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 ロバート・レッドフォード扮する大金持ちの会社役員が誘拐される。残された妻は、FBIに情報提供を迫られ、それと同時に夫が隠していた顔も知ることに・・・。妻と夫に、若かった日の愛は戻るのか? と、家族ドラマをからめたサスペンスに仕上がっている。が、苦情、いいですか(^^;)

 まず邦題がよくない。「二重誘拐」というからには、二つの誘拐事件がどのように絡み合うのかと期待してしまう。原題は『The clearing』。ちょっと目新しさもブレンドし、カタカナ語で「リセット」くらいの訳ではだめか?。
 誘拐犯と会社役員の会話シーンも心に響かない。心情の掘り下げ方が足りないのだ。世間を騒がす事件が起こるとすぐに「心の闇」という決まり文句に逃げこむマスコミくらい、掘り下げ方が足りない。
 身代金を2カラットのダイヤモンドで揃えるとか、受け渡しには会社役員の妻を指名し、電話や伝言であちこち走らせる、なんていう筋書きは先日読んだ「99%の誘拐」とまったく同じ(^^;)。ここにも目新しさはない。
 いや、目新しさはいい。これだけ多くの書き手・作り手がいる現在、既視感を感じない作品を作り上げることは困難だ。だから、語り口のうまさとか、つくりの丁寧さとか、何かひとつ、心に残るものが欲しいと思う。
 何かないか、探してみる。
 妻が最後に受け取ったメッセージ。そのメッセージをしっかり受け止めて、残された家族が幸せの意味を噛みしめ生きていく未来を想像し、そこに救いを求めるか。

 蛇足だが、往年の二枚目俳優だった頃のレッドフォードファンは絶対見ないほうがいい(^^;)。

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