190622_これは2500年前のギリシア・ペルシアの戦争の話ではない
2019年6月22日 産経新聞 p.27
インパール作戦従軍者 佐藤哲雄さんの話
(従軍中の佐藤哲雄氏。産経新聞WEBより)
インパール作戦:1944年、インドにおける日本軍・英軍の戦闘
(この作戦に従軍した日本軍10万人の内、3万人死亡、4万5000人が戦傷病)
ここに書かれていることは、2500年前のギリシア・ペルシアの戦争の話ではない。つい75年前の話だ。
佐藤哲雄さんの話
「食糧として牛・羊を連れて行ったが、大きい河を渡るとき、牛が暴れて、兵士もとろも河に落ちた。結局、これを食料とすることはできなかった」
「上官から、敵のものを取って食え、という指令が出たが、英軍は、食糧にガソリンをかけて撤退した。残された食糧は食べることができなかった」
「さらなる試練は、眠っていると、自軍の兵士により食料を奪われることだった」
「草の根をかじっても栄養があるわけではなく、衰弱した人は抵抗力がなくなり、マラリアにかかって死んだ」
「師団長は、『弾一発、米一粒もなし』と電報を打ち、独断で撤退を決断」
「ビルマのチンドウィン川沿いは、日本軍の軍服姿の遺体で埋め尽くされた。ハゲタカが舞い降りてついばみ、すぐに白骨になった」