目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「ブロークン・フラワーズ」 ビル・マーレイ 風味まんてん!

2006年05月05日 | 映画タイトル は行
ジム・ジャームッシュの映画といえば、一昔前には
”映画ツウの好む映画”の最たるものでした。
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ナイト・オン・ザ・プラネット」
などなど、話題になった映画も多く、ファンの多い監督さんですね。

でも私、実はたぶん、観てないですジャームッシュ。
センスのよさを味わい、楽しむ映画なんだろうなーというのは
わかるんですが、昔「ストレンジャー~」をビデオで観て、
何度も睡魔に襲われて最後まで観られなかったという経験があり・・・。

で、今回の「ブロークン・フラワーズ」
ビル・マーレイが主演ということで楽しみにしてました!

IT業界で成功して 暮らしに不自由はないけれど、
若い頃から浮名を流しまくり、いまだに恋愛には煮え切らない
元・プレイボーイのドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)。
彼の元にピンク色の封筒が一通。
それは、20年前に別れた彼女に 19歳になるドンとの息子がいた、
という名前のない手紙。
お節介な隣人にお膳立てされて、思い当たるフシのある、
当時の4人(プラス故人)の恋人を訪ねることに・・・。

なんだか「ライフ・アクアティック」
(ビル・マーレイ主演。ある日、息子と名乗る男が現れる)を
思わせます。 地図やBGMをお膳立てされての車の旅は
「エリザベスタウン」みたい。

ドン・ジョンストンって名前がイイですね。
「マイアミ・バイス」のドン・ジョンソンと
(メラニー・グリフィスの元ダンナ)
一文字違いなので、今まで名乗るたびに言われてきたんでしょう(笑)

彼が訪ねる昔の彼女たちも、今はそれぞれの暮らしがあり、
当時の想いを忘れたかったり、懐かしかったり、
思わぬ方向に進んでいたり、個性豊かな皆さんです。

シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ、
ジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントン
うーん 濃い!

そんな彼女たちを訪ねても、本当にドンの子供がいたのか、
はっきりとはわかりません。
でも、その、散々な旅を続けるうちに、ドンはかなりのダメージを
受けているようです。
自分のまいた種とはいえ いい加減に生きてきた過去に
後悔や寂しさをにじませます。
台詞で説明されるわけではないけど、ビル・マーレイの
表情が、寂しげな背中が、物語ってます。

彼はこれからの人生、しっかり愛と向き合っていくのでしょうか。
ビル・マーレイ、シブイおじさんになりましたね!
フレッド・ペリーのトラック・スーツ、色違いで揃えてて
似合ってましたねー。
「ロイヤル・テネンバウムズ」でのベン・スティラーの
アディダスの赤ジャージと双璧です。

ラスト、ビル・マーレイの実の息子さんが登場するシーンは
強烈に印象的でした!そっくりなんだもん(笑)
(悲しげな瞳が似てるよね。オデコもだけど。)

というわけで、台詞は少ないけど、それが心地よいような
不思議な感覚の映画でした。
レトロちっくな エチオピア音楽(?)もマッチしててよかったです。
人によって好みはあるかもしれませんが、
大人が楽しめる映画ではないかと思います。
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25 コメント

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ジャージの似合うオヤジ?! (Kim)
2006-05-05 23:36:22
「ロイヤル・テネンバウムズ」でのベン・スティラーのアディダスの赤ジャージと双璧です←その映画見ていないのですが、爆笑してしまいました!ベン様のアディダス是非見てみます(笑)

で、「ストレンジャー~」は、私も睡魔に襲われました;;;
返信する
一通の手紙で。。 (Cartouche)
2006-05-05 23:55:22
一通の手紙を受け取ったことにより、今までの人生を見つめ直すドン。私の元彼たちも今どうしているのやら~?なんて思っちゃいました。
返信する
フクザツですよね (kino)
2006-05-06 00:59:04
>Kimさん

ははは よかったー 「ストパラ」(って略すか!?)で

睡魔に襲われたの私だけじゃなくて。

「ロイヤル~」はビル・マーレイも出てるから観てみてください!



>Cartoucheさん

元彼に訪ねてこられて、子供いる?なんて唐突に聞かれたら

いやですよねぇ・・・。

でも、さんざんなめにあうドンが気の毒。
返信する
Unknown (mさと)
2006-05-06 10:41:36
わたしはカミさんと出会って、もう四半世紀なのだなぁ。。と実感させられました。

たぶん、「あなたの子供です」と言われることは無いと思いますが(『たぶん』と言うところが自信がない証拠。笑!)初恋や片想いだった人たちの噂を聞くと胸が締め付けられます。



一昨年でしたが、高校時代に片想いだった同級生が離婚して別の男性のもとに走った、とか、中学時代の憧れのキミはご主人を病気で亡くした、などの話を、当時のわたしを知ってる友人から聞かされて。。ちょっと凹んだことを覚えてます。



自分の過去ってそんなに複雑じゃないですが、それなりに考えることもありますねぇ。。カミさんにはナイショのこともありますし。。(^^ゞ
返信する
ビル・マーレイ (ミミヅク)
2006-05-06 14:39:41
は、いい役者さんですよね。



こういう作品にひっぱりだこ

なのわかる。

返信する
胸に手をあてて・・・ (kino)
2006-05-06 23:59:20
>さとさん

そうかー 奥さまとは長い付き合いなんですよね。

初恋の人とか、昔の恋人がどうしてるのか

知りたいような 知りたくないような。



>ミミヅクさん

中年の悲哀溢れる、とぼけた味わいがいいですねー。

若い頃はあんまり好きじゃなかったんだけど。

(ダン・エイクロイドの方がスキでした)
返信する
こんにちは (mambotaxi)
2006-05-07 00:47:59
コメントありがとうございました。



>大人が楽しめる映画ではないかと思います。



確かに振り返る過去がないお子チャマにはわからない

大人の映画と言えますね。

ビル・マーレイの胡散臭いオヤジぶりが

なんともいえない、いい味出してましたね。
返信する
あはは! (MAY)
2006-05-07 11:05:20
エリザベスタウンもあんな感じなんですね~

うちはダンナのツボだったよう♪

ビル・マーレイ以外にあの役を演じるのは

考えられないかも^^フレッド・ペリーの色違い

4,5着持ってましたヨネ☆

気合抜けの記事ですが、TBさせてください♪
返信する
TBどうもです! (sabunori)
2006-05-07 17:10:02
ジム・ジャームッシュの作品・・・過去において私もkinoさん同様スクリーンから発せられる睡眠光線にやられてどうにもなじめなかった苦~い思い出が。(笑)

この作品は彼の作品にしてはとっつきやすい作品でしたよね。

これはジム・ジャームッシュが変ったのか私が大人になったのか?

どう考えても前者ですよね。

返信する
お子ちゃまにはわかるまい (kino)
2006-05-08 00:00:30
>mambotaxiさん

ご丁寧にコメントありがとうございます。

こういう映画の味わい、やっぱり大人にならないと

わからないですよね。というほど大人でもありませんが(笑)

ビル・マーレイ、いい味です。



>MAYさん

”ドライブの旅”の段取りのよさが「エリザベスタウン」と似てたの!

この映画、この部分だけは必見!

(他の部分はつまらない、っていう人も多いから・・・)

TBありがとう!



>sabunoriさん

おお、ジャームッシュで寝ちゃった人がここにも!

そう言うと 映画好きとして、ちょっとかっこ悪いかな、

なんて思わされてしまうのがイヤなんだけど、

やっぱり合う、合わないがありますよねぇ。

私も、この映画は普通に観られました。

大人になった・・・と思いたいけど、そうでもないから

ジャームッシュの作風の変化、でしょうか(笑)

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