
擁壁を作る場合には、転倒、滑動、沈下そして、円弧すべりの検討をします。
考え方を知っておこうと思います。
①擁壁の転倒を考える
擁壁に加えられる力の合力の作用点が、擁壁の底面部の1/3以上、
中央に寄ったところにおさまるようにする
②擁壁の滑り防止を考える
擁壁の滑動については、滑動させようとする力は、水平土圧力である。
水平土圧力に抵抗する力は、壁底と地盤の間に存在する摩擦抵抗である。
滑動に対する安全率は、1.5以上を基準とし、1.5に満たないときは、底版幅を
大きくする。または、擁壁底面に抵抗突起を設ける。
③擁壁の沈下を考える
擁壁が沈下しないためには、地盤の許容支持力
(地盤が支持できる最大の荷重を一定の安全率で除した値)が、
擁壁底面に働く地盤反力度の最大値以上でなければならない。
擁壁の中の鉄筋は、力を受ける側を背にした、片持ち梁とします。
片持ち梁式の擁壁の鉄筋を打ち継ぐ場合、2種類の目地を入れます。
鉛直打ち継ぎ目地 : ひび割れ防止の目地。
打ち継ぎ目と打ち継ぎ目の間隔は、10m以内とし、
鉛直打ち継ぎ目での鉄筋切断はNG。
伸縮目地 : 温度変化による亀裂防止の目地。間隔は15~20m以内。
この目地で、鉄筋を切断する。継ぎ目には目地材をいれる。
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