60を過ぎてなお、スピードの聖地アメリカのボンヌヴィルで、バイクの世界記録に挑もうとするバート。彼はオンボロ(失礼!)の伝説「インディアン」の手入れに余念が無い。タイヤを隣の家の子に持ち出させたナイフで削り、エンジンのシリンダーヘッドは自分で鋳込むという入れ込みよう。それもそのはず、年金暮らしの彼に金は無く、アメリカの渡航費用さえなかなか貯まらないのだ。
どうなるんだろう?という話の展開は、男の悲運を描いて締めくくられるのかと思いきや、彼は夢を達成してしまう! 強烈なジイサンなんだが、夢を追うひたむきさが周りの人間を味方にしていくところは、いい。
しかも実話ベースという事実が感動を何倍にも押し上げてくれる。
夢をかなえるには、ただ待っているだけではなく執念が必要だと教えてくれる。占いやスピリチュアルに一喜一憂し、「幸せはやってくるものだ」と疑わない現代日本人には必要なスピリットにあふれている。
またバイクに乗りたくなってしまった。
| Trackback ( 0 )
|