「RENT/レント」 No Day But Today!

こんないい映画なのにどうして上映館が少ないのだ？！
今日観てきました。

お友達のひよこさんのブログで
前々からこのミュージカルのことを聞いていたし、
山本耕史くんが”僕の役者人生を変えた”と
さまざまなところで熱く語っている舞台だったので
（彼は日本版キャストでマーク役）
観るのが楽しみでした。

ミュージカルには予習が必要とは思うのだけど、
映画だから観ようと思えばまた観られるし、と
あえて予備知識なしで挑みます！

1989年のニューヨーク、イーストヴィレッジ。
若き芸術家達の住む街で、エイズ、同性愛、ドラッグなどの
問題を抱え、愛に友情に、夢に生きる若者達の姿を描いた、
ブロードウェイミュージカルの映画化。

まず　結論。この映画好きです。
ナニが素晴らしいって、やっぱり歌！
主要登場人物のほとんどが　舞台のオリジナルキャストで
この作品に込められた想いをよくわかっているだけあって
安心して観ていられます。

曲もカッコイイ、口ずさみたくなるようなのが多いし。
もー、”five hundred twenty five thousand six hundred minutes”って
頭の中をグルグルまわってます。
山本耕史君も、好きな言葉としてあげていた、
No Day But Todayというフレーズも印象的です。

確かに、オリジナルのファンの方が仰るように、
”20代のワカモノ”には　ちと見えなかったけども、
（30手前、くらいなら大丈夫よ！）
初見の私は　それはそれでいいんじゃないかと思いました。
モーリーン役の人って、ミュージカル「Wicked」の人だったんですね！

ストーリーも、エイズが蔓延し始めた頃の、
不安と絶望、明日の命も知れない日々の　死への恐怖の中で
精一杯突っ走ろうとする彼らが愛しいです。
今、私がこうして平凡に日本で普通の生活してるのとは
ほど遠い状況だけど、過去も未来もない　ただ今日を生きる・・
という歌声には、心を打つものがあります。

舞台で生の心の叫びを聴くのとでは　また違うものなんでしょうが、
映画ならではの、ニューヨークシティの
アパート、街角、地下鉄、路地裏という場面転換もよくて、
どこか懐かしい場所の親しい人の話を聞いているような気分になりました。
映画ならではの演出もよかったし（アパートとストリートの全景を
写すところとか、”タンゴ・モーリーン”のシーンとか）好き！

彼らはその後どうなっただろう。
何が待ち受けているのだろう。
でも、１人じゃない。今を生きなくちゃ。ね。

パンフレットには、珍しく　シナリオ採録されてます！

余談ですが・・・
観ていてドラマの「エンジェルス・イン・アメリカ」を
連想しました。（撮影監督が同じ人でした。）
このドラマも、舞台からTVドラマ化されたもの。
ニューヨークの若者が直面する、エイズ、同性愛、ドラッグ、
宗教、人種、家族などを描いた物語です。
ちょっと理解が難しい部分もあったけど、見ごたえありました。
（出演も豪華な、アル・パチーノ、メリル・ストリープ、
エマ・トンプソンなどなど）
「RENT」とあわせて見ると興味深いと思います！