「キス☆キス☆バン☆バン」 追悼クリス・ペン

俳優のクリス・ペン、1月24日に亡くなっているのが発見されたそうです。
ご存知、ショーン・ペンの５つ違いの弟で、主役クラスではないものの
脇でしばしば見かけてました。
まだ40歳なのに・・・。ご冥福をお祈りします。

そんな彼の出演作の中で一番好きな映画をご紹介。
「キス★キス★バン★バン」（Kiss Kiss (Bang Bang) 2000年・イギリス）

引退して穏やかな生活を送ろうとする殺し屋フィリックス（ステラン・スカルガルド）と、
33年間大事にされすぎるがゆえに、部屋から一歩も外に出たことのない
大きな子供のババ（クリス・ペン）が一緒に過ごす数日で　
それぞれに成長していくお話。

組織から抜けようとするんだけど、なかなかそうはいかないんですよね。
フィリックスは、若手の後輩のジミー（ペール・ベタニー）に
仕事を引き継ごうとするんだけど・・・。
ハリウッド映画とはちょっと違って、ビター・スゥイート。もりだくさん。

あれ？これって昔の映画だったっけ？と思うくらいに、
昔気質の男の美学にこだわるフィリックスがいい味出してます。
ババ役のクリス・ペンのキョロキョロした目も憎めなくて、
フィリックスじゃなくても　放っておけなくなります。
いつもキリンのぬいぐるみを抱えて、耳あてつきニットキャップを
かぶったクリス・ペンの風貌は　ちょい松村邦洋似・・・？！

兄ショーン・ペンが「アイ・アム・サム」で演じたのとは
一味違うクリスの演技がとてもよいのです。
（私はこっちのクリスの方が断然好き）

フィリックスと、老人ホームで暮らす老父、
フィリックスとババ、
ババと父親
そして、後輩のジミーとフィリックスという
親子の（ような）愛情に涙が・・・
形は違っても、みんな誰かを守りたいと思ってる。
それが愛情なのかもしれませんね。

音楽もオシャレでよかったし、インテリアもポップでセンスいい。

ポール・ベタニー、かっこいいです！！
寡黙な瞳に苦悩を秘めて・・・。ああ　私も守られたい！！

この映画の後に、「ラブ・アクチュアリー」でヒュー・グラントの
秘書役で知名度があがった　マルティン・マカッチョンも出てます。

マイナーながら　とっても良い映画なので
クリスに思いを馳せながらご覧ください。