初戦落とし、肩を落とす木村ら(読売新聞)
バレーボール・W杯女子大会第1日(4日、日本1-3イタリア、広島)ロンドン五輪予選を兼ねた大会が開幕。3位以上での出場権獲得を目指す世界ランキング4位の日本は、前回覇者で同7位のイタリアに1-3で敗れた。主力選手のけがなどで新戦力を起用した日本は随所でミスを連発。期待されたエース、木村沙織(25)=東レ=も精彩を欠くなど最後まで波に乗れず、手痛い黒星発進となった。日本は5日、アルゼンチンと対戦する。
あまりに痛い1敗だ。日本が開幕戦に敗れ、いきなりつまずいた。エースの木村は「サーブレシーブで返せるボールをはじいたり、もったいないミスが多かった」と疲れ切った様子だった。
イタリアは4連勝中と相性のいい相手。開催国は前半5試合のうち2試合の対戦相手を指名できる権利があり、真鍋政義監督(48)が「勝てば勢いに乗れる」とあえて開幕戦に前回女王を指名した。それが裏目に出てしまった。
木村が止められた。執拗(しつよう)にサーブで狙われてリズムを乱され、スパイク決定率はわずか26・19%。第4セット終盤は珍しくベンチに下げられた。スパイクのコースを読まれることも多く「よく研究されていた」(真鍋監督)。メダル獲得には“キムラ包囲網”への対応が急務だ。
ただ、一筋の光が見えたのは、代表2年目の江畑幸子(21)=日立=の復調。昨年の世界選手権で3位に入る原動力となったが、今夏のワールドグランプリなどでは今年の目標だった「トスからアタックまで0・8秒」の速攻への対応に苦しみ、出場機会が激減していた。だが、9月のアジア選手権(台北)の途中から、同じく苦しんでいた木村と江畑へのトスを昨年のように戻し、この日両軍最多の19得点。江畑の爆発力が戻ったことは好材料だ。
(サンケイスポーツ)