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ゆうとたいへ

六十を過ぎて始めた自転車旅行、山登りをつづります

2019年6月1日 理不尽なこと、言ってみろよ

2019-06-01 | 昼間のエッセー

190601_理不尽なこと、言ってみろよ


 『今日を楽しむための100の言葉』第三巻

 30.
 
 肝心なこと、言えよ。

 きれいごとばかり言っていないでさ、

 理不尽なこと、言ってみろよ。


 ・・・・


 誰かが言っていた。

 三人の子供を産んだ両親に一千万円あげたら。


 ・・・・


 それはおかしい。

 そんなことを言ってはだめだ。

 五人目の子供を産んだ両親には、五千万円あげる、といわないと。

 ・・・・

 六十年前、三人子供がいる家庭は標準だった。

 四人子供がいる家族も普通と思われていた。

 五人の子供がいると聞いても、全然、驚かなかった。

 じいちゃんとばあちゃんが子供の面倒をみるから、両親は田んぼで働ける。

 働いて金を得、全員が生きて行ける。

 ・・・・

 五人目の子供を産んだ家庭には五千万円あげる。

 子供の面倒は、じいちゃんばあちゃんが見る。

 じいちゃんばあちゃんは、子供の親からもらった金で生きてゆく。

 そのかわり、じいちゃんばあちゃんへは、年金は払わない。

 


2019年6月1日 ドアのないこわれたバーがある。おまえはどうする

2019-06-01 | 昼間のエッセー

190601_おまえはどうする


 

 

ドアが外れて営業していないバーがある。

おまえはこれをどうする。

・・・・

関係ない。

・・・・

伊藤守『今日を楽しむための100の言葉』第三巻〕

34.

いったい、いつからなんだろうね。

きみが、感じるのを止めて、

正しいことを言うようになったのは。

・・・・

役所にて


役所の女は、ボール紙にはった紙にかかれた文章を読み上げた。


「本件につきましては、皆様方に多大のご心配ご迷惑をおかけいたしましたことについて、誠に申し訳ございません。

 早急に再発防止策を徹底します。


 所内で徹底的に議論し、適切な結論が得られるよう全力で取り組む所存でございます。

 命と生活を守ることを第一にします。

 本件につきましては、「皆様方のちゃんとやれるのか?、という悲観的な見方が一気に広がる可能性は皆無である」ということはない、という予想を完全には排除できません。

 従って、命と生活を守り、将来に明るい兆しをあたえられるよう、身近なとことから、個人の力を最大限にひきだし、やるつもりです。

 各方面からのご指摘の内容を精査し、前向きに、全力で取り組み、定期的に確認を続け、皆様方への説明をきちんとし、全所員に周知徹底を図ることが重要であると考えます。

 早急に検討を進め、努力を続けてゆく必要があると考えます。

 尚、上記に記載されたこと以外の件につきましては、担当者が不在ですのでコメントできません。

 以上


この役所は、「万能謝罪文書」を利用している。

https://blog.goo.ne.jp/kokokara-korekara/e/fb873cfa6b825cb8b0a7e4adc257d509


 


2019年6月1日 氷河期にいたというおまえに

2019-06-01 | 昼間のエッセー

2019年6月1日 産経新聞 p.3 就職氷河期世代を支援

 

氷河期にいたというおまえに

 


70年まえ、日本のいなか(日本の大部分がいなか)には家から外に出ない、だめむすこがいた。
そのの人100人は、そいつをおろかものと思った。
そいつはそう思われるのがいやで、外に出るようになった。

今、そいつを、おろかものと考えるものは、親か、あるいは親でも、おろかものとは思わない。
親は、もっと楽しいことに気を取られているから、息子が家から出ない、ということに気が付いていない。


十万年前、北極から氷河が張り出してきた。
住民はそこには住めなくなるから、あたたかい場所に移動した。


おまえは、氷河が来た時、どうしてほかの土地に逃げなかったの。


今、ベネズエラの人でも、メキシコの人でも、シリアの人でもみんな暖かい所へ行っているだろう。


言葉ができない? ベネズエラの人も英語ができな。シリアの人もドイツ語はできない。


知り合いがいない? みんな知り合いはいない。


おまえが、いま、このままでは凍死してしまうと気が付いたのなら、すぐ逃げたら?


日本に住むひとは、氷河がせまっても、逃げないで凍死するのを待つだけだ。