FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

蓼科ツーリング

2015年08月30日 | Weblog

私の夏の楽しみは、八ヶ岳山麓にある教会のキャンプ場に手伝いに出かけることだ。3年目になるが、猛暑の千葉を離れ涼しい八ヶ岳山麓で過ごすのは快適そのものである。

早朝から夜まで、キャンプ場のロッジの部屋の整えやら風呂・トイレの掃除をしたり、礼拝堂(チャペル)の掃除をしたりする仕事が、私に合っている気がするのだが、バイクでの行き帰りの道のりも楽しみのうちだ。

チャペル

で、今回は8月6日から15日までと、8月24日から27日までの2回、トータルで14日間行ってきた。

6日の日は午後1時に自宅を出て、外環道を通り、関越道から上信越道に入り、佐久小諸JCTから中部横断道の佐久南ICまで高速を利用した。35℃を超える猛暑だったが、走っている時は暑さを感じなかった。

上信越道の佐久ICあたりから前方に黒雲が現れた。ヤバイな、ヤバイなと思ってYahoo地図を見ると、小諸のあたりに雷雲がかかっていた。こちらに来なければいいな、と思うまもなくピカピカ、ゴロゴロと雷が鳴り出した。

佐久南ICを降りる頃には雨も加わり、完全に雷雨という状況である。周りの車に注意しつつ、60km/hを維持したが、進めば進むほど雨は激しくなった。雨中走行はストールの危険性があるので、なるべく回転を落とさないよう気を配ったが、信号で停る時はどうしようもない。

止まるなよ、止まるなよと呪文のように唱えながら、猛烈な雨の中を走った。キャンプ場が近くなり、登りにかかると道は川のようになり、ヘルメットのスクリーンも雨の雫のため曇って見えなくなってきた。最後の2kmぐらいは、あたりの暗さと相まって何処を走っているのかわからなくなってしまった。

目標になるものはないかと目を凝らし、やっと「町営駐車場」という看板が目に入った。たしか、あの看板から500mほどで入口があったはずだ、と思いつつ走るが、あたりは滝のように降り注ぐ雨が道路をゴーゴーと濁流となって流れている。

そのままセンターラインだけを頼りに進むと町営スケート場の入口が見え、キャンプ場を通り過ぎたことがわかった。しまった、と思い、何とかUターンしてどうにかキャンプ場の入口の看板を見つけることができた。

キャンプ場に着いてみると、キャンプ場も豪雨のため地下部分に浸水しており、ワーカーがバケツやらタオルやらを持って、なんとか水を食い止めようと戦っている最中だった。

幸い着いてから5分ほどで雨が止んだので、荷物を降ろし、濡れた服を着替えて受付をしに行った。すると、「この雷雨の中を来たんですか?」とびっくりされた。「雨は友達ですから」と答え、シーツと枕カバーを受け取って自分のベッドを確保した。

ワーカーのベッド

朝4時45分に目覚め、着替えをしてワーカーの詰所に行く。気温を見ると、16.5℃である。涼しいを通り越して長袖が欲しくなる。


午前中は、トイレや風呂の掃除をし、午後はキャンプファイアーの準備をした。中高生のキャンパー達約60名だったが、キャンプファイアーは天候も支えられ盛り上がった。ワーカーは火が消えないようファイアーキーパーという大切な仕事をする。

今年は雨が多いそうで、薪が湿っており、乾いた薪を探すのが大変だった。しかし、日常生活ではキャンプファイアーなどやる機会はないので、準備も楽しい。



あっという間に10日間が過ぎ、帰宅の日がやってきた。朝食を済ませると出発だが、まだ残っている他のワーカーたちがチャペル前に並んで見送ってくれた。

帰り道はどのルートで帰ろうかと思案したが、天気が良いので蓼科湖周辺を走ってみようと思い麦草峠を登ることにした。以前、シラさんたちと走ったルートだ。

八ヶ岳ビューロードより





車山を望む

路面は前回より荒れていたが、バイクも多い。すれ違いざまピースサインを送ると半数ぐらいが返してくれた。

蓼科湖に下る道の両側は別荘地となっており、ちょうどお盆休みの時期だったので、別荘に来た人々が布団を干していたり、庭でバーベキューをしていたり、別荘ライフを満喫しているのがわかった。

私も老後は(って、今まさに老後なのだが)、こんな別荘の一つも建ててのんびり過ごすのもいいなぁ、と観察する。個性的な別荘もあれば、普通の家としか思えない建物もある。やはり煙突のあるペンションのような建物は魅力的だ。

下っていく道端に「手作り薪ストーブ アイアン工房」の看板を掲げた店があった。別荘地ならではの工房だと思ってよく見ると、「煙突掃除します」の立札もあった。


蓼科山の麓からは八ヶ岳が険しい山容を見せていた。
蓼科山

北八ヶ岳

喉が渇いたのでハッピードリンクショップで飲み物を買う。これは、たかぴいさんに教えてもらったものだが注意してみていると、複数の自販機が立っているところには必ず「ハッピー~」の看板が立っている。



さらに下っていくと、「茅野市尖石縄文考古館」という博物館があった。以前からビーナスラインに来た時「縄文のビーナス」という文字を目にして、土偶で有名なことは知っていたが、詳しいことはわからなかったので、見学してみることにした。





土偶というと、グロテスクな形をした人形を思い出すが、茅野市で発見されたものはビーナスというのがふさわしい美しいもので、国宝に指定されているようだ。大きさは高さ40cmぐらいで、一般の土偶が10cmぐらいなのに比べ非常に珍しく用途の違いが推測されるとのことだった。

縄文のビーナス



さらに、「仮面のビーナス」という怪しいマスクをつけた土偶も展示されていた。
仮面のビーナス



博物館の周りは八ヶ岳の絶好の展望台になっているようで、↑地図にお薦めカメラポイントが載っていた。せっかくだから行ってみると、素晴らしい眺望が楽しめた。











道を進むと、以前来た原村の中心部を貫く道(八ヶ岳エコーライン)に出たので、諏訪南ICから高速に乗った。


しばらくは快適に走れたが、双葉SAあたりからお盆渋滞にはまり、談合坂SAで小休止して出ようとしたら、本線は全く動かず進入路から入ることもできなかった。

本線の渋滞、大月方面

本線の渋滞、勝沼方面

表示によると、午後1時の時点で小仏トンネルで20kmの渋滞だった。仕方なくすり抜けていくと、小仏トンネルを抜けたところで突如として渋滞はなくなり、東京料金所までスイスイ走ることができた。

トンネルになると、恐怖心からスピードダウンしたり、ブレーキを踏むので渋滞が発生するというのを聞いたことがあるが、ちょっとした工夫で渋滞はなくなるのでは?と思われた。



東京は、以前のような炎熱地獄ではなかったが、八ヶ岳の快適さをあっという間に忘れさせる暑さの中にあった。

本日の走行距離 500km 燃費20.7km




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