今年第1回目の開催となる「宝島トライアスロンイン宇久」に参加してきた。
会場となった宇久島は五島列島最北端の島で、地理的には離れているが佐世保市になる。
今シーズンは上五島、大島に引き続きまたもや長崎でのレースとなった。
当然顔ぶれもほぼ同じで、初参加でありながら毎年参加している大会のような雰囲気だった。
あらかじめ送付していたバイクを組み立ててコースを試走した。
紹介ではフラットなコースとあったがルート検索のHPから調べたところ標高差は100m程度あった。
実際に走ってみるときつい上りはほとんどないものの細かなアップダウンが続く。
勢いだけで上りきるには長く、ギアをかけて押し切るか足を温存していくか迷う箇所が多くあった。
コーナーも多く、意外とテクニカルなコースである。
島を一周する頃に携帯電話が鳴る。
参加者の一人Oさんだった。
「車検受けてないでしょ?」
・・・慣れた雰囲気の中ですっかり忘れていた・・・幸い受付会場の近くまで来ていたので時間ぎりぎりで車検を受けることができた。
今回が第1回ということで今度こそ今年初の表彰台も狙えるかな?と思っていたが他の参加者と話をしているとそうでもなかった。
九州の有力選手がけっこう来ているらしい。
表彰は総合1~3位と年代別が1~3位で強豪はほとんど30歳台・・・少なくとも総合で6~7位でないと厳しいのだ。
ただ調子のほうはあまり良いとはいえなかったので自分のレースをすることを心がけるようにした。
当日の朝は4時半に起床・・・もちろんまだ暗い。
9時スタートが一般的なショートの大会にしては珍しく8時スタートのためだ。
早々に朝食をとり、少しゆっくりしてからスタート地点に向かった。
トランジットエリアにバイクをセットしてからレースでの動きをチェックする。
初めての大会なのでスイムから上がってどの方向に行くのか、バイク終了からどの方向に向かってランに入るのか・・・アップがてら自分で動いて確認した。
といっても見慣れた顔ぶれが並ぶ大会なので全体的にリラックスした雰囲気で時間が流れる。
スタート時刻が近づいてきたのでウェットスーツを着て少し泳いだ。
聞いていたとおり遠浅で透明度が高い。
この日は曇り空だったが、天気が良いとさらに底が良く見えるらしい。
別の海水浴場では5m底にいるヒラメが見えるとか・・・
スイム1.5kmは500mを3周回する。
1周ごとに砂浜に上がるのでタイムを確認した。
1周目10分ほど、2周目20分20秒ほど、3周目31分ほど・・・と速くはないがそれほどペースダウンせずに泳ぎきれた。
透明度が高いだけでなく、波やうねりも少なく非常に泳ぎやすかったことも幸いした。
砂浜から海水浴場管理施設の建物を経て駐車場に設けられたトランジットエリアに向かう。
残っているバイクの台数はかなりあった。
まずまずの位置で上がれたようだ。
少しほっとしてバイクに移った。
序盤は平地が続いてスピードが乗るが、少し走ると最初の上りに差し掛かる。
そこからは細かなアップダウンと、終盤に長めの上りと少し勾配のきつい上りが控えている。
少しづつ順位を上げるが、前の選手との差を詰めるのにいつも以上に時間がかかる。
試走の時点で感じていたように、上りの勾配がそれほどきつくないものの勢いだけで上りきるには少しきつい。
しかし長さがそれほどでもないので少しガマンすればすぐに下りになる。
どちらかといえばギアをかけて踏んでいける人のほうが有利なコースかもしれない。
上りで詰めた差を下りで取り返されてしまう・・・何度か繰り返してやっと追い抜くことができるという状態だった。
曇りで日が差すことはなかったが少し蒸し暑く感じた。
ボトルの水が心配になったが1本飲み切る手前でバイクフィニッシュできた。
バイクのエイドは設けられていないので、気温が高ければボトルは2本必要だっただろう。
トランジットエリアに入るとバイクの数はいつもより若干多かった。
バイクであまり追い抜けなかったので当然だった。
ここ最近のパターンどおりランで順位を上げていくしかなかった。
といっても走り出しの調子はあまり良くないと感じた。
思うように腕が振れない。
バイクと同じくランも細かなアップダウンが続く。
とにかくまばらに見える前の選手を目指して走った。
ランスタート時点から前に見えていた選手に追いつく。
すると粘ってついてきた。
まだまだ序盤・・・ここで消耗するわけにはいかなかったので後方から様子を伺う。
落ちてきたのを見て追い抜くと、再び並びかかられる。
そうしているうちに折り返してきたトップがやってきた。
わかってはいたが一応順位を数える。
やはり6~7位は厳しい・・・上五島で上位だったF君やY君でさえ7~8位だ。
知った顔ががんばっているとこちらも元気をもらえた。
先ほどから抜きつ抜かれつを繰り返していた選手が上り坂で遅れだしたのを期に少しスピードを上げた。
程なく折り返しを迎え、そこから少し調子が出てきた。
折り返しを過ぎて一人捉える。
今度は追ってくる様子はなかった。
終盤に日が差してきて少し苦しくなってきた。
後からは迫ってきていなかったが前に小さく選手が見える。
何とか差を詰めようとするが詰まらない・・・結局そのままフィニッシュした。
完走117人中15位で表彰台には届かなかったが自分としては大健闘だったように思った。
結局今年のレースでは4年ぶりに表彰台なしとなってしまったが、レースの組み立てなどで得るものは大きかったように思う。
【おまけ1】
今回バイクは宅急便で送ったが、レース終了後に送り返すためにバイクをばらしていると地元のスタッフの方々が珍しそうに眺めていた。
「へぇ~簡単に分解できるのねぇ」
「全部でいくらくらい?」
「何キロくらいあるの?」
質問に答えながら分解していたが、何か「マグロの解体ショー」をやっている気分だった。
梱包時に手伝ってくれた皆様ありがとうございました。
【おまけ2】
非常に景色の良いところだったにもかかわらず、天気がイマイチだったために写真は全然撮らなかった。
なので現地入りする前に宿泊した佐世保で初めて食べた「佐世保バーガー」の写真をつけておきます。
土曜日に行ったこのお店では順番待ちの人が並んでいて、店の前のわずかなスペースに車を止めて買いに来ている人も大勢いた。
佐世保には20回近くいっているにもかかわらず意外にも食べたことがなかった。
今回は2箇所で食べたが次はまた違う店のものを食べようと思う。
ちなみに今回はビールをほとんど飲まなかったので体重はあまり増えなかった。
坂口