「フルート工房 きのした」です。
29日(日)リペア講習に東京から女性の方がいらっしゃいました。高校卒業以来数十年ぶりにフルートを吹くというのでお見えになりました。
リペアの講習前に前に楽器を点検したところ、F#-Hの連絡のフェルトがとれていましたので新しく付け直しました。B♭の音が出るようになって驚いていました。頭部管のヘッドスクリュー(ヘッド栓)が手で回るというので調べたところ、ヘッドコルクがやせてゆるくなっていたので交換しました。
まず調節ネジの説明をしました。ネジを緩めても締めすぎても、音が出なくなることを体験してもらいました。またバネが外れてしまっても音が出なくなることも体験してもらいました。
次に芯金・ネジをはずし、分解してもらいました。順番がありますのでその説明をし、組み立てるときは逆の順番で組み立てます。分解した状態でバネの強さを調整します。楽器に対して手前に曲げると強くなり、逆に曲げると弱くなります。そしてやや上のほうにむけます、バネ掛けから外れにくくするためです。
最後に足部管のキー3個をタンポ交換してもらいました。前もって「胴部管もタンポ交換をすると1日ではおわりません」と伝えていましたが、その言葉の意味がよくわかったと言っていました。
なかなか、タンポをはずしてカップの中を見る機会はそうないというので大変勉強になったとおっしゃっていました。
他にもいろいろ体験してもらおうと思っていましたが、時間が無くなってしまいました。これを機会にますますフルートに興味を持っていただけると嬉しく思います。