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水原常陸介親憲
(すいばらひたちのすけちかのり)
(すいばらひたちのすけちかのり)
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揚北衆 水原(すいばら)氏
一応、新潟県出身の上杉謙信ファンということで、たまにはちょっと真面目に歴史談を。
夏休みに、故郷の新潟に帰省したおりに、立ち寄った阿賀野市にある水原(すいばら)城・代官所跡。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/c2/6505a72c10e11edc7e9d2027ed371d20.jpg)
桓武平氏の流れを酌む大見氏が、源頼朝より拝領した水原郷に築城したのが水原城だ。
大見氏は平氏であったが頼朝の挙兵から付き従い、伊豆に本領を安堵されつつ越後にも領地を賜った。
しかし北条氏の台頭によって、鎌倉幕府の創世期に勲功のあった御家人が次々と粛清されるなか、争いを避けて雪深い越後に移り住み国人領となったようだ。
越後平氏の城氏の流れを酌む安田氏や山浦氏などと姻戚関係を結びながら地盤を安定させ、昔々、揚川(あげかわ)と呼んでいた、現在の阿賀野川の北部を治めていた旧鎌倉御家人などを総称して、揚北衆(あげきたしゅう)と呼ばれるようになった。
戦国の頃になると、水原氏は国人領主の一人として戦国を生き抜き、最終的に上杉謙信によって越後が統一されると、その後は謙信に従い、天正6年(1578)謙信が没した直後に勃発した上杉氏の家督争い、「御館の乱」では景勝方についた。
御館の乱が景勝の勝利で収まると、恩賞をめぐって新発田重家が反乱を起こし、水原氏の当主であった満家は、その反乱を鎮圧するために景勝に従軍するも、逆に新発田氏に攻め込まれ討死してしまい、水原氏は一旦滅んでしまった。
水原氏の名を惜しんだ景勝は、永禄4年(1561)の第4次川中島の合戦にも従軍した、大関常陸介親憲に水原氏の名跡を継がせ水原常陸介親憲(すいばらひたちのすけちかのり)と改めさせたが、慶長3年(1598)会津へ移封の折に景勝に付き従い会津入りしたことで、水原氏による約400年に亘る水原郷の支配が終わった。
親憲は会津に移ると、杉原常陸介親憲と名を改め、慶長5年(1600)の長谷堂城攻めや、慶長19年(1614)の大坂冬の陣にも出陣し、壮絶な鴫野の戦いでは、鉄砲隊を率いて豊臣方を押し戻す活躍をしたのでありました。
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