今日は調べたいことの足掛かりを調べに鎌倉市図書館へ。
その前に神奈川県立近代美術館鎌倉別館に寄る。
神奈川県立近代美術館鎌倉別館。
「イメージと記号-1960年代の美術を読み直す-」。
会期は2023年12月9日~2024年2月12日。
展示室の撮影は禁止。
読売アンデパンダン展は、1949年読売新聞社主催により始まった無審査無償自由出品形式の年次展覧会。
第二次世界大戦敗戦で作品発表の場にも窮していた当時の作家たちにとってみたら、自由な発表ができる貴重な展覧会だったようだ。
当初は画壇の有名作家の出品が多かったようだけど、徐々に若手作家の登竜門としても機能していった。
が、時代が敗戦から立ち直っていくと同時にこの展覧会は、既成の美術概念をはみ出すというよりただの無秩序無法状態となっていき、作品はともすればただの猥雑・汚穢・危険・不快とすらなり、1963年に終止符をうった。
その後の1960年代後半は、その反動かのように、記号や幾何学を取り入れた理知的な美術が流行った。「見る」ことによって成り立つ美術の制度を問いかけ、作品の「真性」を見直そうとする動きだった。
今回の展覧会は、その1960年代の作品群の中の、堀内正和、山口勝弘、岡崎和郎、飯田善國、宮脇愛子、高松次郎、若林奮に焦点をあてるという。
画像はフライヤーより。
新しい躍動はやがて行き過ぎて度が過ぎて、陳腐へ。
その反省反動で、冷静で理知的で理論的に。
そしてまた、と、繰り返していくものなのかもしれない。
今の日本人はどのあたりにいるんだろと思いながら図書館へ。
借りられることは借りられるのだろうけど、期限内に返しにくる自信がないから、横浜市内の図書館や博物館でもありそうな資料はメモして、その他はできるだけその場で。
館員さんが親切で助かった。
今日は寒いから空は澄んでいる。