九重自然史研究所便り

昆虫採集と観察のすすめ

03. イスパニョーラ島の生物

2015-06-21 06:54:25 | 日記

 まずカリブ海に浮かぶイスパニョーラ島の地形図から示そう。コロンブスの艦隊が地球は丸いことを証明しようとして西へ西へと航海し、最初に植民したのがこの島である。首都サントドミンゴに総督(初代はコロンブス)がおり、そこから新大陸に進出したことはみなさんもご存じだろう。この図は多分、何かの教科書かパンフレットから転載したので出典はわからない。コロンブスが発見したこの島には二つの国がある。地図の上のOceanoの先頭のOのすぐ左側下に濃い緑色の山の色が薄い、つまり低い土地があり南側に達している。その辺りが両国の境界線で、左側がハイチ共和国、右側がドミニカ共和国である。もともと島はスペイン領であったが、スペインの衰退とともにハイチの二つの半島の少し北にある島が海賊の基地化し、さらに西側の両半島を含む部分がフランス領になった。片目の海賊が登場する「宝島」の話もカリブ海の海賊である。私の子供のころ、黒いどくろの旗を掲げた海賊船が出てくる物語や漫画があった。私は南の海の海賊と言うのでずっと東南アジアのことかと思っていたが、あれはカリブ海の話なのだ。東南アジアにも海賊がいたが、ウォレスの「マレー諸島」によれば帆船ではなく大勢の漕ぎ手を乗せた速度の速い舟らしい。私はパラワン島のブルークスポイントで10年前(1950年代のこと)海岸の集落がボルネオから来た海賊に襲われたという話を聴いたことがある。

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