島原の乱

2010年08月20日 | 日記
明日から長崎へ行く。行き先を地図で調べれば、島原の乱の史跡がたくさん残っている場所だった。中学の社会科の教科書に載っていた踏み絵や蓑踊りの絵図を思い出すが、キリシタン迫害が行われた背景については勉強したかどうか覚えていない。始まりは宣教師が日本にやって来たことだった。彼らの表の顔はカトリックの布教することであったけれども、宣教師のもうひとつの顔は武器商人であり奴隷商人であった。あるいはそのような商 . . . 本文を読む

石鎚(1)

2010年08月15日 | 登山
罰当たりかもしれないが、富士山は食指のすすまない山だった。もし登るとしたら、北アルプスや南アルプスを全部登った後か、或いは誰かに誘われた時だろうと思っていた。槍ヶ岳に登った翌日に、小淵沢から東京方面に向かって走った。須玉ICで下りて青木鉱泉から鳳凰山というのが一番魅力的だったけれどもそれを捨てて富士山に登ったのには訳があった。 従妹から電話があったのは、槍ヶ岳へ出かける直前だった。「富士山に登る . . . 本文を読む

槍ヶ岳(6)

2010年08月11日 | 登山
 槍平小屋を11時に出発した。奥丸山を見ると、山肌が上のほうから沢まで深くえぐり取られている。2年前の冬にここで徳島の方が亡くなられている。その原因となった雪崩の傷跡だろうか。剣山、三嶺界隈を常人では考えられない距離を歩いてしまう人だった。 途中寄り道をしながら、山道を4km、林道を5km歩き、16時に新穂高温泉に戻ってきた。へとへとだった。まずは温泉に浸かりたかった。それから食材を仕入れて野宴を . . . 本文を読む

槍ヶ岳(5)

2010年08月10日 | 登山
 当初の予定では1日目は槍沢ロッジ、2日目は双六小屋に泊まるつもりだった。だが昨夕の話では、殺生ヒュッテまで来たので明日は双六経由を通り越して鏡平に泊まろうということになった。それが今朝になって、槍ヶ岳から最短で下山できるコースに変更になった。昨日槍沢でイワナを見て禁断症状が出ているのがいるからだった。 8時、西鎌尾根を下り始めた。左前方には飛騨沢をはさんで笠ヶ岳が存在感を示している。正面は尖って . . . 本文を読む

槍ヶ岳(4)

2010年08月09日 | 登山
 16時10分、殺生ヒュッテに到着した。受付を済ませると2階に案内された。南側の部屋で、窓からは大喰岳の岩壁と天狗原が見下ろせた。4人部屋に3人である。他の山小屋がどうかは知らないが、3ヶ月前に泊まった燕山荘に較べればふとんが大きくて天井が高く伸び伸びとできた。 夕食は17時半からだった。食堂に揃ったのは7人、2つのテーブルに4人と3人が座った。味噌汁は最後によそったためか具が皆無だった。目の前に . . . 本文を読む

物々交換

2010年08月07日 | 日記
持って行ったもの 富士山頂のお守り、ひ孫の写真 持ち帰ったもの 米、すいか、メロン、きゅうり、なすび、ピーマン、オクラ、じゃがいも、細ねぎ、枝豆 等価交換ならず  左奥に薬師岳、右奥に立山 . . . 本文を読む

槍ヶ岳(3)

2010年08月06日 | 登山
 12時の少し前に槍沢ロッジを出た。到着した時に小屋前のベンチで涼んでいた若者達は、話題が尽きないようで動く気配がない。山の中にいると時間がゆっくりと流れるようだ。ロッジを発ってまもなく小槍という槍の予行演習のような峰があった。照りつける太陽の下を30分ほど歩くとババ平に着いた。二張りあったテントの住民は、ここをベースキャンプにして槍ヶ岳を往復している最中だろうか。 ババ平を過ぎると傾斜が緩くなり . . . 本文を読む

槍ヶ岳(2)

2010年08月05日 | 登山
 分類的にはじいさんになっているのだから、そろそろ早起きが出来るようになっても良さそうなものだが、じいさんになったからといって、早寝早起きの習慣が自然と身につくものではないようである。二度目に鳴った目覚ましで渋々と起き上がると、お隣の車の運転席に笑顔の友人が見えた。2時半に到着し仮眠していたとのこと。こちらの倍はする高級車ではあるが、シートがフラットに倒れないから寝苦しかったのではないだろうか。ま . . . 本文を読む

槍ヶ岳(1)

2010年08月04日 | 登山
 14時に家を出た。ナビの到着予定時刻は23時になっていた。近所のガソリンスタンドに寄ると、おねえさんがタイヤの空気圧チェックをしてくれた。「高速道路を走りますか」と聞かれたので、「たくさん」と答えた。高速道路を走る場合は空気圧が高いほうがいいらしい。「いってらっしゃ~い」と愛くるしい笑顔に見送られ気持ちよく出発することができた。 我家を出たときのことを思い出す。息子に「しばらく帰ってこんぞ」と言 . . . 本文を読む

富士山(3)

2010年08月03日 | 登山
 12時半、やっと吉田コースの天辺に着いた。当然最高峰の3776mを目指すけれど、右回りにするか左回りにするか。人の流れに追従して左方向に進むと、山口屋という山小屋が2軒あり、その先に須走下山口があった。そこを右に進むと広い場所があった。そこが広場なのか道なのか、ガスで周囲が全く見えずにわからなかった。 どちらに進もうかと佇んでいると、白い靄の向こうから突然人が現れたりする。どちらに向かっても火口 . . . 本文を読む

富士山(2)

2010年08月02日 | 登山
 車のドアを開け閉めする音で目が覚めた。4時を少し回ったところだった。暗い中、ヘッドライトを点け出発準備をしている人たちがあちらこちらに見える。雨音は昨夜に較べて弱くなっているけれど、車の外へ出る気にはなれなかった。3時間ごとの天気予報を見ると、9時までが雨でその後は終日曇りだった。長距離運転に備えて音楽CDをたくさん用意しているし、パソコンもあれば雑誌も積んでいる。雨が止むのを気長に待った。 6 . . . 本文を読む

富士山(1)

2010年08月01日 | 登山
 3日目の後半に釣りの時間をとっていたが、それを待ちきれないのがいて2日間で山を下りてきた。下山直後に降り出した雨は、一夜経った今もなお降り続いている。結果的には2日目に下山して良かったのかもしれない。昨日のお昼に、山小屋で会った同郷の先輩方は、今頃カッパを着て急峻な坂道を登っていることだろう。雨の3000mは寒くて辛いにちがいない。 昨夕から「野の花山荘」に泊まっている。新穂高温泉の旅館案内所で . . . 本文を読む