コブリのひげをひっぱりながら…

ある日 上肢局所性ジストニア と診断され
 とうとう愚痴り相手の猫もいなくなった
  元小動物臨床獣医師の独り言

今日は誕生日なんだ そりゃおめでとう!

2011年02月21日 | 日記


写真うつりはいいんだけど
ちょっと目つきがキツイのね
でも
だんだん鼻ブザーができるようになってきました
ちょっと前までは人差し指を食べに来たもんね
成長してます








電話でお問い合わせ
診療に関して ではなく どうしたらいいか? の問い合わせ
どうしたらいいか? は どうしてあげたいのですか? なので
どんなに話をされても結論は変わらないのです

「どうしてあげたいのですか?」

電話口で普段はおいでになったことがない旦那さんに
あの手この手で説明するが どうも御納得いただけない…
しまいにゃ 「女房に代わります」 
出た よくあるパターン
気持ちはわかるけど旦那がしゃしゃり出てくるからこんがらがるんだぁ…
最初から普段の「女房」様に話せば 同じ事を二度言わないで済むんだよぉ…



おかげで
診察室では台の上で別な方の犬が15分も待ちぼうけ
結局 結論が出ないので
「ご家族でよくご相談下さい」と繰り返し やっと電話を切った…



そしたら
昼休みに入ってからご夫婦で病院へおいでになった
初めてお会いした旦那さん でも時間外なんだよぉ わかってるぅ?



相談の内容は
「食べない 飲まない 立ち上がれない」の
もう1年半も来院のない15歳になる子のお話
それって
「食べられない 飲むこともできない 立てないほど衰弱してる」
ってことでしょ?

「えぇっ 首に大きなしこりがあって顔には大きな穴があいていて痛て痛て痛て…」

それは 今日まで積極的なことをしないで
そうなるまで そうしちゃったって事でしょ…
今から より積極的に1日でも長く を望むなら連れて来なけりゃ どうにもならんし
そのつもりがないなら
積極的に「なにもしない」か「安楽死」しかないんじゃないの?



ということだから
昼飯優先したら後味悪いので 時間外でも対応せにゃ ね

そんな状態では 臨死状態なら別だけど
苦痛を感じている動物はじっとしていません
じっとしているなら苦痛がないか臨死状態か
ならば安楽死も選択肢になるでしょう
でも
もう立てないんでしょ? じっとしてるんでしょ?
だったら消極的安楽死 つまり 積極的に「なにもしない」でも良いんじゃないですか?
電話以上に身振り手振りで説明し やっと御納得いただけたようです

「往診にて安楽死」
こちらとしてはミスの許されない衆人環視の元でやりたくないことをやって見せる
一番 嫌ぁ~なパターンです


仕事だから仕方がない…



そしたら旦那さんがニヤけて 一言…
「今日さぁ 俺の誕生日なんだよ だから 明日にしてくれないかなぁ」







今日も明日も明後日も その先ずーっと 誰かの誕生日が続きます

予定変更
「なにもしないで家でそのまま!」
迷ってご相談にみえる気持ちは とてもとてもよくわかります
おもわずニヤけてしまう感情も理解できます
誕生日という理由付けも…
でも
それは絶対に違う!











おいらの目つきが悪いのは赤目防止のストロボが眩しいからだよ~ん
フテクサレじゃないんだよ~だ
コメント
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