり狭くなるようですが車で行けるようです。「小貝野」地区???、そういえば何かの資料に「小貝野層のなかにメノウの礫が……」と書かれていたあの「小貝野!」、発見です。 そしてついでに「白岩峠」のいわれを聞いてみると、昔「大谷石」に似た「白っぽい石」を山から切り出していたことから名ずけられたそうです。そういえば峠の途中に石屋さんがありましたねぇ。(後日調べたんですが、1700万年前に火砕流によってできた凝灰岩で、珪化木や炭化木もみられるそうです)
だいぶ情報も収集出来ました、まぁメノウはありそうにもないとのことですが、橋の付近から探索してみましょう。橋の上流は両岸、川床ともにコンクリートで整備され、石ころはあまり見当たりません。下流も一部護岸工事がされていますが少し切れているところも、ということで下流域を歩いてみることに。
(余談ですが、R293は日立市から宇都宮市、鹿沼市を通り足利市に至る全長約170kmの国道です。先日裁判が開始された例の2005年の栃木県旧今市市の吉田有希ちゃん殺害事件でここR293も有名になりました。死体遺棄現場はこの玉川(東野地区)から遠くない山間部にあります)


「玉川(中郷橋付近)」
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橋の下に下りてみると水深は浅く5cm前後川幅も3~4mぐらい川床は岩盤で小砂利の堆積も見られません。それでもほんの少~しだけ溜まっているところを注意深く調べてみると1cmほどのメノウの欠片を発見、メノウがあることを確認しました(採集するほどのものではありませんでした)。推測ですがこの水路みたいになっている玉川上流部、仮にメノウがあったとしても一気に下流に流されてしまうように感じました。取り敢えず橋の周囲は確認、先ほど地元の方が言っていた通りメノウは小さな欠片以外見あたりませんでした。
でも、念のため少し足を延ばして探索してみます。すると、対岸の草むらの中で何かがキラッと光ったような、一目散に土手を下りて川の中に、見ると約5cmクラスの「オレンジメノウ」が、まぁまぁの大きさです。たぶん流されてきたのが草むらに引っかかっていたんだと思われます。その先の川は竹藪に護岸が覆われてしまい探索できませんでした。でも「メノウ」があることは確認出来ましたのでますます「源流域」への期待が高まりました。


「玉川のメノウ」
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車に戻りいよいよ「小貝野」地区に、きれいに舗装された道路が続きます。両側を里山に囲まれその間に田んぼがあるところを少し登っていく感じで進んで行きます。途中から舗装がきれて砂利道に変わり周囲の田んぼも耕作放棄地が目立ってきました。


「玉川源流域」1

「中郷橋」から約2kmぐらい進むとため池がありました。この先も道は続いているようですがちょうどうまい具合に駐車スペースがありましたので取り敢えずここに車を停めます。

ため池の向こう側には「ゴルフ場」が見えます。あらためて地図を見てみるとなんとあの「照田川」の源流域がちょうど見えているゴルフコースの向こう側ではありませんか!
このゴルフコースを挟んでこっち側が「玉川源流域」、向こう側が「照田川源流域(未確認)」になるようです。ということはこのあたりの里山にはメノウがザックザク?、早速探索開始です。


「玉川源流域」2

まずは「玉川最深部」へ、道を辿って徒歩で上っていくと流れはどんどん細くなりそしてゴルフ場に消えて行きました。どこが源流かは特定できませんでしたが、たぶん何番ホールかの調整池が源流だと思われます。
源流域は何となく特定できましたので、いよいよ沢の石の探索です、う~~~ん沢に下りてみると脇の田んぼはイノシシさんの運動場ですねぇ、いわゆるヌタ場ってヤツですねぇ。


「玉川源流域」3

下流方向に向かって沢を下ります。あぜ道には踏み跡が、石を探索に来た人のかな、それともイノシシさんのかな?


「玉川源流域」4

こんな感じの山側の土手が水の流れにえぐられて石や礫が川に流されていくのが確認できました。沢には2~30cmクラスの石がゴロゴロしています。
目を皿のようにして探しますがメノウどころかメノウの欠片すら見つかりません。


「玉川源流域」5

意地になって200mぐらい探し歩きましたが状況は変わりません、メノウの1片も見つかりません。
そのうちに沢は大きなU字溝に姿を変えてしまいましたのでここで探索中止です。探索していてビックリしたのは途中の護岸です。写真に少し写っていると思いますが、田んぼ側の土手が赤ちゃんの頭ぐらいの均等な丸いおおきさの石できれいに護岸工事されていました。明らかに最近の工事ではありません、ずいぶんと昔からこの源流域には整備された田んぼがあったようです。


「玉川源流域」6

残念ながら肝心のメノウはこのエリアではひと欠片も採集できませんでした。ということはこの源流域あたりはメノウの供給元ではないようです(確証はありませんが)。それでも珪化木らしきものを2個採集、取り敢えず「源流探査」の証拠として持ち帰ることにしました。(本当はメノウの供給元としての証拠として小さくてもよかったんですが源流域のメノウが欲しかったです……、残念。そして予測も見事に覆されてしまいました。)


「玉川源流域の珪化木?」

傷心の帰り道、ゆっくりゆっくりと来た道を降りて行くと途中に何本かの玉川の枝沢がゴルフ場側に延びているのが見えました。私はこのゴルフ場で何度もプレイしています、名前は「ロックヒルゴルフクラブ」。そしてこのゴルフ場にサンドダイク露頭というのがあることを思い出しました。(池の中とかコースの境にむき出しの露岩が散在たぶんそのうちのどれかだと思われます、今度行った時に聞こうと思います)
(サンドダイク露頭→砂岩岩脈、まだ固まっていない地層が地震により地表に突き出したもの、周囲には火砕流堆積物などがある)
まぁ、地質学のことはよく判りませんが、玉川源流域の「小貝野層」、白岩峠の「凝灰岩」、ロックヒルゴルフクラブの「サンドダイク露頭」を重ね併せると、このゴルフ場のある山のどこかが「玉川メノウ」の大きな供給元のひとつなのではないかという仮説はまんざら間違っていないような気がします。中郷橋まで玉川のメノウは確認しましたが玉川の最深部の沢ではメノウは確認できませんでした。たぶん最深部手前のゴルフ場に延びているこの枝沢のどれかがメノウの供給元でそこから玉川にこぼれ落ちて静神社の近くの村田地区流域に流れていくのではないかと………。いづれ機会を見つけて確認したいと思います。(もちろん玉川が流れている途中の田んぼや土手の堆積層もおそらく重要な供給元の一つだと思われます)


「北富田の水汲み場(そこそこ有名)」

北富田
まだ昼前、仮説が証明できなくてちょこっとモヤモヤ、源流域から下りてきて県道161号にぶつかりを右折するところを左折しました。当初は行く予定は全くなかったんですがメノウの聖地北富田」に行って見ることにしました。
ここから久慈川を挟んだ北東側、旧山方町最北部直ぐとなりは大子町、ここから約30分ぐらいのところにあります。このあたりは何度か山歩きをしていましたので土地勘はありますが、でも全国有数の「メノウ」の産地とは知りませんでした。玉川のメノウを調べていくうちに「北富田」が全国でも有数のメノウの産地であることが判りました。でも私が追っかけていたのは玉川のメノウ、行く予定はなかったんですが………。

以前から道は知っていたんで迷うこともなく到着、この沢沿いの道狭いんですよね。この沢(川)の名前不明なんで「北富田沢(仮称)」としておきましょう。(一度地元の人に聞こうと思っていたんですが出会いません)
中流域の駐車スペースに車を停め沢に下りられるところを探し適当に「北富田沢」に下りてみました。


「北富田の沢」1

多少のゴミもありますが水量もそんなに多くなく探索しながら歩くにはいい感じの沢です。沢に入ってすぐにこんなのを発見、玉川のメノウからするとかなりの大物です。


「北富田の沢」2

こちらは大きくはありませんが、5~6個のメノウがかたまってあります。何かここの沢は探さなくてもメノウが見つかる感じで、こぶし大の大きさのものも結構あります。さすがどなたかのブログで「メノウの聖地」と書かれていただけのことはありますねぇ。でも、これだけあると少し有難みが薄れてしまいます、「玉川」のメノウ探しはなんだったんでしょうって感じになります。


「北富田の沢」3

上流に上っていくと少しよどみが、川沿いに集落が点在していますのでその影響ですかねぇ。


「北富田の沢」4
さらにしばらく沢を上っていくと滝にぶつかりました。一旦平行して走っている道路に出て巻いていけばさらに上流に行けますが、量的にも十分採集出来ましたので今日はこのあたりにしておきましょう。


「北富田の沢」5

ふと足元をみると「沢わさび(違うかな?)」かな。


「北富田の沢」6
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大き目のレジ袋に入りきれないぐらい採集出来ました、そして玉川源流域でのモヤモヤはどっかに吹っ飛んでしまいました。
ちょこっと満足、我が家の軒下コレクション、また増えてしまいましたぁ。

次回に、つづく。


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