工房便り

工房赤松からの出来事をお知らせします。

全日本自転車競技選手権大会ロード・レースの観戦

2010-06-29 09:29:14 | サイクリング・レース・エクササイズ
日曜日は、朝の5時過ぎに工房を出発して広島中央森林公園で行なわれた
第13回全日本自転車競技選手権大会ロード・レースの観戦に向かいました。

メンバーは荒木プロとチーム員の阪本君、湯浅君と何故か私の娘と私の5人です。
途中休憩をしながらも9時半ごろ到着。

このコースは、1周12.3kmでアップダウン、コーナーを伴うテクニカルコースです。
本当の実力が分かるコースです。
女子 86.1km
男子 196.8km


早速、観戦、女子ロード終盤でした。


萩原麻由子(大阪・サイクルベースあさひレーシング)が独走中
独走のままゴールして優勝でした。



1 萩原麻由子 大阪 サイクルベースあさひレーシング 2:34:18
2 西 加南子 千葉 LUMINARIA 2:34:55
3 片山 梨絵 神奈川 SPECIALIZED 2:34:56
4 牧瀬  翼 佐賀 サイクルベースあさひレーシング 2:34:58
5 明珍 裕子 岐阜 朝日大学 2:36:00
6 高橋 奈美 宮城 SEKIみちのく 2:36:42


男子のレースは、15分遅れの11時15分スタート
途中、シマノドリンキング白石が一人で逃げたので、おお、やるじゃないかと思いきや直ぐにつかまってしまいました。



レースの終盤、最終1週でシマノの野寺、鈴木、ニッポの、宮沢、佐野の4人の逃げが決まりました。

野寺の引退試合と言う事もあり、シマノの社員もたくさん応援に来ていました。
私も町内会の住人として応援。。。



ゴールは、鈴木、宮沢、野寺の3人での勝負となりました。
野寺が後方から指しきれなかったというところでした。
久し振りに目の前でゴール勝負を見て興奮。。。

多くの応援を受けての新城は、期待もむなしく13位でした。



1 宮澤 崇史 長野 TEAM NIPPO 5:14:03
2 鈴木 真理 JPCA シマノ 5:14:03
3 野寺 秀徳 JPCA シマノ 5:14:03
4 佐野 淳哉 埼玉 TEAM NIPPO 5:14:04
5 清水 都貴 埼玉 チームブリヂストンアンカー 5:14:07
6 西谷 泰治 愛知 愛三工業 5:14:15

レース終了と同時に帰路に付き10時前に無事工房に帰って来ました。

虹ノ松原トライアスロンin唐津

2010-06-26 07:38:30 | サイクリング・レース・エクササイズ
虹ノ松原トライアスロンin唐津

昨年に引き続き転戦している九州シリーズも第2戦・・・なのだが、もしかしたら今年は早くもこれが最終戦?の危機である。
原因は宮崎で発生した口蹄疫だ。
五島列島の福江で行われる予定だったアイアンマンは開催二週間前に急遽中止を決定した。
また、同じく五島列島の宇久島で9月に開催予定だった大会も、6月の募集を遅らせた上で最終的には中止となった。
両島とも畜産が主産業なだけに地元経済への影響を考慮しての苦渋の決断である。



そして参議院選挙と日程が重なるということで8月に延期が決まっていた長崎大島の大会も、市内畜産業への配慮から10月に再延期となったが、8月末までに終息しなければこれもまた中止となる。

中でも宇久島と長崎大島の大会は毎年参加していて、今では欠かせない年中行事となっていただけにショックは大きかった。
せっかく今年はしっかり練習できてるのに・・・なんとか早く終息してほしいものである。

前日の開会式でも話題はもっぱら、相次ぐ大会中止のことだった。
聞くところによると宮崎県の選手は参加を自粛しているという。
もしも大阪で発生したら・・・参加を自粛できるだろうか?
そんなことを考えながら少し複雑な気持ちで前夜を過ごした。



レース当日・・・入梅してからずっと雨が続いていたために天気が心配されたが、レース中は何とかもちそうな感じだった。
風が多少強いと感じたが、海岸に出ると波は驚くほど静かだった。
海の中がかき混ぜられていないせいか、昨年より透明度が高く感じた。
絶好のコンディションである。



午前8時にスタート、この大会も全員が一斉にスタートする。
先々週の上五島と違い、今回は250人あまりの選手がいる。
当然バトルとなるのだが海が静かなせいか、波間に飛び込むタイミングも上手くつかめたおかげで早い段階でペースが落ち着いた。
早々にコース取りも決まり順調に泳ぎだす。
コースを示すブイも心なしか視界の中で速く流れていくようだった。

一つ目の大きなブイを折り返す。
思ったより速いと感じた。
2つ目のブイに向かうときも波やうねりはほとんど感じず順調に進む。

今回のスイムは1500mで、750mを2周回する。
例によって浜に上がる時にタイム確認・・・なんと13分15秒!昨年よりも1分近く速い。
海のコンディションが良いことも一因だが、今年に入って脚の動きを矯正したフォームが身についてきた成果もあるようだ。
少し気を良くしてマツボックリでできたゴジラのポイントを折り返す。
ここでのタイムは13分30秒。

2周目も順調に泳ぐ。
スタート時と比べて周りの選手が少なくなった分泳ぎやすくなったが、前半少し調子よく行った分だけペースダウンしたようにも感じた。
浜に上がった時のタイムは27分15秒・・・やはり少しペースは落ちているが去年より2分は速い。
結局27分30秒でスイムフィニッシュ、ここ数年では一番良い感じでバイクに移った。

今回のレースは先々週の上五島とはうって変わってアップダウンのないコースである。
自転車の重さは関係ない、いや・・・かえって重いほうが良いかも??
という考えがあったわけではないが、ふと思いついて約10年ぶりに現役復帰させたクロモリフレーム(初めて作ってもらったアカマツ号)でレースに臨んだ。
DHバーをつけて重量は9.5kg弱!上五島での仕様より約2kg重たくなった。





今回はトランジットエリアが広いのでバイクシューズはペダルにつけておいて、乗車してから履くようにした・・・がこれがまた失敗・・・。
なかなか踵が入らず、ストラップを締めることができない。
コースに入ってからしばらくは低速走行・・・やっぱりなれないことはいきなりやらないほうが良いようだ。
きちんとシューズを履いていったほうが確実に速かった。

気を取り直して速度を上げていく。
重量は重いが踏み出しは軽い。
昨年は久々に走る平坦なコースに体がなかなか対応できず、序盤かなり苦しかったが今年はそれほどでもなかった。
が、なかなか同じペースで走る人がいない。
ドラフティングは禁止なので人の後ろにつくわけではないが、抜きつ抜かれつでペースを高く保つということができない。
また、自分より少しペースが遅い人を、ドラフティング回避のため常に追い越すという状況なので意外と足に来る。
案の定、中盤に中だるみしたような感じで少しペースが落ちた気がした。

5周回のうちの4周目に入る頃、長崎のOさんが追い越していく。
ちょうど良いペースの人を見つけたようで、少し前を行く2人の選手と一緒に快調に走っていった。
徐々に差を詰められていることはわかっていたので無理をして追わない。
5周目にようやく同じペースであろう人が現れたがお互いにペースを上げていくことも叶わず、イマイチ乗り切れないままにバイクフィニッシュした。

ランに入ると前に数人の選手が見える。
バイクでは足を休める暇がない分、ランの走り出しはいつもよりきつく感じる。
前の選手はよりきつそうに見えたので自然と差は詰まってくる。
ペースをつかむまでは無理に上げないが、まとめて抜くことができた。

こうして序盤で4人追い抜く。
しばらく川の土手沿いを走ると前のほうに、バイクで抜いていったOさんが見えた。
少しは差が詰まっている?そんな気がした。

土手沿いを抜けると大通りの歩道に入り、直線に進む。
やはりOさんとの差は詰まっているようだ。
しばらく直進すると左折し、公園内に入る。
公園内に入ってしばらく行くと折返しとなり、ここではっきりと差が確認できる。

Oさんとの差は・・・50mぐらい?確実に近づいていた。
Oさんもそれに気づいたのか、再び公園を出て大通りの歩道区間に入ると心なしか差が開いているように感じた。

行きと同じく土手沿いを走る。
ここでまた何人かの選手が標的に入った。
もう残り半分は切っているので一気に抜き去る。

が、ここで思いがけず靴の紐が解けた。
そのまま走ってもよかったが、残りは3kmほど・・・一瞬悩んだが立ち止まって靴紐を結びなおした。
と、その瞬間横を一人抜いていく。
焦ってなかなか結べない。
また一人抜いていった。

今度は何とか結んで走り出した。
すぐに一人は抜き返すがもう一人はなかなか差がつまらない。
ゼッケンがずれていたので番号を確認できたのだが、その人はバイク終盤で一緒になった人だった。
バイクフィニッシュ時は少し差がついていたが、ランで後ろに迫っていたのは折り返しで確認していた。

残りは2km、Oさんの背中も見える。
ここに来てやっと足が軽くなってきた。
また靴の紐が解けたがもう気にせず走ることにした。

先ほど靴紐を結んでいる間に抜いていった人はどんどんスピードを上げてOさんも抜いていった。
それを追うことで自然とOさんにも近づいていった。
「追いつくかも?」
そう思ったのはフィニッシュゲートが設けられた河川敷に降りる坂道をOさんが下り始めた時だった。
Oさんはここで少し流して走り始める。
幸い後でスパートをかける僕には気づいていない。
・・・というか視界に入らない逆側から迫っていった。

フィニッシュ10m手前で一気に抜き去る!
秒差で何とかOさんをかわしてフィニッシュした。
あとで聞くとフィニッシュテープを切って写真を撮ってもらえるように若干待ったとのことだった。
僕はそんなことお構いなしに走り抜けたので前の選手がフィニッシュした直後のフィニッシュとなった。

最終的には昨年より45秒ほど速い2時間22分13秒でフィニッシュ。
24位という結果だった。
スイムで昨年よりも2分速かったものの、バイクでの伸びを欠いた。
バイクの重量増とハンドルの振りの軽さを殺すことを避けるため、ほとんどDHバーを使った練習をしていなかった。
そのためかDHポジションでの優位な走りを完全に忘れてしまっているように思う。
「平地は苦手」そればっかり言ってはいられない。
直前の付け焼刃ではなく、もう一度平地での走り方について考えてみることも必要だと感じた。
(Oさんには「自転車が重いからよ!」と言われたが・・・)

尻すぼみで若干物足りない結果となったが、得るものも多かったように思う。
また、これで今年は九州に来るのも最後?・・・にならないように早く口蹄疫には終息してもらいたい。

坂口晃一

ベルトグラインダーのメンテ

2010-06-24 08:47:23 | 工具
今朝は、梅雨の晴れ間です。
朝から下里町をサイクリングして来ました。
朝から気分爽快です。

先日、ベルトグランダーのメンテナンスをしました。
もらってきたもので、かなり古いです。
ベルトグラインダーは良く使う道具の一つです。
通常使っているものが1台あります。

通常、6種類をペーパーを使い分けています。
同じ番手でも、新しいものと古いもので切れ具合が違います。
したがって、頻繁にペーパーを交換しなければならず、台数が多い方が便利です。

このもらってきたものは、動かすとかなり異音がします。異音を通り越して騒音です。長い間メンテナンスをせずに使い続けてこられたのでしょう。
分解したところ、ベアリングは通常の回転をしていませんでした。新品に交換すれば良いのですが、今回は洗浄、グリスUPしました。







通りすがりの湯浅君、古いものに興味は示さず、そんなことしても時間の無駄だと言わんばかりに、一言、骨董品ですね、、、
お前!!!使わさんぞ。

組み上げて、試運転。
思ったほど良くならず。。。
まあ、ないよりましか?
回転が低いのかな?



今度の日曜日は、休みます。
広島で行なわれる全日本選手権の観戦に出かけます。

『自転車あぜ道』(終)

2010-06-22 08:22:09 | サイクリング・レース・エクササイズ
『自転車あぜ道』(終)<自転車で・夢・の・中>

レーススタート10分前、集団の後に付く。
前とは、1メートル程空け両隣は、まばら。
このごろは、緊張感もなくなりボーっとした頭の中でよく昔の事を思い出す。

あれは私がレース始めて3年目。私と親しくなってきた某監督とレース会場
で2人っきりになる時間ができた。
某監督は、いきなり『フランスに行けへんか。』と言い出し、私が『え?』って
顔をすると、唐突にフランスのレース情報、環境、社会的な地位など話し出した。
私はうなずいて聞いているだけ、某監督も一通り話すと、お互いの
レース時間が来て、その場はそのまま別れた。

それから2人っきりになる機会は、めぐり合わず20数年、
今だにあのときの返事は言えないまま。

レースがスタートした。
すぐに、坂が始まった。ジリジリと集団から離れだし、前が見えなくなって
クリートをペダルから外し立ち止まった。
後を振り返ると、今まで上ってきた道が見える。
前を見ると、先の見えない道が続いている。

自分自身に問う。
(もう、やめるんか?)

自分自身が答える。
(いや、まだ終わっていない。)

クリートをペダルにはめ、遅くとも、前を見、上を見て走り出す。
疲れて薄れていく意識のなかで感じる。
近くにいる仲間、叱咤激励する辻監督、
そして多くの暖かい手が私を支え守ってくれている。

朝、目を覚ます。今日も仕事に行き、帰ってきてから自転車に乗る。
南に行くのも、北に行くのも、気分次第。
わたしの走る道は、まだある。

              1人の自転車少年より。

トレンクル用Fハブ

2010-06-17 08:34:37 | パーツ
今朝は、晴れです。
晴れ大好き人間ですから、気分が良いです。
朝から下里町をサイクリングして来ました。
久し振りなので気持ち良かったです。
帰って来て、汗が止まりません。

昨日、工房の庭で ふき と 淡竹(はちく)を採りました。
持ち帰り煮てくれていましたので、今朝、食べました。
はちくは、初物です。
ほんのり苦味があり美味しかったです。
朝からビールが欲しくなりました。




トレンクル用Fハブを作りました。
トレンクル用は、ミニサイクル仕様のハブが使われているので、
ロックナット寸法(エンドの内巾):93mm
軸径(エンドに勘合する):φ8.2
スポーク穴数:20H
重量:83g

少し前からハブ軸をカーボンからアルミの7075に変更したので重量が少し増えています。
もっと軸の肉厚を薄くしても、壊れないと思いますが安心して使える方が良いですね。
ホームページ掲載重量も変更しました。



ボトルケージ位置変更アダプター

2010-06-16 08:03:53 | パーツ
雨が降り続きますね。
例年なら梅雨入り宣言があったら、結構晴れる日が多いのですが。
今年は良く降ります。

ボトルゲージアダプターを作りました。
ボトルケージ用のネジが付いていても、ボトルを抜く時にフレームに当ってしまう。ボトルを下に下げて重心を下げたい時等に位置を変更する為に使います。

今回は、30mm、40mm、50mm移動出来る物を作りました。
¥3,000です。


休日

2010-06-15 08:12:14 | 休日
昨日休日は、朝からホームセンターにてジェットのおもちゃを購入、10時開店を待ってメガネやさんに行き、めがねを新調しました。

先日、機械工具の展示会から帰って来たら、めがねに異物が付いていると思い、異物は取ったがレンズが溶けて少し陥没していました。
展示会の溶接機コーナーでプラズマ切断機の実演を見た時に、やばいと思うぐらいの火の粉が飛んできました。おっちゃん突然何すんねん???と言いた言いたいぐらい、逃げ損ねて火の粉を浴びたのでめがねのレンズが溶けたのでしょう。

仕事のメガネはガラスレンズを使っているので、火の粉で溶けます。グラインダーや高速カッターの火の粉が当っても溶けます。
でも、プラスチックレンズより擦り傷が付き難く長い間透明度が高いです。

ワークマンにより作業ズボンを購入。すそ上げをしてもらいましたが、すそ上げ料金は、無料? 合計¥980 何と安いのか?

ジェットが少し前から体調を壊して、下痢、嘔吐を繰り返していました。
ジェットは元気がとりえでしたから、初めてのことです。
嫁があわてて病院に連れて行っていろいろ検査をしてもらいましたが、悪いものを拾い食いしたわけでも、寄生虫がいるわけでもないと、原因分からずで様子を見ていました。

昨日ぐらいからかなり元気になりました。買って来たかんだら キュキュ と音がするおもちゃで元気良く遊んでいました。

夕方、ジェットと近所に散歩に出かけました。



『自転車あぜ道』(39)

2010-06-10 07:35:22 | サイクリング・レース・エクササイズ
『自転車あぜ道』(39)<振り返ってみて>

16才でサイクリングを始め、より遠く、より長くを目指して、
四国一周・紀伊半島・能登半島・ナイトランで琵琶湖一周を走り
日本各地を数年かけてのんびり周るのも、いいなあ~と思い、

19才からはロードに夢中になり、20才からレースに出始めた。
今度は、より早く、より強くを目指して
シマノやサンツアーを意識して勝てなくても負けたくないと思い、
日々黙々と孤独な走りをしていた。

24才のシーズンも終わり、将来のことを考えた。
そこそこの成績も残せた。もっと上、オリンピックを目指すなら
時間、お金の心配が要らないファクトリーチームに入るのもいいかな
と思い、25才のシーズンが始まった。仕事は、自転車作りになった。
乗るのを仕事にすると、自転車がいやになりそうで。

ナカガワサイクルワークスには4年半居た。
自転車を作る側ら、チームの1人としてレースにも参加して、多くの仲間や
知識が増え、勉強にもなり、このころの経験・仲間は、今でも財産です。

30才になると腰の痛みもあり、レースの成績も良くなく、自転車に乗っても
前みたいに面白くなくなってきた。(少し飽きてきた?)
レースにも出なかった時期があったり、自転車に乗っても長距離は、なし。
気分転換にサイクリングしょうとする気も起こらなかった。
しかし、完全に自転車から離れることはできなかった。

40才になる前に、足首を骨折。
この時、頭の中では、ひとつの区切りがついた。
これでレース走るのをやめるにはいい機会。
まだ足は付いているから乗れるだろう。昔みたいに気楽に走ろう。
目的も決めず、疲れたら休み、喉が渇いたら飲み、腹が減ったら食べ
時間が来たらUターンして帰る。もう早く走ることもない。

そう思っていたが、骨折した足の方は思っていたより動いてくれる。
足に合ったシューズも見つかり、またレースに出始めた。

昔は走るのが楽しみだけだったけど、今は見る楽しみも増えた。

これからの目標は、60才になってもレースにでること。

     <次回、最終号です。>

          あらきひろいち(59、4生)。

トライアスロンin上五島

2010-06-09 09:01:39 | サイクリング・レース・エクササイズ
この競技を始めて今年は20年目のシーズンとなる。
ここ2年間は表彰台から遠ざかっていたが、この記念すべきシーズンを飾るためにぜひとも入賞をしたいと思って練習を積んできた。
5月の連休にかけての練習もしっかりこなすことができ、その後の調整も順調・・・のはずが、疲れが抜けないのか少し体が重い。

そして週末にレース本番を控えた月曜日・・・喉に違和感を感じた。
日を追うにつれて喉はイガイガし、鼻の調子も悪くなってきた。
こうなってくると何をしても、一旦最悪の状態を経ないと良くならない。
そして金曜日から状態は最悪になりつつあった。





鼻水は出るわ喉は痛いわ・・・顔も火照って少しボーっとする。
これで咳が出たら最悪・・・と思っていたらやっぱり出た。
20年の競技歴の中でこんな最悪の状態はもちろん初めてである。
前日の夜も鼻の調子が悪く、なかなか眠れなかった。

翌朝、目覚めは意外とすっきりしていた。
鼻の調子は少しだけまし・・・ただ喉はガラガラで咳が出やすい状態になっていた。
走り出して咳が出たらもう止まらなくなりそうな気配・・・いつ爆発するかもわからない爆弾を抱えたまま本番を迎えることになってしまった。

宿からスイム会場の高井旅海水浴場までバイクで移動する。
いつもはアップもかねて一度思い切り心拍を上げるのだが今回は若干控えめにした。
代わりに準備を一通り終えてから、バイクでコースの序盤にある上りを少しづつ心拍を上げながら走る。
喉は少し痛いが咳は出ない。
なんとか普通に走ることはできそうだった。
しかし入賞を目標としていただけになんともやりきれない気持ちのままスタートを迎える。

この日の海は10時には干潮を迎えるようで、かなり潮が引いた状態になっていた。
なので陸に上がって折り返す地点もかなり沖側に変更となり、走る距離が若干長めとなった。
それに加えて遠浅なので泳ぎだすポイントをつかめずにスタートで少し出遅れた感じになった。
しかしそれは今に始まったことでもなく、徐々にペースをつかんで泳ぎだす。

3周するうちの1周目を終えて浜に上がって折り返すと、目の前には確実に年代別表彰を争うことになるであろうH君がいた。
昨年の宇久大会のようにバイクでついてこられると、今の状態では正直つらい。
おまけに前日会った時に調子を聞くと迷わず「絶好調です!」との返事が返ってきた。
口蹄疫問題で次週に予定されていた五島でのアイアンマンが中止になったためにこの大会には思い切って臨めるとか・・・
できるだけスイムで引き離しておきたかったが現在ほぼ同じ位置・・・とりあえず後から肩を叩いて声をかけた。

2周目に入る時にも泳ぎだすポイントをつかめず、H君には若干引き離されたが一つ目のブイを曲がるまでになんとか追いつく。
そして程なく追い抜いてからは心なしかペースが上がってきた。
2周目を終えて後を確認するがH君の姿はまだ見えない。
少し引き離すことはできたようだった。

3周目、少し咳が出たがペースダウンするほどのものではなく、同じようなペースで泳ぎきることができた。
結局40分ちょっと・・・まずまずのペースである。
バイクシューズを履き終えてバイクスタートする頃に、H君が浜から上がるアナウンスが聞こえてきたので差も確認できた。
予測・・・1~2分差?背中を見せないようにするには十分な差だったが、見せたら最後、競り合う力はない。
まずは「爆弾」が爆発しないようにすることを考えてバイクを走り出した。

高井旅海水浴場から少し急な坂を越えて、大きな道路に出てから緩やかに上る。
アップで一度走っているせいか、気持ちと心拍に余裕があるように感じる。
頂上を越えて下り始めてしばらくすると、足の故障によりアクアスロンに変更エントリーしたF君がトップを走っていた。
足の状態は大丈夫そうだった。
一声かけてパスする。
これなら彼は無事表彰式で、某女性演歌歌手のPRができることだろう・・・が、それより今は自分の心配をしなければいけない。

途中から大きな道路を外れて、細かなアップダウンのある区間を走る。
先行する選手をパスするうちに意識せずともペースは上がってくる。
海岸線の少し路面の悪い区間を経て、いよいよ米山へと続く上り区間が見えてきた。
「爆弾」もおとなしくしてくれている・・・だが無理は禁物・・・まだ前半である。

ここに来るまでに追い抜ける選手はほぼ追い抜いたようで、米山の上りはほぼ一人旅になった。
競って走る相手がいない分、ある意味マイペースで落ち着いて徐々に負荷を上げていく。。
さすがに昨年のように全開で・・・とはいかなかったがコースが頭に入っている分、上手くペース配分できているような気がした。

ここでふとスイムで一応は引き離したはずのH君を思い出す。
知らないあいだに迫ってきている・・・ということも考えられたので時折後も見たがその気配は感じられない。
少しほっとしながら1周目を終えて2周目の周回に入った。

2周目に入るとすぐに知った背中が見えてきた。
最高齢参加者のNさんだ。
今年のスイムは余裕でクリアできたようで、ちょうどスイム制限時間の時刻を指していたその時にはバイクで最初の上りの中盤に差し掛かっていた。
「間にあいましたね!」
一声かけてパスする。



2周目の米山に差し掛かる頃には女子のトップに追いつき、だいたいバイクで抜く選手はすべて抜いたようだった。
その後の米山もまた一人旅・・・今度は後を振り返ることなくバイクフィニッシュを目差した。
おそらく差はつけることができたはず・・・そう信じて・・・

バイクフィニッシュしてラックにかかっているバイクの数を見る。
1,2,3・・・4??
今5位?いや、落ち着いてみると1台はリレーのラックにかかっていた。
ということは今4位・・・4位?

この大会は総合表彰が3位までで、それ以降の順位から年代別で一人づつが表彰される。
僕らの年代は39歳以下で上位3人はだいたいこの年代なので表彰台に立つためには4位が最低条件である。
ということはこのままいけば表彰台は大丈夫・・・しかし昨年の苦い思い出がよみがえる。
昨年は引き離したと思っていた同年代の選手に序盤で抜かれ、終盤にも初出場の選手に大逆転を許しているのだ。

冷静にラックにかかっているバイクを思い出す。
1位はプロ選手であるIk君、2位は親子で参加のIt君だろう。
もう1台は・・・ゼッケンを見ると僕より若い番号・・・ということは40歳以上の年代だということがわかった。
後ろから迫ってくる可能性があるのは引き離したはずのH君で、彼に抜かれてしまうと自力での年代別表彰は消えてしまう。
(もし抜かれた場合、H君が3位に食い込むと年代別表彰が転がり込む)・・・と考えていても仕方ないのでとにかく走り出した。

今年はバイクからランへの練習を積んだせいもあって走り出しから足は前に出てくれる。
とはいえ、コースの序盤からいきなり上りに入る。
少し平坦区間を経て下った直後にはまたきつい上りが待っている。
なかなかリズムを作るのは難しいが米山入り口を越えるまで、しばらくは耐えながら走った。

昨年はここで後続選手に難なくパスされてしまったが今年は追って来る選手もいないようだ。
きつい上り区間を終えて下りに入る頃に、やはりトップのIk君とすれ違う。
それからしばらくは前にも後にも選手が見えない状態でしばらく走っていたが、It君がすれ違いざまに教えてくれた。

「前、あと1分差!いけますよ!」

前の選手のランにおける実力はわからないが、とにかく行くしかない。
「爆弾」は完全に沈黙しているようだ。
総合3位!狙えるかもしれない!

しかしそこから見通しが良い平坦区間にもかかわらず、前の選手は見えない。
ランで引き離されているのか?
折り返しが近づいているにもかかわらず折り返してくる様子もないので近いことには違いないはずである。

折り返しの手前にある緩い上り坂を越えた時にようやく前の選手が見えた。
目印を利用して差を計る。
It君の言うとおりほぼ1分差である。
そして心なしか足に来ているように見えた。

折り返してしばらく走ると前の選手を視界に捉えることができた。
その上、エイドでスピードダウンしているようにも見える。
ここはなんとか米山入り口に至るきつい上り坂までに追い抜き、引き離しておきたいところだった。
抜いた瞬間についてこられて接戦になることは避けたかった。
沈黙しているものの「爆弾」は確実に抱えているのだ。

徐々に差を詰めていく。
その間にH君ともすれ違ったが差はだいぶ離れているようだった。
それを確認して目の前だけに集中する。
そして抜くときには一気に・・・とまでいかなかったがとにかく上りの前にパスすることができた。
ついてくる様子はない??・・・気にはなったが振り返らずに走った。
コース上で声援を送ってくれる中学生が選手に声をかけるタイミングからして引き離しているようだ。
少しほっとしながら最後の難関であるきつい上り坂をなんとかクリアして、あとはフィニッシュまで一気に下っていく。

昨年終盤で抜かれたポイントも無事通過。
残り1km・・・少し余韻に浸りながら、しかし確実にフィニッシュに向かう。
総合3位でフィニッシュすることができた。

初めての総合での入賞・・・どんな感じでフィニッシュするだろう?と思いながら走っていたが結局いつもと同じような感じだった。
やはり体調が万全でなく、全力を出し切れたとはいえなかったからか?
とはいえ、絶好調なのに入賞できなかった昨年のことがあるので「入賞できる時ってこんなものなのかな?」と妙なところで納得している自分がいた。

しばらくしてH君がフィニッシュしてきたのでどうだった?と聞くと、バイクスタート時にスポークが折れていて応急処置をして走っていたとのことだった。
それがなかったらどうなっていただろう?
今度はお互い万全の状態で勝負したいなと思った。

さてこの大会のお楽しみはなんといっても完走パーティーである。
今年もまた前年以上にパワーアップした食材が並ぶ。
ただ・・・F君は楽しみにしていた「寒天」が少なくなっていたと少し残念そうだった。(ピンクの寒天が食べたかったそうな)



乾杯からしばらく経っていよいよ表彰式が始まる。
今回は今大会名物のサプライズで表彰状とトロフィーの授与は事務局から指名された選手がすることになった。
ちなみに総合の部では最高齢者のNさんに表彰状をもらった。



そのほか・・・親子で参加のItさんは息子さんからお母さんへなどなど、司会者の方の軽妙なトークとともに表彰式もまた大いに盛り上がった。
今回は僕が表彰式で着ていた大泉愛輪会のバイクジャージに話題が振られたので「自分でデザインしました!」とチームの宣伝をさせてもらった。
(一人で来ているが・・・)
アクアスロンで優勝したF君のように某女性演歌歌手の宣伝をするといったフリートークができなかったのは少し残念だったが・・・それは次回のお楽しみ・・・ということでまた来年がんばって表彰台に立てるようにがんばりたい。

     坂口

休日

2010-06-08 11:57:14 | 休日
昨日休日は、朝から散髪に行きました。
頭すっきりです。

帰って来て、のんびりしながら野菜の手入れをしかけたら雨が降ってきました。
大慌てで、苗が伸びた部分を支えにくくりつけたりして、ふきを取りました。
ジェットのボール遊びも同時にしなければならないので、大忙しでした。





ふきは煮て食べました。
おお、硬い、、、だいぶ前から育ったまま放置していたので硬くなったようです。

昼寝をして、夕方、ジェットとちょっと散歩しました。