ぶろぐ

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12年越しの決着(右月状骨軟化症で労災認定)

2005年09月01日 | じん肺・腰痛などの職業病と労災認定
津志支部のKさん(64歳、大工)が、手首の過労による職業病で労災認定を受けました。Kさんは15歳の頃から大工仕事をはじめており、他の大工さん同様に、げんのうによる釘打ち、カンナがけ等で手首を酷使してきました。
 Kさんが、手首の痛みにより病院で診察を受けたのが、今から12年前の平成5年11月です。他に思い当たるふしも無く、長年の大工仕事が原因であると考え「労災保険」での治療を告げたところ、病院側は「労災ではない」との残酷な回答。
 それから12年もの間、加藤さんは手首の痛みに耐えながら家族のため、生活のために一生懸命働き続けざるを得ませんでした。
 12年前、Kさんは「右月状骨軟化症」という右手首の甲の付け根の骨が腐る病気を診断ざれました。しかし前述の通り「労災保険」は使えなく、健康保険での治療で、骨を切断し、ボルトを埋め込む手術を受けました。
 2年後にボルトを外す手術の予定でしたが、再手術となれば長期間の休業を強いられます。更に「労災保険」が使えない状況では、たちどころに収入が途絶えてしまうので、再手術はあきらめました。
 その後、手首に固くテーピングを巻きつけ、痛みに耐えながらの仕事が始まりました。さらに手首をかばいながらの不自然な動作のため、手首以外の、左肩、腰が痛み出し、また心臓にも異変が起きてしまいました。
 こういった状況が続き、ついに体もボロボロになってしまい、家族と相談し「もう仕事を止めようか」という話しも出始めました。
 そんな時、組合の税金の勉強会で何気なしに、この話をしたところ「これは労災だから、もう一度やってみよう」と言われ、再び労災での治療を決意しました。
 その後、組合の仲間と一緒に病院に行き、事情を説明し労災での治療を請求したのが今年の2月です。その後、労働基準監督署での聴き取りなどを行い、8月に無事に労災認定を受けました。
 今は休業補償もきちんと出ているので、安心して治療に専念しています。「組合に相談して本当に良かった。自分と同じように労災での治療を断られ、痛みに耐えながら仕事を続ける仲間も多いはず」「一人で悩まずに、組合の仲間に相談して欲しい」とKさんは話します。

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