FZXな日々

YAMAHA FZX750を 旅の友として 気ままなツーリングの記録

2日目~白川郷から能登へ

2008年08月13日 | Weblog
朝6時に目を覚ますと、外は良い天気である。荷物をバッグに詰め、テントの撤収に取り掛かる。隣のスクーター組は、もうテントをたたみ朝食を食べている。

私も朝食と洗面を済ませると、出発である。白川郷には朝7時から開いている温泉があるそうなので、朝風呂に入ろう。

道の駅「ななもり清見」の近くに、高山西ICという中部縦貫自動車道の新しい道の入口があり、「無料供用中」と書いてあったので、入ってみる。この道は飛騨清見ICで東海北陸自動車道に接続しているらしい。

飛騨清見ICの「ここから有料」という看板を見ると、反射的に下りてしまうのは悲しい性である(笑)。後で地図を確認すると、白川郷への最短ルートであった。

下道は小鳥川沿いに北上するのが最短なのだが、林道程度と思われ進むのを躊躇させた。それで、一旦R158号で南下し、御母衣(みぼろ)湖に沿ってR156号で北上する道をとる。

ツーリングの一つの楽しみは、読めなかった地名が読めるようになることである。しかし、地元の人に聞くわけではなく、標識のローマ字表記を見てわかるのである。どうして、ひらがなで読み方を書いておかないのだ!

道の駅桜の郷荘川で地図を確認していると、スクーターの人が話しかけてきた。「どちらまでですか?」というので、「白川郷へ」と答えると、「トンネルは注意してください。高さが足りないので、大型車は真ん中を走りますから。」と教えてくれた。何のことか判りかねていると、この辺では、トンネルの幅が狭く、大型車はすれ違えないのだという。そのため、2車線のつもりで走っていると正面衝突をするというのだ。

実際に御母衣湖に差し掛かると、トンネルの連続である。2,3台前を走っていたタンクローリーがトンネルの入口で停まってしまった。すり抜けて先頭に出てみると、どうやら対向車が先にトンネルに入ったようで、それを待っているのである。あの親切な忠告を聞かなかったら、私も衝突するかもしれなかった。

1時間ほど走ってようやく白川郷に着いた。まだ朝早いというのに、すごい観光客の数である。


みんな歩いて観光しているが、ちょっと御免よ、とばかりに、大型バイクで見て回る。駐車場に入れようにも「二輪不可」の4文字が並んでいる駐車場が多いのだ。そのうち町外れに着いてしまった。その時「白川郷の湯」という看板が目に入った。
白川郷の湯

「あった~!」お目当ての温泉である。さっそく、着替えを持って受付へ直行する。700円ながら、宿泊もできる旅館の風呂なので、中はたいそうきれいであり、洗い場にはシェービングフォームまで備えてある。

ゆっくり汗を流し、着替えを済ませて、さっぱりした気分で観光に出かける。バイクは道端に置き、合掌つくりの中には入らなかったが、外からあちこち見て回った。

しかし、数が半端ではない。よほど詳しくガイドブックを読まないと、どこが見所なのかわからない。まあ、今回は来られただけで良しとしよう(笑)。


実は白川郷に寄ろうと思ったのは、とても親しくしていた人が白川郷で写した写真をもらい、あの人と同じ風景を見てみたい、と願ったからだ。ああ、あの人もここを歩いたのかなぁ、とセンチメンタルな思いにひたりながらひと時を過ごした(笑)。

またバイクにまたがり、白川郷を出ようとしたら、小高い山の上に人がいるのが見えた。おや、展望台でもあるのかな、とそちらに登っていくと、天守閣という名の食べ物屋の庭先から白川郷が一望できた。


すばらしい眺望に心を満たされて、次の目的地能登半島に向かった。R156号を北上していくと、五箇山の先に土砂崩れのため不通箇所があり、R304号へ迂回しなければならないことがわかった。

東海北陸道は、五箇山ICから富山まで続いているので、時間を短縮するために高速に乗った。約100kmの道のりを1時間で走破した。富山が近くなった時、案内板で北陸道と能越自動車道が、小矢部砺波JCで接続して氷見(ひみ)まで行けることが判った。氷見は能登半島の入口である。

ICを下り、道の駅氷見に行くと、海鮮館という市場兼レストランがあった。市場をのぞいてカニはないかなあと探したが、1軒置いているだけで、代わりに岩ガキが山のように積まれている。ここは、天然岩ガキが名物らしい。一つ食べてみたが、くせがなくおいしかった。カニは諦めて、昼飯に波定食を食べた。


いよいよ能登半島1周の始まりである。それにしても暑い。氷見では、海岸からの立山の眺望も有名なのだが、夏は水蒸気が多くてダメであった。

能登半島は、北海道の積丹半島に雰囲気が似ている。能登半島では、能登島にある2つの橋と珠洲(すず)岬にある禄剛崎灯台をぜひ見たいと思った。

ひどい暑さの中、国道番号がよくわからず、この道でいいのかなぁと不安になりながらも、地図を頼りに走った。
能登島大橋遠望

ツインブリッジのと

珠洲岬には4時に着いた。ところが、駐車場にバイクを停めた途端、また雨に見舞われた。それも、合羽を着ないとずぶ濡れになるほどである。「またか~」と半ば諦め気味に雨具を着用し、灯台への道を登った。

灯台の立つ地名は狼煙(のろし)である。昔はここから狼煙でも上げて船に知らせたのだろうか。
禄剛崎灯台
日本列島の中心標

今日は、羽咋(はくい)市にあるキャンプ場に泊まる予定なのだが、地図で見ると羽咋市ははるか先である。また野宿か、と心を決め、夕食の材料を買う。カレーのパックがあるので、カツカレーにしよう。豚カツと野菜、それに冷奴用の豆腐を買い求める。

道の駅とぎ海街道あたりで日が暮れてきたので、ここにしようと決めテントサイトを探す。海岸に出ると、「世界一長いベンチ」というのがあった。ぜんちょう460mだそうだ。カップルが夕陽を見ながら語り合っている。ベンチで寝るのは背中が痛そうだなぁ、と思いながら、とりあえずは夕食だ。

カツカレーを作って食べていると、見知らぬ老人が話しかけてきた。「この先、羽咋や金沢では、雷雨で大雨だそうだよ」という。いろいろ話を聞いていると、車で野宿をしながら能登半島を巡っているという70歳だ。

「また雨か。。。」と、どこにテントを張ろうかと思案していると、屋根のある通路に張れという。それもいいなぁと思い、張ってみる。


道の駅とぎ海街道の隣は「シーサイドヴィラ」というホテル&スパで、11時まで温泉に入れるという。ラッキ~と、寝る前に温泉で汗を流した。

その夜というか未明の3時ごろ、猛烈な雷鳴と雨音で目を覚ました。近くに落ちているのではないかというほどの大音響と、テントが吹き飛ばされそうな風、土砂降りの雨である。ペグを打ち込んでないテントは、風に煽られるので、雨の中起き出して、通路の柱に紐でテントの四隅をしばりつけた。

屋根のある通路に張ったのは大正解だった。あの老人に感謝しなくてはいけないと思ったが、次の日の朝にはもういなかった。

本日の走行距離 420km(Total 820km)


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