月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(17) 相容れざる性能要求

2013-11-30 12:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機(17) 相容れざる性能要求 

昭和13年4月10日付で三菱が海軍に提出した「A6M1計画説明書」には、三菱重工の苦悩がよく現れている。

「性能、取扱性、生産の三者は互いに相容れざる因子を多々有し、またさらに性能のみあるいは生産性のみの個々の範囲内においても互いに両立し難き要素を多分に含む。

 例えば、性能の範囲内においても、運動性、上昇力は航続力、火力其の他の艤装と根本的に対立し、速力は旋回性、視界、火力その他の艤装と相容れず。

 飛行機計画の主眼は、これら両立せざるすべての条件を調和妥協せしめて、その機種の効果を最大に発揮せしむるにあり。」

それまで海軍は、欧米列強の技術に追い付くために努力を重ね、96艦戦で当時世界最高の性能を持った純国産に成功したが、さらに12試艦戦では、日華事変での戦訓を全て網羅させようとした。

そのため、艦戦として短い滑走距離で離陸することができ、世界に劣らない最高速度を有し、援護戦闘機として長大な航続力を有し、敵に遭遇しては優秀な旋回能力、空戦性能を有し、敵の襲来にも優れた上昇力で迎撃し、強力な火力で敵機を撃破し、時には爆弾を抱え、敵艦などに急降下爆撃も行うとことのできる、万能戦闘機を作れという、なんとも過酷な性能要求となったのであります。

ちなみに中島飛行機は、あまりに過酷な要求のために競争試作を辞退。
そのため三菱単独での試作となったのです。

零式艦上戦闘機(18) 本領発揮! 2013-12-07  につづく~
前の記事 零式艦上戦闘機(16) 海軍からの性能要求 2013-11-23

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