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旅日記

中国南通滞在時のよもやま話(15)市政府

 

1.市政府ついて

工場や事務所などで新たな設備等を作る時、日本と同じ様に関係官庁に申請し許可を得る必要があります。以前は関係する役人にかなりの接待や金銭を渡していたそうです。

中には役人を日本のディズニーランドに接待、また打ち合わせの席上でお金の手渡しが行われていました。

しかし中国の国家主席が習近平になってから、このようなことを厳しく取り締まるようになっています。打ち合わせの席で、現金を入れた封筒を役人に手渡そうとしたとき、激しく拒否されました。かなり厳しく通達されたのでしょう。

安全面に関してはかなり厳しい指導があります。工場幹部(最近は社長や工場長の出席も義務付けられています)の安全教育や講習会への出席も強制されます。また講習会後のレポート提出もありました。

勿論講習等は中国語で行われますので、通訳と一緒に出席しました。

<安全講習会>

 

2.工場立ち入り検査

官庁の立ち入り検査が時々あるが、事前連絡もなくいきなり入ってきて、勝手に現場に行って検査を始める。工場の担当者は守衛からの電話で慌てて立ち入り現場に行き対応します。

 

3.工場などの安全対策

日本系の会社は日本の工場と同様な安全対策をしています。この安全対策はますますコストもかかるようになっています。

しかし中国の会社では今はどうか分かりませんが数年前までは安全に対する設備投資や教育などを殆どしていない工場もある、と聞いていました。

 

工場に勤めている人から「親戚の中国人が経営している会社では、作業員はアルカリ性の物質をゴム手袋も使わずに直接掴んでおり、その手は真っ黒になり腫れあがっていた。しかし誰も気に。留めていなかった」と聞いたことがあります。

 

しかし最近は中国企業を含めて安全対策の指導に力を入れていることを強く感じます。市政府主催の工場(安全対策優秀)の見学があり、これに参加しました。

さすがに素晴らしい施設を揃えていました。

 

4.その他

・中国の法律の柔軟さ

 中国にも日本の工場立地法と同じような法律がありました。

2010年頃までは日本と同じように、工場敷地内の①環境設備(含む緑地)は25%以上 ②緑地は20%以上必要でした。

しかし、工場内に25%以上の環境設備を取ると生産設備の増強が出来ないことが顕わになると、背に腹は変えられないのか、突然2010年以降は環境設備は25%以下という法律に改定しました。😄😄😄😄

こう言うことを、直ぐにできることに感心しました。

<完>

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