資生堂ギャラリーを出て1丁目へ。


三愛ドリームセンターの解体工事が進む。



銀座奥野ビル。


銀座奥野ビルは、1932年(昭和7年)に高級集合住宅・銀座アパートとして竣工した。設計は川元設計事務所。施工は不明。
今は事務所やアートギャラリーが入居する。
スクラップアンドビルドがひたすらに繰り返される銀座に残る数少ない歴史的建造物。オーナーさんの心意気に感謝の素敵な建造物。
エレベーターは手動。

当時の階段は上り下りが苦にならない設計。


このビルの3階に昭和7年の面影を残す部屋がひとつだけある。
306号室。


竣工間もない銀座アパートの306号室にひとりの女性が入居してきた。美容師の須田ヨシさん。彼女はここで銀座で働く女性たちを主な顧客とする美容室を開いた。スダ美容室。
須田さんは、戦前戦中戦後と働き続け、昭和60年代に美容室を廃業したあともここに住み、2009年に100の天寿を全うした。
その後、有志による「銀座奥野ビル306号室プロジェクト」が立ち上がり、須田さんが旅立ったままの306号室を、経年劣化に任せたありのままに活用していく活動を始めた。
お邪魔するたびに確実に劣化しているのがわかる。そりゃそうだ。今年で91年だ。

「押田美保写真展・旅する旅行鞄Ⅰ」。
会期は6月7日~6月12日。


私はもともと写真なのよ!と言われて気が付いた。そうだ。彼女は写真家だったんだ。
押田美保は、最近は陶芸にはまってるし、海外旅行添乗員としても活躍していた美術家。


今回の展覧会は若かりし頃の押田の回顧写真展。





良いな。
とっても良い。
押田は優れた写真家だ。
でもこの味わいはデジタルでは今の機材では出せないんだな。
