ウルトラマンブレーザー
第15話「朝と夜の間に」のストーリーは、なかなか、心に刺さってくるものがありました。人間、動物、怪獣に関係なく、子供が軸になってくるストーリーで涙腺が揺さぶられる年齢に、私もなってきたのかもしれませんわ・・・意味のある別れで、男の子が一つ、成長したってオチだったのも反則だわ。
今回は、ゲントの一人息子であるジュンくんと、彼の友達であるアラタくんが、話の中心になっていました。アラタくんが、きっと、時間をかけ、大人の目を盗んで作ったであろう秘密基地に招待されたジュンくん。大人になっても、何で、こうも秘密基地って響きは心地良いんですかね。やっぱり、男は、いつまで経っても、男の子の心が残ってしまっているのか。そんな秘密基地で、ジュンくんは、アラタくんの描いた、子供らしく、自由を邁進したイラストの数々に感銘を受け、自らも、画用紙に「自分」をぶつけます。
そんなジュンくんが描いた怪獣の絵に、宇宙から怪光線が降り注いだことで、今回の事件(?)が勃発してしまいます。ジュンくんが描いた怪獣、ガヴァドンは実体化し、ニュースで「白いツチノコ」として取り上げられる展開に。第一発見者のオジさんが、「デッカイ餃子」と表現した時ぁ、前の日の夕食が餃子だったこともあって、ちょっと、噴き出してしまいました。オジさんが描いた絵を見て仰天したジュンくんは、大慌てで、アラタくんの秘密基地に向かい、自分の描いた絵が紙の上から消え失せている事実に愕然。ともあれ、大人よりも先に見つけて保護しよう、とアラタくんと共に、虫取り網片手に探索へ。
そこに、アラタくんの妹も参加した事で、より話は賑やかに。絵から生まれたガヴァドンの主食は、絵。作中じゃ明言されてませんけど、きっと、心が籠ったモノは美味しく感じるんでしょうね。ガヴァドンが実体化していたのは、宇宙からの怪光線と太陽光線が混ざり合った結果。なので、太陽が沈んでしまうと、ガヴァドンは絵に戻ってしまう。寂しさを覚えたジュンくんたちは、ガヴァドンをたくさんの画用紙を貼り付けたものにデカデカと描きます。この夜も怪光線は降り注ぎ、翌朝、ガヴァドンはより大きいサイズとなって実体化しました。まぁ、当然っちゃ当然なんですが、大きくなれば隠すのは困難になってしまいます。この時点で、ジュンくんたちも自制していれば良かったんでしょうけど、アラタくんたちが引っ越す事も相まってか、彼らはよりにもよって、今度は、画用紙じゃなく、地面にガヴァドンを描いてしまいました。
そうなりゃ、どうなるか、解りますよね。もう、怪獣と呼称しても差し支えんレベルの巨体になってしまいました。ガヴァドンは暴れた訳ではなく、ただ、具合の良い所で寝こけているだけですが、でかい分、人間の生活に大きい影響を齎してしまいます。当然、駆除対象になります。まぁ、そんな大人の都合は、子供からしたら知った事じゃありませんから、ジュンくんたちは、ガヴァドンを守るために動いてしまいます。自分の愛息がミサイルが降り注いでいる現場にいたんですから、ゲントは肝が冷えたでしょうねぇ。ブレーザーに変身し、どうにか、倒壊したビルから守れたのは良かった。ただ、子供らに「止めてぇ」と言われながら、ガヴァドンと戦うのは、ゲントとしても、ブレーザーとしても地味に辛かったんじゃないでしょうか。そもそも、ガヴァドンは悪意も敵意も戦意もなく、ただ、そこにいるだけ。でも、その体はやたら柔軟で、スベスベしているから、ブレーザーの攻撃は、ほとんど通じていませんでした。最終的に、ブレーザーはガヴァドンを天へ還す方法を選び、ゲントとジュンくんの父と子の絆も強まる結果になりました。
王様戦隊キングオージャー
第39話「ンコソパ頂上決戦」は、もう、最終回かよ、もしくは、劇場版じゃん、と思うレベルで、ファンのテンションをガチ上げしてくる怒濤の展開でした。
先の戦いで、良い所までいったものの、シオカラの命を優先した事で、失敗してしまったンコソパ奪還。イシャバーナ、トウフ、ゴッカンの奪還に成功した今だからこそ、リベンチマッチを果たすべき、と決断したヤンマ。もちろん、ここまでの快進撃で、ダグデドたちが遊ぶのを止める事くらい、全員、感じ取っています。だからこそ、ヤンマは、これまで秘めていた奥の手を場に出す決断を下していました。古来の技術で作られたオージャカリバーZERO、キングオージャランス、クモノスレイヤーには、使用者の戦闘力を限界まで引き出す機能が搭載されており、それを、ヤンマは全員のオージャカリバーにも隠しコマンドとして設定していました。
どうして、今まで、それを黙していたのか、答えは単純。その機能を発動させれば、使用者の命に関わるから。しかし、この期に及んで、死ぬ事を恐れるようなタマじゃない、ギラたちは。死んでも勝つ、の覚悟が、全員、出来ている。それを感じ取ったヤンマは、全員に、隠しコマンドを解放するために必要なアイテムを渡します。6つの内1つが本物で、後はデコイ。ヤンマも、どれが本物か、は解らない。つまり、全員が自分の持っているモノを、目的地に運ばねば、望みは潰えてしまいます。覚悟を新たにした6人は、一斉に駆け出しますが、各自の爆走を止めるように、宇蟲五道化が立ちはだかります。ゴーマたちも、ダグデドの怒りを買いたくない事もあって、かなり、本気モード。ギラたちも、戦士たちとして、確実に成長していましたが、全力は及ばず、アイテムを破壊されてしまいます。
単身、王城の間に到着したヤンマでしたが、そこに構えていたヒルビルに敗れ、彼もまた、アイテムを壊されてしまいます。これで、今回も失敗か、と誰もが思ったタイミングで、明らかになったのは、ヤンマが持っていた物もデコイであった事実。そう、最初から、ヤンマは自分も含め、全員にデコイを持たせていたのです。本当の切り札は、シオカラだったのです。汚名返上とばかりに、ヤンマたちが敵の注意を引き付けてくれている間に、シオカラは城の頂上に到り、強烈な稲妻を落とし、シュゴッドたちを覚醒させ、隠しコマンドを解放します。これによって、発動するのが、王様達の戦闘能力の限界を取っ払う「王鎧武装・凌牙一閃」です。レッドが最強フォームになる回も熱いですけど、戦士全員がシンプルにパワーアップするってパターン、これが嫌いな特撮ファンはいませんって。各自に、それぞれのシュゴッドの武器となるパーツが、実体をエネルギー体として装備され、ゴーマたちを圧倒します。
正義のヒーローがそれでいいのか、と思うレベルの脅迫と口約束の反故で、ヒルビルを追い詰め、洗脳を解除させるキングオージャー。しかし、ヒルビルにトドメの一撃をかました刹那、何故か、ゴーマがヒルビルと入れ替わりました。そうなったら、当然、6人の合体攻撃を喰らう羽目になるのは、ゴーマです。さすがのゴーマも、これには、どうもできず、彼は爆散してしまいました。ヒルビルたちは逃してしまったが、幹部の一人は落とした事に一先ずの満足を抱くギラたち。その裏では、ゴーマを捨て石にするよう、ヒルビルを唆していたラクレスが、新たな幹部に就任。一体、彼は何を考えて、ここまでの綱渡り、いや、このレベルだと、もはや、渡るのは糸か、をするんだろう。ほんと、ラクレスの真意が読めませんねぇ。
仮面ライダーガッチャード
第13話「とりもどせ!ユージョー×フォーエバー!」は、王様戦隊キングオージャーのパワーアップ展開に負けないくらいの熱さで、私らを興奮させてくれました。
冥黒の三姉妹たちが製作した邪悪なドライバーで、ドレッドに変身させられた錆丸を、どうやったら救えるか、と悩む宝太郎。新たに得たエクスガッチャリバーなら、ドレッドは倒せる。しかし、それだと、錆丸の命を奪ってしまう。「錬金連合」の上層部が、ただの生徒である錆丸を見捨て、ケミー回収を優先させ、スパナも錆丸の命を奪ってでも、ドレッドを倒す事を決めている中でも、宝太郎は決して、錆丸の救済を諦めていなかったのです。しかし、その方法が分からないから、授業中は悪夢を見てしまい、家の仕事の手伝いもおぼつかない。そんな「らしくない」息子を見かね、母は「悩む前に動きなさい」とアドバイスをしてくれました。
お母さんのおかげで、心に宿した希望が増したものの、錆丸を救済する方法を模索している現状は変わらず。そこに、一石を投じてくれたのは、意外と言うべきなのか、やはりと言うべきなのか、オカルトマニアの加治木でした。彼から、UFOの目撃情報が増えている事を教えられた宝太郎は、錆丸が「UFOーX」を召喚するために作ったサビーライザーが効果を発揮していた事を知り、それこそが、救済の鍵だ、と確信します。ピンチの時、「UFO-X」が授けてくれたエクスガッチャリバーの正しい使い方が分からない、なら、「UFOーX」自身に聞けばいいんだ、と結論を出しちゃうのが、宝太郎の強さですね。
そんなぶっ飛びアイディアに、りんねたちも乗っかります。しかし、冥黒の三姉妹は、いつだって、いきなり、攻撃を仕掛けてきます。ほぼ洗脳状態にある錆丸は、再び、ドレッドへ変身させられてしまいます。ケミーの知識は規格外ながらも、スタミナやフィジカルが常人以下の所がある錆丸では、そもそも、ドレッドの変身や戦闘に耐えられないのでしょうね。変身し続けていても死、倒してしまっても死、そんな切羽詰まった状況だからこそ、やはり、希望となるべきは宝太郎。それを確信しているミナト先生は、自身もサスマタでクロトーたちの相手をしつつ、ドレッドを倒そうとするヴァルバラドを諫めます。いつになく、熱さを見せる先輩に、スパナも、思わず、戸惑ってしまうくらいでした。
ミナト先生とヴァルバラドが、時間を稼いでくれている間、宝太郎たちは懸命に、「UFOーX」へ呼びかけます。支配される事を嫌いながらも、何だかんだで、人と寄り添う事を望んでいる「UFOーX」は、宝太郎を、かつて、彼がドライバーを託された異空間へ誘い、エクスガッチャリバーの本来の使い方、形状を教え、そして、自ら、宝太郎が差し出したカードに封印されました。そして、宝太郎は、「UFOーX」の力を宿す、仮面ライダースーパーガッチャード クロスユーフォーエックスに強化変身!! オカルトケミーの頂点に立って・・・浮いている「UFOーX」が力を貸してくれているだけあって、その戦闘力は、ドレッドを遥かに上回っていました。ガッチャードは、摩訶不思議な宇宙パワーで、ドレッドと錆丸を分離させると、ドレッドへユーフォーエックスシャイニングフィーバーを叩き込み、勝利を掴み取りました。錆丸が仮面ライダーになり損ねたのは残念ですが、彼が無事でよかった、よかった。