FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

那須紅葉ツーリング

2011年10月10日 | Weblog

ツーリングに行くにも動機は必要である。「犯罪者には動機がある。」と言ったのは、コロンボ刑事だったか、十津川警部だったかは知らないが、動機もなく走るだけなら、、首都高環状線でもグルグル走っていればよい。

最近、ツーリングから遠のいていた。9月は3連休が2回もあったのに、とうとう一度もツーリングに行かなかった。が、これは正確には「行けなかった」と言うべきであって、お上に免許さえ取り上げられなければ、、、、。

まあ、済んだことはさておき、10月もハッピーマンデー(これもすでに死語のような気がするが)で3連休があった。3日も休みなら、1日はツーリングにというハッピーな計画を立て、女房を誘ったら女房は出勤日だそうで「どうぞご自由に」とのこと。

女房の職場は、週休2日制なので、カレンダーには全く関係がない。平日の朝、起きてこないので、具合でも悪いのかと必死に起こすと「せっかくの休みなのに、何で起こすのよ!」と怒られたりする。

私にとって休みとは、早起きしてあんな事、こんな事、普段はやりたくてもできないことを思う存分する日であり、「休みだから寝ている」神経が分からない。まあ、女房の普段の日がいかに激務かということは理解できないでもないが、一晩寝れば元気になる私(笑)とは棲む次元が違うのだろう。

で、どこに行くかと思案し始めたのだが、どこへ行きたいという動機がない。歳のせいか動悸息切れはするものの、食べたいものがあるでもなく、見たい景色があるわけでもない。クラブのツーリングなら、美味しいものを食べに、ついていくだけで楽しく走れるのだが、ソロでは自分で動機付けなくてはならない。

そんな時、千葉テレビの「週刊バイクTV」を見ていたら、那須がロケの舞台だった。「ん?那須には昔家族旅行で行ったことはあるが、バイクでは走ったことがない。那須もいいかも。」と思えてきた。

Mapfan.netでルート検索すると、距離は約230kmで所要時間2時間30分と計算してくれた。往復で約500km。

いつもツーリングの時参考にする「0円マップ」で口コミを見ようと思ったが見つからない。たしか、草津ツーの時見たはずなのに、どこを探してもない。あれにはお薦めの露天風呂とか(しかもたいてい混浴!)載っているのだが。

まあ、温泉に入るわけでもなく、とりあえず出かける動機ができればいいのだ。10月というと那須辺りは紅葉で混んでるかな、とふと思ったが伊豆や箱根に南下するよりはいいだろう。

前日、草津ツー以来2ヶ月もほったらかしだったバイクの手入れをした。特に気になっていたのはチェーンだった。錆が目立ち始めたので、パーツクリーナーで油を落とし、真鍮ブラシで磨いてみた。

すると、驚くほどきれいになり、錆なんか全然ないことがわかった。単に汚れがこびりついていただけだったようだ。すっかり気をよくして、アーマーオールというシリコン系ポリッシュで車体も念入りに磨いた。

当日の朝は6時に目が覚めたが、「道路が濡れてるわよ」という女房の声であわてて外を見ると、夜半に降った雨のせいか、たしかにバッドコンディションだ。空もどんより曇っている。

那須は山道だし、視界もなく雨でも降ったら最悪だ。天気予報では、「3連休は穏やかに晴れるでしょう」と言っていたのに、初日から青空など見えず、大はずれだ。今日も降水確率20%。

しかし、せっかく空けた休日を家でダラダラ過ごすのもモッタイナイ!ケニアのワンガリ・マータイ女史のご冥福を祈って、ここはイチかバチか勝負に出るしかない。雨具をしっかりサイドバッグに入れた。

せっかく磨いた車体に泥撥ねが着かないよう、水溜りを避けながら出発した。外環道から川口JCを目指すが、さっそく首都高に雨マークがついている。降るなよ、降るなよ、と呪文のように唱えながら浦和料金所を過ぎた。


佐野から先は雨、という標示にもかかわらず、路面はドライになって来る。心なしか青空も見えてきた。蓮田SAで朝食を取り、上河内SAで給油をした。那須ICには10時に着いた。

那須高原という標示板に従って進むと、道路の両側に林立する看板のえげつなさ。客を呼び込みたいと言う欲望だけがむき出しの無秩序さ。箱根や伊豆はさすが国際的な観光地だけあって、こういった看板類は控えめだ。

那須に来たのは、子どもたちが小学生だった頃だから15年ぐらい昔だろうか。りんどう湖や茶臼岳の断片的な記憶しかないが、こんなところだったのだろうか。しかし、看板をよく見ると、その指し示すところにあるはずの店がないものが多い。いずれの店も閉まっている。別荘地に入っても、「売地」の看板が多い。15年の間に那須も廃れてしまったのか。

記憶にある殺生石やロープウェイを目指すことにし、上り坂を駆け上がる。殺生石の手前から工事渋滞があり、全然進まない。安全運転を誓ったのだが、このまま並んでいると日が暮れるので、路肩をすり抜けようやく殺生石に着いた。



まず目に入ったのが、千体地蔵。どれも祈る手が馬鹿に大きい独特な地蔵だ。


殺生石のあたりは、硫化水素が立ちこめ、すごい臭気だ。しかし、草津ほどの広さはない。


那須温泉神社をぐるっと散歩して、駐車場に戻り、さらに上を目指す。


上へ行くほど天気は良くなり、山が紅葉で燃えているのが見えてきた。しかし、紅いのは山頂付近だけで、さほどではない。あと1~2週間すればこの辺まで下りてくるのだろうか。

山頂近くには、いくつか駐車場があるのだが、どこも満車らしく空き待ちの車が路上駐車し、通りにくい。というか、通れるのは2輪のみで、他の車は根気よく待っている。ロープウェイの駐車場には整理員がいて、ロープウェイに乗る客の車と、さらに上の山頂近くにある峠の茶屋駐車場に上る車を振り分けている。

上に行こうとしたら、整理員が「この上は何もないですよ」と言うので、「いやぁ、景色を見たら下りてきますよ」と答えた。上に行って分かったことだが、峠の茶屋駐車場の横には「登山道入口」という標識があり、ほとんどの客は登山が目的のようで、登山靴を履きそれなりの格好をしていた。バイクで来るところではないようだ。

ロープウェイ駐車場から峠の茶屋間は最悪で、道路の両側に路上駐車しており、ほとんど隙間がなく、すり抜けすらできない。何とかたどり着いたが、2輪置き場などなく邪魔にならない所に置き、写真だけ撮ることにした。





昔来た時は夏休みだったからか、それほど渋滞していなかったと思うが、今日はいったいみんな何時間待つつもりだろう、と同情したくなった。諦めて下山したくともUターンなどする余地はない。子ども連れなど、トイレに行きたくなったらどうするのだろう。

山麓に大駐車場を作り、シャトルバスでも運行すればいいのにと思うのだが、みんな並ぶのが好きなのだろう。

下りは、那須甲子(かし)温泉へのルートに分岐する。地図にはボルケーノ・ハイウェイという名称が書いてあり、2輪が920円というバカ高い有料道路になっているが、どこにも料金所などなく、あったのは県境を示す標識で、甲子温泉は福島県になるのだった。



そして、福島県は当然の事ながら東北地方になるので、ツーリングマップル関東には載っていないのだ。やはり下調べは重要だ。まさか地図がなくなるとは思わなかった。手元にあるのは、SAでもらった高速道の案内図だけだ。

車でナビに慣れると、こういう失敗をすることになる。ああ、バイクにもナビを着けろと言うことか。国道121号線というのは会津西街道のことだから、まあそちらへ行けば塩原付近には行けるのだろう。行き当たりばったりツーリングの始まりだ。


何とものどかな道を行くあてもなくのんびり走る。気温は17℃とどちらかというと寒い方だが、天気が良いせいか心地よい気温だ。


途中に「甲子トンネル」という約4.4kmの長いトンネルがあった。地図を見ると、このトンネルのおかげで那須と会津が結ばれたわけで、トンネルができる前は羽鳥湖から湯野上温泉に迂回するしかなかったようだ。



トンネルを抜けると、会津田島まで下っていくルートだ。途中に道の駅下郷があったので、軽い昼食を取り、女房にお土産でもないかと探したが、立派な舞茸が2本で2800円で売られていた。天然物のようだ。


「新そば」ののぼりを見て、前日バイクを磨いている時会った友人に、「あの辺は蕎麦がうまいから食べてくるといいよ」と言われたのを思い出した。

道の駅を走り出すと、「新そばまつり開催中」という案内が目に付くようになった。しかし、「10km先」とか書いてあるので、山の中でやっているのかなぁ、ぐらいにしか思わなかった。

会津田島にさしかかると、のぼりの数が急に多くなり、矢印が出ていたので、話の種に寄っていくか、と矢印に従った。しかし、道の駅でピロシキだのロシア風お菓子につい手を出してしまい、まだ1時間も経っていないので、食べたいと言う気もあまり起こらない。

「第3回南会津新そばまつり」というのが正式名称だが、会場は会津田島駅の裏手の特設会場だった。8つの蕎麦のブースがあり、好きな蕎麦を食べられるシステムだが、前売り券は3食で1350円、当日券は1食で500円だった。3食食べられるように、盛りは少なめだ。

行列が長かったのは「桧枝岐裁ちそば」で、おいしいのかなと並んでみたが、一向に列が進まないので、誰も並んでいなかった「あぶくま高原蕎麦」にした。十割蕎麦のようで、歯ごたえと蕎麦の香りが楽しめた。



隣のテントでは復興支援ライブも行なわれており、どこかで聞いた声だなぁと思っていたら、「Lagniappe(小室等&こむろゆい)」だった。じっくり聞くこともできず、蕎麦湯を飲んでから出発した。


まもなくR121号の分岐があり、五十里(いかり)湖を経て川治温泉に続く道に出た。川治温泉や鬼怒川温泉の辺りは、独身時代にスキー場めぐりをやったので、位置関係は大体覚えていた。

男鹿川沿いに走ると、やがて五十里湖に出た。五十里湖は昔のような湖沿いのくねくねした道ではなく、りっぱな直線道路になっていて、時間の経過を感じた。

鬼怒川温泉は、昔流行っていたホテルが閉鎖されているのが目に付いたが、逆に新しいホテルもできており、人生いろいろだと思った。

大谷ICから日光宇都宮道路に入り、東北道に乗ったが、栃木のあたりで渋滞していたので、北関東道へ分岐し、真岡から下道(R294号)を帰ってきた。

途中で眠くなり、ガストで休んだりしたので自宅に着いたのは午後8時だった。

本日の走行距離 508km、燃費24km/L(高速道17km/L)



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (3ちゃん)
2011-10-13 21:38:06
ご無沙汰です。
久々のブログ楽しく拝見させて頂きました。
BMWもマフラーを変えガンバッテいます。
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Unknown (たかぴい)
2011-10-13 22:02:03
今年の紅葉は例年よりすこし遅いと
言われていますが、結構紅葉してい
ますね。

チェーンそんなにもきれいになるもの
なんですね。やってみようかな。

やっぱりツーリングには動機付けが必要
です。最近は、吉田のうどんでしたが、
今、お酒をやめていますので一泊ツー
の動機がはっきりしません。

あまり遠くにいけない日帰りツーより
泊まりに行きたいとは思っているので
すが、お仕事が・・・。

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ベストシーズン (キム@FZX)
2011-10-14 09:09:53
3ちゃんさん>
マフラーを換えられるだけ良いですよ。私のマフラーも先日の転倒で傷だらけになりましたが、純正以外選択肢がないのでそのままです。カーカーのマフラーが欲しい!!(笑)

たかぴいさん>
お互いに、日帰りで行ける場所はほとんど行き尽くした感があるので、動機がないと食指が動かないですよね。

まあ、私の場合はグルメ系が多いのですが、たかぴいさんは麺類ですかね。

1泊だと相当範囲が広がるので、また新天地でも開拓しましょうか(笑)。
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