伊藤和男 ブログ

千葉県議会議員(香取市選挙区)伊藤和男です。

政治主導は天下りあっせん!

2009年11月16日 02時17分16秒 | Weblog
【脱官僚.天下り根絶】 政権交代により、立場が変わるとマニフェストも約束も無くなってきたようだ。霞ヶ関では「こんな形での『政治主導』ならば、われわれ官僚サイドは大歓迎だ…」経済官庁の首脳が皮肉を込めて、発言していた(民放ラジオより)。
先日の、衆院予算委員会では、元大蔵次官の斉藤次郎氏が日本郵政の社長に就任したのに加え、人事院総裁含みで人事官に、江利川毅.前厚生労働次官を充てる同意人事案を政府が国会に提起したことに対して、野党側が一斉に反発し議論が紛糾した。
自民党の菅義偉氏が、「元大蔵次官の斉藤次郎氏の社長就任は、脱官僚、天下り根絶としたマニフェストに違反している(NHKテレビより)」と問いただしたのに対して、鳩山首相の答弁は「省庁からのあっせんによる天下り人事とは考えていない。」さらに付け加えて「9月29日以降、各省による官僚のあっせんは中止した。あっせんと選任はまるで違う」
ここで言う9月29日とは『鳩山内閣の閣議』で、官僚と官僚OBの゛天下り″を禁止した日のことを指す。そして鳩山首相は、天下りについてこう定義づけている。「天下りの全面禁止が意味するのは、省庁があっせんしてはならないということだ」どうやら、天下りを禁止するという公約が、いつの間にか「あっせん」という行為にキーワードが変わったようだ。

【大臣のあっせんは許容】 鳩山内閣は、官僚が役所を離れて就職.再就職するに際して、役所がその仲介「あっせん」をすることを禁じ、これを閣議決定している。そこで問題となってくるのが、斉藤氏を日本郵政の社長に就任させるために、亀井大臣のとった行動が天下り..あっせんにあたらないという点だ。
鳩山内閣が展開している論理は、亀井大臣は政治家であり役人ではない、従って「天下り.あっせん」ではないというのだ。そのつど、都合により解釈をかえるのでは、マニフェストも公約も必要がないものになる。

【天下り根絶は画餅に帰す】「場当たり的な解釈は、役人が亀井大臣と同じ行動をとったら完全にアウトになる。確かにあの閣議決定の内容は、役人のあっせんは禁止しても、所管大臣.担当大臣のあっせん行為までは禁じてはいない。しかし、その意味するところは、部下である役人に模範を示すべき存在の大臣があっせんなどしないだろう、という前提だったはず。その為あえて閣議決定には、大臣のあっせんについては盛り込まないのが当然である(官邸担当記者.民放テレビより)」
どうやら鳩山内閣は天下りの根絶どころか、官僚出身という人材をようやく理解してきたようだ。無責任な批判政党からの脱却が始まり、マニフェストは選挙用であったことが浮き彫りになってきた。