伊藤和男 ブログ

千葉県議会議員(香取市選挙区)伊藤和男です。

「食品の安全」と体制の強化!

2008年02月08日 04時43分42秒 | Weblog
昨年は、産地や賞味期限期限を偽った「偽装事件」が相次いだ。今年の、中国からの冷凍餃子の問題は「入院患者」が出るなど「次元」の違う大事件である。 中国.河北省の工場で作られた餃子を食べて、下痢や嘔吐の症状を訴える事例が千葉、兵庫両県をはじめ各地で相次いでいる。餃子と包装パッケージから、多量の「メタミドホス」が検出された。 JTフーズが自主回収した中からも、次々に農薬が検出され被害がどこまで広がっていくのか?全容の解明が急務である。 これまでも、中国製輸入食品から基準値を越える農薬が検出されたことはある。しかし今回は、致死量に近いほどの薬物が混入していたのだ。日本ではメタミドホスの製造.使用.輸入は禁止されていること、冷凍餃子のパッケージの状態などを考え合わせると、中国で混入したことは間違いないようだ。 【薬物指紋.鑑定】覚醒剤の密輸ルートなどを解明する捜査手法で、同じ種類の農薬などの化学製品でも微妙に違う不純物を調べることで特定できる。
千葉、兵庫の両ルートで検出されたメタミドホスが「同一」と鑑定されれば、「中国国内の工場での混入」という可能性が一気に高くなる。 捜査当局は、製造元の「天洋食品」で混入された可能性を強めており、それも「製造工程ではなく、袋詰めや輸送の段階で何者かが混入した疑いが強い」とみている。 中国の食品監視当局は、「事態を重視し、調査結果を公表する」との声明を出した。言葉通り、徹底した原因究明に取り組んでもらいたい。 問題の工場に発注した輸入元企業も、原因調査にあたるべきで、日本の消費者に対して、納得できる説明と再発防止策を示す責任がある。 被害の発生から公表まで、時間がかかりすぎている点も不安だ。 今回の被害は、まず昨年12月28日に千葉市で起こった。次いで今年1月5日に兵庫県高砂市で、さらに22日に千葉県市川市で発生している。各地の警察や保健所で把握して、調査していたが、同じ工場製の冷凍食品が原因と判明したのは30日になってからだ。
千葉市と高砂市のケースで、同じ冷凍餃子の問題と連携した判断ができれば、市川市など他の被害は 防げたはずだ。関係当局の動きを検証して、連携を強化すべきだ。厚労省は輸入食品の1割程度をサンプル検査をしているが、殆んどが生鮮品を中心に行われていた。輸入食品の検査体制の見直しを急ぐべきだ。中国では、国内各地でも、残留農薬などによる大規模な食品中毒が頻発している。中国全体が「食の安全」を軽視しているようだ。今回の事件は、組織的な食品テロに発展しかねない内容である。五輪を控えた中国で模倣犯や同種の無差別食品テロが続発する恐れがあり、「事件は始まりに過ぎない」との声が上がっている。全容解明こそが求められる。