原子力エネルギー問題に関する情報

杜撰で不経済極まりない原子力政策が、生存権を脅かし環境を汚染し続けていても、原発推進派の議員を選挙で選びますか?

科学者によって大きな乖離がある「被ばくに関する見識」

2018年02月08日 | 低線量・内部被曝・甲状腺がん・100mSv神話
日本で「放射線や被ばくの専門家」と称される多くの科学者は、
UNSCEARなどの国際機関依存症の傾向にあります。

その科学者たちが、
原子放射線の影響に関する国連科学委員会UNSCEARが公表した
福島原発事故に関する「UNSCEAR2013年報告書」を
「科学的根拠」として、

「日本学術会議」から
子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題ー現在の科学的知見を福島で生かすためにー

という「報告」
も出しました。

一方で、「UNSCEAR2013年報告書」は「科学的ではない」と糾弾する科学者がいます。
その主張は、欧州ドイツ語圏の公共放送で報道されました。



「原子力緊急事態宣言」は今なお解除されていません。

すなわち、
同宣言第十五条の「・・・検出された放射線量が、異常な水準の放射線量の基準として政令で定めるもの以上である場合」であり、
被ばくのリスクは依然として続いています。

2011年3月以来、東電福島原発事故がいまだに収束しない状況下で、
子どもの甲状腺がんが多発する中で、

人々を被ばくの健康被害から守るためには、
どちらの科学者の見識が理に適っているでしょうか



岩波書店「科学」2月号に以下の論考を書きましたので、
ご参考にしていただけたら幸いです。

放射線被ばくの知見を生かすために国際機関依存症からの脱却を――小児甲状腺がん多発の例から考える

○低線量被ばく問題を避ける日本の科学者の国際機関依存症
○架空というべき被ばく線量の推計値
○欧州では「過小評価」の被ばく線量が日本では「過大評価」
○着目するべきチェルノブイリとの共通点
○子どもの甲状腺がん多発はスクリーニング効果のせいなのか

引用論文の一部は以下で読めます。

福島原発事故に関する「UNSCEAR2013年報告書に対する批判的検証」(キース・ベーヴァーストック)

誤りが改訂されない文科省 「放射線副読本」の背景(川崎陽子)

2018年3月19日一部加筆