１０万ｋｍ！

走行距離がいよいよ１０万ｋｍに近くなったので、気づかないうちに超えていたというのではつまらないと思い、ツーリングに行くことにした(笑)。

記念のツーリングだが日帰りしかできないので、とりあえず房総半島を一周することにした。出発はいつもの館山道市原ＳＡである。

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館山道をそのまま下り、鋸南保田で昼食を取る。これもいつもの「ばんや」である。昼食時を過ぎていたためか、はたまた平日だったためか、待ち時間はゼロだった。

小するめの唐揚げというのも魅力的だったが、朝飯が遅かったせいかそれほど腹は空いてないので、揚げ物はパスして刺身の盛合せ定食にした。活きのいいハマチやマグロ、タイ、キンメダイ、アジがおいしい。一切れがものすごく厚切りなので、半分でご飯が空になった。お代わりをしようと思ったが、妻の顔と「メタボ」という呪文が浮かびやめる。


腹を満たしたところで、ＩＣの方向に引き返し、長狭街道を鴨川まで走ることにする。館山はついこの間イチゴツーで行ったばかりなのでパスする。保田の海岸を走ると磯の香りが心地よい。対岸の三浦半島がよく見える。


長狭街道は水仙の名所だが、時期が終わり、今は菜の花が真っ盛りである。梅も咲いているが、桜が三分咲きぐらいだ。桜だけは都心の方が開花が早いと言うのもおかしなものだ。

長狭街道は、房総らしい山間を縫う平坦な道であるが、途中に有名な大山千枚田の案内板があったので、寄り道する。とたんに急な山道となるが、登りつめたところに展望台があった。斜面と言う斜面を田んぼにした日本の原風景だ。


ホーホケキョというウグイスの鳴き声を楽しみながらしばし休憩の後、再び鴨川を目指す。鴨川が近くなったところで、鴨川を迂回する県１８１号に入り、小湊方向へ向かう。県１８１号の終わりはＲ１２８の高架下で小湊市街へ続いている。ここを、左折ではなく右折し、Ｒ１２８に出たところでＵターンする。これで、小湊もバイパスできる。

山の道から、一転して黒潮ラインという海の道に出る。右手に太平洋を眺めながら、のんびりと走る。勝浦は先頃のイージス艦「あたご」と衝突した漁船の母港である。事故のため観光行事を自粛したと聞いた。初鰹の頃には行ってみたい。

勝浦は、バイパスが有料となっているが、下道でもあまり時間に差はないのであえて使ったことはない。勝浦は、Ｒ２９７の終点でもある。Ｒ２９７を通ると大多喜を経て千葉市に戻る道である。時刻は３時過ぎであったので、進むか戻るか思案したが、距離計は９９９８０ｋｍを指しており、太東岬まで進もうと決断した。

やがて、御宿を過ぎるあたりから青空に入道雲が現れた。この時期に入道雲なんて、と思っていると、前方の空が真っ黒になってきた。天気予報では午後は雷雨である。当たって欲しくないな、と願いながら大原漁港まで来たら、ポツリと落ちてきた。ヤバイ、逃げなくては、と思っているとＲ４６５の分岐が現れた。

Ｒ４６５も大多喜に続いている。北の空は真っ黒だが、西の空はまだ明るいので針路変更する。大原はいすみ鉄道の起点であり、先頃菜の花が線路沿いに満開であると報じられていた。赤字の鉄道を救うため、職員が自分たちで種まきをして育てたそうだ。

この辺は、合併していすみ市となったようだが、タイムスリップしたような田舎道となる。折りしも、いすみ祭りをやっているようで、のぼりが立ち露店が並んでいる。子供たちが楽しそうに歩いている。

ちょうどその時、距離計が９９９９９を指した。急いでバイクを道路脇に寄せ、記念写真を撮る(笑)。ついに１０万ｋｍだ。でも残念なことに、万の位が壊れているのできちんと０に戻らなかった。


やがて、踏み切りに差し掛かると菜の花が線路脇を覆いつくしていた。ここであらためて記念撮影をする。

１０万ｋｍを過ぎてしまえば、後は帰るのみである(笑)。大多喜の街に出た所でＲ２９７に右折し、少し先のドライブイン十万石の交差点でさらに右折して、長南町に向かう。ウグイスロードである。

この道もよく走ったなぁと感慨にふけりながら、休むところを探すがコンビニもあまりなく、道の駅もない。ウグイスロードから茂原街道に出たところに道の駅があったことを思い出し、そこを目指す。途中にアウトレットコンサート長柄というショッピングモールがあるのだが、人の多いところは苦手だ。

何とか持ちこたえていた空も、とうとうこらえきれなくなったのか、大粒の雨が落ちてきた。急いで、路肩に寄せ雨具を着用する。しかし、雨はスーパーボール大の雹となり、ボコボコ音を立ててあたりを白くした。「何て大きいんだ！」と驚き、写真に撮ろうかと思ったが、カメラを濡らすと故障のもとなのでやめる。

雨の時、リアＢｏｘほど重宝するものはない。濡れては困るものをリアＢｏｘに放り込めばいいのだ。私はウェストポーチに財布や携帯、カメラを入れているが、ウェストポーチごと入れるだけである。

タンクバッグは地図が入っているが、ビニールカバーがあるので心配ない。サイドバッグは雨具だけなので、これも濡れてもかまわない。

やがて、雹から雨に変わったので、バイクに乗り、道の駅で雨宿りする。車の人たちも雹でボディが凹まなかったか心配そうに点検していた。


店の中にはお土産品が所狭しと並べられており、どれにも試食品があったので、塩辛を３種類ぐらい食べ比べる。柚子のソフトがあったので珍しくなり食べたが、余計体が冷えてしまい、失敗だった(笑)。

雨が小降りになったところで、出発した。記念のツーリングが雨で終わりと言うのは悔しいが、まあ仕方ない。いつもの道をスリップしないように注意しながら家路に着いた。

本日の走行距離　２７０ｋｍ、燃費２０．９ｋｍ／Ｌ。