月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(73) 長距離移動時のトイレ事情

2014-12-27 12:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機(73) 長距離移動時のトイレ事情   

零戦はとにかく滞空時間が長い。
ラバウルからガダルカナルまでの約1000km余りの距離を往復はおよそ6時間。

負傷した坂井三郎はおよそ8時間以上も飛び続けた。

パイロットは出撃の時に航空弁当や飲み物を持参する。
零戦は安定して飛ぶことができる飛行機だから、お腹がすけば食事を摂り水分を補給する。

しかし、ずっとトイレを我慢するのはとても無理だ。
零戦は単座戦闘機だから、トイレなどあるはずもない。

排尿用の紙袋が配られていたようだが、オシッコを袋に入れて、風防を開けて外に捨てようとすると、風圧でオシッコをかぶってしまう。

そこで、パイロットは様々な方法を試みた。

『永遠のゼロ』に登場する元零戦のパイロットの談話では、落下傘にゆっくりとしみこませてみたり、ひどい人はそのまま垂れ流してみたり・・・
上空はマイナス気温だが、乾燥しているので、すぐに蒸発してしまうなどという話もあるが、落下傘などは、いざという時役に立たなくなってしまうし、いずれにしても基地に返えれば、整備兵泣かせの処置であることにかわりはない。

ラバウルは熱帯だから地上は蒸し暑く、着陸した零戦の風防を開けてみると、異様な匂いが整備員を襲う。
時には徹夜で飛行機の整備もしなけりゃいけないのに、これには整備兵も閉口した。

そこで活躍したのが氷嚢(ひょうのう)だ。
最近ではあまりお目にかからないが、発熱した時に頭を冷やすために氷水を入れて、上からぶら下げて、額を冷やすゴム製の風船みたいなあれだ。

使い方が使い方だけに、氷嚢は比較的丈夫だったので、オシッコは氷嚢に入れて、そのまま持ち帰って処分するようになった。

零戦は当時、世界でもっとも燃費の良い戦闘機ではあっただけに、人間の生理現象までには、技術者も考えが及ばなかったようであります。


零式艦上戦闘機(74) 機銃用推進発条(バネ) 2015-01-10  につづく~
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