たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★台湾・台北 訪問記 その3 「台湾宗教事情の一端」

2012年12月27日 | まなび
これは、平成24年12月5~7日に行った台湾(台北市)の訪問記です。

★台湾・台北 訪問記 その1 「旧曹洞宗台北別院へ」

★台湾・台北 訪問記 その2 「東和禅寺で法要随喜」







初日の晩にツアー本隊と合流した翌日は、
台北の市内観光で始まりました。

故宮博物館で台湾の至宝の数々を鑑賞し、
展示品をモチーフにした白菜グッズのお土産を購入した私たちは、
毎正時にセレモニーが行われる「忠烈祠」に向かいました。

ここは、辛亥革命や中華民国建国や革命のため、
そして抗日運動などで命を落とした英霊が祀られています。





1時間微動だにせず警護にあたっていた2名の衛兵と
これから任に就く2名の衛兵の交代時に行われる儀式です。
衛兵の足もとの石畳が赤茶けて色づいているのは、
長い間、同じ所を歩き続けてきた衛兵の足跡です。





衛兵が立ち続けている山門を抜けると忠烈祠大殿が目に入ります。
ここが、無数の英霊を祀るメインの建物です。





何かしらの行事が行われる時には、多くの人が集まるのでしょうか。
これぞ「伽藍堂」そのものという空間が保たれています。







昼食の後、免税店での自由時間に周辺の散策をし、
そして見つけたのは、台湾の宗教事情の一端に触れる場所でした。





台北市の葬儀所、正門前の大ホール「景行廳」と小ホールが8室。
中にまでは入りませんでしたが、この日もご葬儀があった様子です。

ここは、1995年にテレサ・テンさんの葬儀が国葬で行われ、
海外からも含めて、約3万人が葬儀に駆けつけたことでも知られています。
また毎年秋には、日本人物故者慰霊祭の会場ともなっています。







葬儀所の近くにある關帝廟の行天宮です。







お線香で体を整えて(?)もらう人たち、
祀られている關帝と、世の中に対して礼拝をする人たち、
それぞれのタイミングで経典を読誦する人たち、
ここは多くの人たちが集まり、それぞれに自分の信仰心を表しています。



そして驚いたのは、その教化アイテム。
無料配布の経典、パンフレットがふんだんに用意されており、
誰でも取りそろえることができるようになっています。





そればかりか、このような掲示板を見ると、
参拝の心得がない人に対する親切な気持ちが伝わります。





ITに慣れた人にとって親しみ易く、興味も惹かれる教化方法です。
台湾の現地語はもちろんのこと、英語、日本語にも対応しています。





行天宮を後にして改めて周囲に目を向けてみると、
軒並み連なるのは行天宮を礼拝するための献花・供物等の販売店や、葬祭業の店舗でした。
店舗内では、棺や骨壺の見本が置かれていて、ショールームのような雰囲気でした。

さあ、免税店のための自由時間が迫ってきました…。



★台湾・台北 訪問記 その4 「ふたたびの東和禅寺」へ
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