伊藤和男 ブログ

千葉県議会議員(香取市選挙区)伊藤和男です。

40.9度のシグナル(4)

2007年08月27日 02時54分02秒 | Weblog
【ガソリン価格の高騰】 今年の残暑は厳しく(カエルも日陰に避難した)まだ、しばらく続きそうだ。温暖化現象に直結する化石燃料の大量消費は、ガソリン価格の高騰を招いている。21世紀の課題は、エネルギーと環境保全であることを、各国が認識してきている。しかし経済発展には、石油の消費量の増加は不可欠である。温暖化防止は、人類の生存のためには共通認識を保持して取り組む課題である。欧州では、二酸化炭素排出量が少ないディーゼルエンジンがないと 乗用車が売れないという状況までに人気があり、生産台数も増加しているのである。 一方、米国では日本と同様、ディーゼルへの評価は低かった。1973年のオイルショック直後、燃費のよさを売りに自動車メーカーが販売したディーゼル車の性能は、ガソリン車に比べて見劣りし「黒煙を吐くだけの車」というイメージを持たれてしまったのだ。しかし、米国でもディーゼルのシェアは近年増加している。それには、2001年9月11日に起きた同時多発テロが一
つのきっかけになった。 米国では、ガソリン車が好まれる市場のなか、テロを境にガソリンが高くなると、北米市場でVWが販売するディーゼル乗用車は急増した。テロにより、国内需要の60%の石油を輸入していた米国は揺さぶられ、エネルギー安全保障への関心が高まった。 そうした状況から、燃費に優れるディーゼル車の評価が急上昇してきた。燃費のよさから原油の輸入量が抑制できる。二酸化炭素排出量が少ないディーゼル車は温暖化防止になり、ディーゼルエンジンは自動車メーカーにある程度技術の蓄積があるので、ハイブリット車などのまったく新しい技術開発よりも商品化しやすい。米国のディーゼル人気にはこんな背景があるのだ。次回に続く