伊藤和男 ブログ

千葉県議会議員(香取市選挙区)伊藤和男です。

マルチスライスCT 「医療機器の進化」

2009年12月06日 02時15分39秒 | Weblog
【マルチスライスCTの利点】-患者のストレス軽減-
(1)穿刺してカテーテル検査の必要がないのが、マルチスライスCTである。CT検査には、「息止め3秒、計2回行うだけ」なので検査時間は、実質5秒以内(従来の64型では10秒以内)、着替え等を含めても.15秒以内である。画像の解析は個々の患者により差があるが、おおむね20分程度になる。
(2)心臓カテーテル検査による冠動脈造影の患者負担は、1泊2日で行っても3割負担で6万円、1割負担で約2万円。マルチスライスCTでは、その約10分の1で、3割負担では6.000円、1割負担では2.000円になる。
(3)入院や1日中病院に滞在するなど、長時間の拘束がない。外来でそのまま施行でき、待っている時間にフィルムが出来上がり、その日のうちに冠動脈に動脈硬化や狭窄があるか、確認できる。高齢化社会を迎え、増加する虚血性心疾患.脳血管障害には欠かせない、医療機器である。

【県立.鶴舞循環器センター】
千葉県でも、循環器センターに320列CTを導入する事を9月議会で承認された。今までは、126列(256スライス)の検出器を搭載したCT装置が発売されていた。(三角医師使用)これらの装置は、らせん状軌道やステップアンドシュートといった寝台移動を伴う撮影を基本としていた。撮影範囲も8cmであり、脳全体を寝台移動なしで撮影することはできない。320列マルチスライスCTは最大16cmの撮影範囲を有している。最大16cmという撮影範囲は人間の主要臓器を一回転で撮影範囲に納めることができる。脳.心臓.小児検査など寝台移動を伴わず撮影できると、数々の利点がもたらされる。

【頭部領域】脳血管障害などでも全脳灌流評価など形態診断だけでなく、時間軸にデータを得ることにより機能診断も可能になり、急性期虚血性脳疾患への応用などが期待される。この時間軸にデータを得ることは他装置でも可能だが寝台移動を伴うという欠点がある。320列CTは、脳全体を寝台移動なしで撮影可能でり、さらに頭部全体を10秒以内で撮影出来るので、外傷患者.クモ膜下出血など救急撮影の場で威力が発揮でき患者への負荷が軽減される。

【320列CTの導入効果】鶴舞循環器センターは脳疾患.心臓疾患に対して高度先進医療と救急医療に力を入れている。同センターは総合病院形式をとらず、脳疾患や心臓疾患に医療資源を集中し、チーム医療に取り組んでいる。脳卒中患者の受け入れでは24時間受け入れ態勢をとっており、クモ膜下出血患者などのリスクを伴う血管撮影や、心臓疾患でも同様である。ただ、地域的には、市原.長生.夷隅地域の救急患者の救命には役立っている。今後は県内全域を考慮した医療整備が喫緊の課題だ。現在の格差社会は、より格差が拡大しているが地域医療の分野では、人間の命の重さが拡大していると感じるのは自分だけなのだろうか?

1 コメント

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地方債はなにをかかたらん (小鳩鷺男)
2010-04-30 05:23:23
約束手形の借入れ利子は、子供(孫)に払わせる。飴鞭です?食べたのは母親です。

私が居るから子供手当てが貰えるの?子供の居ない安サラリーマンの税金を絞り取り・・・。

年金受給者に半分(13,000円)ください。
施設入所費用が年金では、支払いできません。

弱気を挫き、強気を助け?
納得がゆきません。
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