今日も雨。
稽古に行く前に、この間神奈川県立歴史博物館の展示でもらってきた図録を読んでいた。
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神奈川県立歴史博物館では、令和4年度かながわの遺跡展「縄文人の環境適応」を開催中。
会期は2022年12月24日~2023年1月29日。
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縄文を生きた人たちは文字を残さなかった。どんな声でどんな言葉を喋っていたのかもわからない。
発掘調査から組み立てていくうちにその生活が段々と解明されてきた。
縄文時代は氷河期の終わり頃から約13.500年続いたと考えられている。
これは長いが上に長く続いた時代だ。日本でこんなに長い時代は無かったしたぶんこれからも無い。
縄文ブームというかよくわかってないためか縄文時代はユートピアのようなイメージすらあるけど、地球規模の気候変動に何度も見舞われた。
氷河期が終わり気候が温暖化(砂漠化にあらず)することで世界各地で生産性があがった。約6.000年前の日本もいわゆる縄文海進と呼ばれる温暖な状況に恵まれ、縄文中期(約5.400~4.500年前)には、遺跡数やその規模から関東・中部地方を中心に人口が激増したと考えられている。
その後、気候は寒冷化に転じ、日本の海も海退しはじめ、縄文後期(約4.500~3.300年前)になると、海進の頃は今現在よりも3mほど高かった海面は逆に今現在より2mも低くなった。
氷河期が終わった後に寒冷化と急激な気温上昇現象が地球規模で繰り返されるようになり、日本では縄文中期に発達した大規模集落は小規模化し分散するようになり、やがて縄文は歴史の彼方へと消えていった。
その気候変動の中で縄文の人たちがどのように環境適応し生きようとしたか発掘からさぐる展覧会。
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クルミの形をした土器だ。
実用だけ考えたらならこんな形にしなくてもいいと思うのだけど、遊び心が楽しい。
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粘土製の精緻な耳飾り。
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豊かになるにつれて、生活に追われてばかりでなく楽しんでいたことがわかる。
一方で気候変動は容赦なく厳しさを増していった。農耕や貯蔵の技術を発達させ暮らし方を工夫することでなんとか乗り切ろうと努力を重ねに重ねながらも、やがては祭祀の頼るようになっていった姿が浮かび上がるのだった。
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30歳くらいまでしか生きられなかった原始的な時代だ。今とは違う。
そうか?
なんか本質的には何一つ変わってない気もする。
そうして、5千年後に私たちを発掘してくれる人たちは果たして存在してるんだろか?
ま。
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