「ステップフォード・ワイフ」 ぶりっこニコちゃん

予告で観た、バービー人形みたいなニコール・キッドマンが印象的で、
おまけに私が大好きだったマシュー・ブロデリック（しつこいが、
サラ・ジェシカ・パーカーのダンナでブロードウェイでも活躍中）が
出ているので　観たかったのです。

敏腕プロデューサーで、えげつないリアリティ番組を製作して
ヒットを飛ばしていたジョアンナ（ニコール）が、
ある事件で業界から失脚、ノイローゼ気味に。
夫は、気分を変えて、コネチカットへの引越を提案する。

ハイテクフル装備の豪奢な大邸宅が立ち並ぶ　ステップフォードの街。
そこに暮らす奥サマたちは、みんな揃いもそろってパステルカラーの
花柄のドレスに身を包んだ、ブロンド、グラマラスでハイソで
お上品で、絵に描いたような　理想の妻達。
（そこで浮きまくる黒づくめ、キャリアウーマン・スタイルの
ジョアンナと、作家(ベット・ミドラー）と　辛辣なゲイの男性！）
この街には一体何が？？？

・・・女をナメてんかいっ！！！うりゃー！！と
ちゃぶ台をひっくり返したくなるような、バカバカしい設定のお話。
ま、それで終わってたら、ホンマにコタツひっくり返してますわ。
どんでん返しが（？　予測はできるが）あってよかった。

原作は”風刺に富むスリラー”として1972年に出版された
小説だというから、女性の社会進出が始まった頃の世の中には
衝撃を持って受け入れられた内容だったのかも。
'75年にも映画化されているそうです。
でもなー。いくら現代風にアレンジしているとはいえ、
イマドキこういう話も新鮮味ないなーって気がしました。

奥様方の華やかなファッションや家庭画報か　25ansかといった
素晴らしい邸宅は　観てるぶんには楽しいけれど。

ニコール、マシュー、ベット・ミドラーの他にも、
グレン・クローズやクリストファー・ウォーケン（←イロイロ出過ぎ）など
キャストは豪華でした。

ニコールは「奥さまは魔女」に繋がるような　ぶりっこファッションも
見せてくれますし、キャリア・ウーマンから　無理めのぶりっ子妻、
そして　バービースタイル・・・そして・・・という
変貌をみせるあたり、さすがオスカー女優。

あっ、面白かったシーンが・・・。
ゲイのロジャーが”なんかヘン”になったことを表すシーン。
ゴミ箱から、ドルガバやグッチの服と一緒に
オーランド・ブルームの写真やヴィゴ・モーテンセンの
写真がプリントされたTシャツが出てきた！
というのがオカシイ。