文房具er

~シャー芯は0.4mmの書きがいい~

“売れない時代”に大ヒット商品~コクヨ (NHK経済ワイドvision e)

2010年02月06日 12時07分18秒 | 関連メディア
今日のvision eはなんとコクヨが特集!!

まずは有名なドットいりのノートの紹介。
自分も実は高校の時に使ってて、当時は綺麗な図形が描ける所が気に入ってました。

・・・いまはさらに自由度を求めて無印の無地ノートを使ってますが(笑)
横の罫線すら自由度を狭めているような気がして。。

まぁそれは置いといて。この特集でのポイントは以下の2つ。

1.ユーザ視点の徹底(商品例:プリントが貼れるノート)
2.顧客の予想を超える驚き(商品例:針なしステープラー)



入社3年目のある若手社員さんは帰りは電車ではなく徒歩で帰っているそうです。それで必ず見つけた文房具店によっているそうです。
それで訪れる客の声、会話に耳を傾けてユーザーの視点を常に持とうとしています。

その姿勢から生まれたのが今人気のプリントが貼れるノート。
プリントがノートからはみ出して
「これ困るねん!」
と言われたのがきっかけだそうです。
コクヨ_プリントが貼れるノート

ユーザ視点の商品開発はアタリマエですが、このケースはあくまで能動的
受動的なモニター募集でのユーザの視点はそのユーザの志向がどうしても偏ってしまいます。
そのカテゴリの商品にある程度興味関心があるので、細部の要望が志向の中心であったりします。

でも、ユーザ視点の商品開発の最適解は、おそらく誰もがふと日常で感じ、そのまま何となく我慢してしまう要望でしょう。
その要望は、それが表現されるのを能動的に耳を傾けなければ得られにくいもの。いつもは無意識にその不満を解消しているのですから。

こうみるとツイッターにもチャンスがありそうですね。



1がアイデア勝負なのに対しこれは技術勝負ってとこでしょうか。規格そのものを変えるタイプです。
一番最初に文房具erで紹介した針なしステープラーが今人気だそうです。なんかうれしい
コクヨ_針なしステープラー

たしかに処分の際に針を外すのはメンドクサイ。この問題は素材自体に問題があるため、多少の足し算引き算では解決しません。

つまりは止める素材が可燃物だったらいいのです。で用紙の一部を使って止める。この先は技術勝負ですね。

コクヨの開発会議は社長を含めあらゆる部署の代表が集まって議論するそうです。
そこにいる皆を「おぉ!」と言わせないと商品化には至らない。
技術勝負でも、この妥協のなさが他社商品との差をうみ、コクヨというブランドクオリティを高めている気がしました。



・・この社員のモチベーションはなんなんだい?
・・・どうやったらこんな雰囲気を生めるんだい?

とコメンテータが質問していました。
それに社長が一言。
「みんな文房具が好きだから。そういった人たちの集まりがコクヨという会社だから。」

雇用の段階から妥協してません。それなら現場でも妥協はないし、それを受け入れられる社員たちなんでしょう。



こぼれ話~大企業の戦略~
iPadをご存じでしょうか?そう、いまスゲー話題になっているApple社のタブレットPCです。しかしすでに台湾ではタブレットPCなんぞ出ているのです(しかも高機能)。
しかし流行りません。
それは広告力、突き詰めるとブランド力の決定的な差です。きっとiPhoneの顧客の多さとそれを利用した専用アプリでタブレットPCでもiPadは大きなシェアを獲得するでしょう。


・・・文房具界でも同じなのです。最後はモノを売る業界ですので。
実はドットいりノートも、針なしステープラーも以前からありました。
んで使って友達に「これスゲーよ!」って言っても「ふーん。スゴイねー」止まりだし、「欲しい!」って言ってくれた友達でも「売ってない。。」でオシマイ。
これが自分のジレンマでした。
それをコクヨはうまく取り入れ、「受験」というワードでドカンとアピールしました。そしたらこの通り。バイト先の教え子の大半はドット入りノートを使っています。当初は衝撃でした。

「マジスカ・・・orz」

アイデア、技術の良さと売り上げは必ずしも比例しない

と初めて実感したときのことを思い出した今日この頃。
でもいまは違います。中小企業でも腕を磨き続ければエエのです。いつか高橋工業のようにドカンと化ける日がくるのです。
それまでせっせと自分たちにしかできないことを見つけていけばエエのです。

最新の画像もっと見る