木枯し菊太郎ブログ

日本で森林が2番目の岩手に根を張り
森で働き、森を活かす事に時間を費やして
行きたいと想う者です。

復興のシンボル・ツリー

2011年06月04日 | ニュースのこと
河北新報より
東日本大震災で津波被害を受けた岩手県陸前高田市の名勝地「高田松原」で、1本だけ残った松の木を守る活動が本格的に始まった。海水から守る囲いを取り付けたり、バイオ技術を用いて増殖を試みたりするなど、市民らがあの手この手で、復興のシンボルである「一本松」を絶やさぬようにと奮闘している。
 活動の中心は、市民グループ「高田松原を守る会」(鈴木善久会長)。会は4月下旬、専門家と松の調査を開始した。根は地中の3分の2が海水に漬かり、土壌の塩分濃度は1.2%と、松が生きていける濃度の約3倍だった。
 鈴木会長は「危機的状況だが、可能性がある限り、どんな手も尽くす」との思いで、行政や地元の企業、団体、研究所と連携し、保存活動に乗り出した。
 まず、木の周りに丸太で作った防潮柵を設置。幹には日よけのネットを巻き付け、根には活性剤を散布するなど延命のための措置を施した。塩分を吸収するヨシを周辺に植えることも検討中だ。
 並行して、松の子孫を残そうとバイオ技術も活用。森林総合研究所材木育種センター東北育種場(岩手県滝沢村)は、採取した松の枝100本を研究所の台木に差し、接ぎ木を実施した。住友林業筑波研究所(茨城県つくば市)では、松の芽を培養液で育てる組織培養を研究している。
 22日に同市で開かれた守る会の総会では、一本松を浸水から守るためにも、海との間に立つホテルの建物を保存していくことを申し合わせた。
 守る会に60人いたメンバーのうち、津波で吉田正耕前会長ら10人が死亡または行方不明になった。鈴木会長は「亡くなったメンバーのためにも、白砂青松の高田松原に戻していきたい」と力を込める。会は新会員を募集している。連絡先は事務局の陸前高田市農林課0192(54)2111。(古賀佑美)


一本松をデザインした復興グッツも販売始めたそうです。