難病「ALS」患者に朗報！

「ALS」は、全身の筋肉が徐々に動かなくなる、難病である。治療方法も無く、常に進行性で、予後不良とされ治癒の見込みのない病気といわれる。 [ALS発症の仕組み解明]―治療薬開発に、大きな期待― 徳島大学(梶教授).広島大学(川上教授)の研究グループが、「ALS」の原因とみられる遺伝子の発症の仕組みを解明した。これにより、病気の進行を抑える治療薬開発に大きく貢献するという。科学誌「Nature」電子版に、発表した。NHKラジオより 【原因.遺伝子】ALS患者には、約1割の遺伝性と9割の非遺伝性患者がありこれまで原因遺伝子は、いくつか見つかっていたが、発症の仕組みは解明されていなかった。 【NFkb(エヌエフ.カッパ.ビー】 研究グループは「オプチニューリン」と呼ばれる遺伝子が異常を起こすと、「NFkb」という蛋白質が活性化して、「ALS」の原因となる仕組みが
できることを、突き止めた。 「NFkb」は、発ガンや炎症を促す動きがあるとされていたが、今回初めてALSにも影響していることが判明した。この発症の仕組みは、遺伝性.非遺伝性の両患者に、共通しているという。 「NFkb」は、一種の転写因子で、特に炎症や免疫に関連する蛋白質を作り出すときに活性され、種々のガン細胞でも増殖刺激をしている。 「NFkb」を抑える薬はすでに流通しており、同研究チームでは、「ALS」治療に応用すれば、進行を抑える薬の開発に弾みがつくと期待している。