目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「ジョジョ・ラビット」 自分の目と心で

2020年01月24日 | 映画タイトル さ行
アカデミー賞が近づいてきました。
まだ感想書けてないけどノミネート作品の「パラサイト 半地下の家族」と「フォードvsフェラーリ」観て、
そして、楽しみにしていたこの映画、すごい好きなので、先に書きます!

「ジョジョ・ラビット」(JOJO RABBIT 2019年 独米)

第二次世界大戦下のドイツ、ヒトラーを敬愛する10才の少年ジョジョ。
(彼のimaginary friendはオチャメなヒトラー!)
ヒトラーユーゲント(少年部隊)の合宿に参加するが、心優しいジョジョは落ちこぼれ。
ある日、自宅にユダヤ人の少女エルサが匿われていることを知ってしまい、パニックに陥る。
忌み嫌うべきユダヤ人のはずが、次第に心惹かれていく…

監督は「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティ。
この映画の中のジョジョの空想のヒトラーを自ら演じてます!(めっちゃいい味出してます!)

始まりはとても軽快で、愛らしいジョジョの姿が描かれて、けっこうエグいユーゲントの合宿も楽しそうですらある。
(ウェス・アンダーソンの「ムーンライズ・キングダム」を思わせる)

でも、題材はナチスにユダヤ人。
ジョジョが少しずつ少しずつユダヤ人の少女に興味をもって、真実とは何かを知っていく。
10才の男の子には過酷なことだらけ。

そんな彼を愛情いっばいに見守るお母さんが、スカーレット・ヨハンソン(アカデミー賞ノミネート)
美人でオシャレで元気いっぱいで、愛と勇気と優しさに溢れた人。
戦場に行っているパパのぶんもジョジョを愛している。(「パパになる」シーンは名場面!)

あー…アカン。思い出すだけで泣けてくる…

ジョジョがとにかく可愛くて、ウチの子供があんなに可愛いわけでも、私があんな素敵なお母さんであるわけでもないのに、なんかもう、涙なしには観られない。

10才って年齢がまた絶妙。
まだまだ子供だけど、好奇心や理解力がしっかりしてきて、一人前になろうとする気持ちが芽生えてる。
世の中のすべてのことを、誰かの言うことを鵜呑みにするんじゃなく、しっかりと自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の心で感じられる人間になってほしい。
ジョジョの人生はこれから!

この映画も、ワイティティ監督も好き!
アカデミー賞獲れたらいいな。
(作品賞、助演女優賞、脚色賞、衣装デザイン賞、美術賞ノミネート!)

余談ながら、ドイツが舞台だけど、もちろん英語喋ってます(笑)
書いてるものはドイツ語だけど。
オープニングのビートルズの「抱きしめたい」もドイツ語でした。




最後に、ネタバレで、意外と大きな存在だった、ユーゲントの責任者の大尉 キャプテンK(サム・ロックウェル)について。
以下、ネタバレです!








戦場で負傷し、兵士としては役立たずになり、酒が手放せない。ヒトラーの迫害の対象であった同性愛者である彼は、ゲシュタポの家宅捜索の際に、ジョジョとエルサの嘘に目をつぶる。
自分も同じだから。
そして、最後にはジョジョを逃がす。
彼もまた勇気と優しさと愛に溢れた人だったんだね。
ジョジョのママのことを全部知ってて、本当にすごい人だと思っていたのかも。

親友のかわいい男の子も良い子だし、ジョジョはたくさんの愛に守られていたんだね。

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