
奈良県御所市にある千代酒造がつくる日本酒2本を比べてみようという贅沢な企画。ちょうど同じ時期にお二人の方からいただいたお酒が、なんと同じ酒造所のものでした。そこで、味を比べてみようと思い立ちました。
とはいえ、いつも申しますが味のわかる舌をもっているわけでもなければ、それを表現するだけの言葉ももっておりません。自分のための記録です。アテにしないでくださいね。
まずは銘柄の紹介から。
「櫛羅」16度。御所市櫛羅産の山田錦使用
「愛山」16度。兵庫県産愛山使用
櫛羅は御所市にある地名で「くじら」と読みます。海のない奈良県に「くじら」がいるのです。銘柄が違っても、同じ酒造所でつくるお酒です。似た味なのだろうと思いながら、(贅沢にも)二本同時に封を切ります。

栓を抜くと、どちらも少しだけ白い気体が立ち上がる。微発泡というやつでしょうか。
常温で飲んでみます。どちらも日本酒っぽくない果実酒のようなすっきり感。こういう味って若い人や外国の人が好きそうです(もう10年以上前になると思いますが、初めて千代酒造の「篠峯」を飲んだ時に、こんな印象をもったことを思い出しました。こういう記憶を蘇らせるお酒って、すごいことですね)。似たような味ではあるのですが、「櫛羅」のほうがやや酸味がある。一方「愛山」は、甘味と果実酒っぽい感じがやや強い。

一晩冷蔵庫で冷やして、比べてみる。「櫛羅」は淡麗。薄く研ぎあげた剃刀をイメージするような鋭さが出てきますよ。食事のお供にするとさらに辛みが増します。辛くて投げ出す人もいるかもと思いました。私はたまたま焼き鯖を食していたのですが、これは合う。「愛山」のほうはというと、常温より酸味が強くなってふっくらとした味になります。豆腐を食すにはこちらのほうがいいと思いました。冷やすなら「愛山」の勝ちと私は判断しましたが、好みの問題です。
贅沢な飲み比べができました。ごちそうさまでした。
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