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MOON LIGHT MILE 11 (11)

小学館

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サクサク読めるものは、もう手をつけ始めている(^^;)
 アポロ11号の月面着陸をリアルタイム(かそれに近い形)で覚えている人は、宇宙や宇宙旅行というものが、憧れだった時期があると思う。憧れは憧れとして、しかし現実はこうだよ、という世界像を描いて見せるのがこの作品。力作だ。
 宇宙物につきもののロケット、宇宙ステーション、作業用マシンなども説得力のあるデザインが施されている。(CGで描いて、あちこちから眺めてみたいほどなのだ(^^))
 宇宙ステーションや月面基地等を築くため、宇宙飛行士も学者からビルダー(建築技師)までと幅広い。そこはきれい事の世界ではなく、地上の覇権-政治・軍事-まで持ち込めるものはすべて持ち込まれる。キタナイ世界もはっきり描かれる。
 にもかかわらず、この物語が宿している力は、主人公である吾郎の「少年の心を失っていないパワー」によるところが大きい。吾郎の起重機のようなパワーは、目先の小さなことに目が行ってしまう現代人のうさを吹き飛ばし、カタルシスを与えてくれる。本編中に挟まれるエピソードも余韻を与えてくれる。
 ・・・とまあ、いいだけ褒めた後でナンだが、この物語の最大の欠点、それは中・高生くらいの子供にポンと貸し与えて、「どうだ?」って話ができないこと。出だしがアレじゃあ(^^;)・・・ね。
 万が一、この記事がきっかけで本を手に取ったあなた、1巻の最初だけ見て放り出さないように。いい話なんだから。


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