伊藤和男 ブログ

千葉県議会議員(香取市選挙区)伊藤和男です。

成田空港を考える( 現状と未来) 講師.黒野匡彦顧問

2010年04月23日 22時14分09秒 | Weblog
【前原発言の波紋】成田空港KK 特別顧問 黒野匡彦氏の講演が、成田市内で開催された。民主党 前原国交大臣の、羽田をハブ空港にと云う発言は、一時成田周辺地域では成田空港の未来に不安を増幅させた。そんな不安を払拭させる内容の現状を語ってくれた。 [アジアの空港の現状] アジアでは成田.仁川.香港.浦東が代表である。その中で、上海の浦東空港は、全体の61%が国内便で、国際線は39%だと云う。また、仁川.香港の両空港は、アジア便のウェートが高いと云う。一方、成田空港はアジア便が50%、欧米便が30%とバランスがとれた構成になっている。絶対数で比較しても、米国便では、仁川は成田の半分、香港は3分の1、浦東に至っては6分の1だという。欧州便でも、成田は、他の3空港を大きく上回っている。 これらの数字からも、成田空港がアジアにおける欧米の窓口となっていることは厳然たる事実である。今まで、内陸空港として、容量の拡大が進
まず、他の国際空港に追随されていたが、世界的視点で見ても、成田がアジアを代表する大国際空港であることは間違いないのである。 【羽田では仁川に対抗できない】1978年に成田空港が開港し、羽田から成田に国際線が一挙に移った。2002年に、暫定的に短い滑走路ではあるが、二本目を共用開始、容量の五割増しを実現した。 一方、羽田の方は順調に拡張工事が進み、2003年にはソウルの金浦空港との間に定期チャーター便が開設され、再び羽田に国際線が入ることになる。 現在羽田空港では、金浦.虹橋.香港.北京の四空港との間で1日18便の国際便が運航されている。このために配分された発着枠は年間にすると1万3千スロットになる。このまま国際線を増やして、将来羽田空港を本格的な国際ハブ空港にすると、前原国交大臣は発言している。しかし現実は、簡単ではないのだ。 【成田.羽田空港の比較】(1)滑走路は、数こそ2本対4
本で羽田の方が勝っている。長さは成田空港が4000㍍、羽田空港は2本ある3000㍍の1本は、延長工事を準備中であるが、完成しても3360㍍に過ぎない。これでは、重量制限なく世界へ自由に飛んで行くには足りない。しかも、今の敷地内ではこれ以上の滑走路の延長は不可能なのだ。続く…